成人の日も間近になり、あちこちで正月飾りを燃やして無病息災・五穀豊穣を祈る「どんど焼き」の便りも聞こえてくる時期となりました。昨年末や今年の年始は曜日の並びに恵まれたことから、年末行事や新年会のつきあいも自然と多くなり、体重計に乗りたくない方も多いことでしょう。
そんな中、大学の方は学期末を迎え、自分の授業で学生たちの知識・スキル向上にどの程度貢献できたのかを反省する時期となりました。その成果の一つの尺度である定期試験の採点が気になります。人によっては、採点と体重測定による二つの結果でダブルパンチを受ける方も出てくると思います。
そうならないために、授業評価アンケートを授業期間の中間に行っている大学も多いことでしょう。FDを担当している人間の一人として、学生たちが授業で感じていることを早く担当教員に伝えることで、授業改善に役立てることができるようにすることも重要な仕事の一つであると思っています。
嘉悦大学では、入学式までにモバイルノートパソコン所有を義務づけ、授業においてもペンとノートではなく、パソコン利用を推奨しています。この特長を活かし、授業評価アンケート提出方法を紙への記入ではなく、Web入力による方法に切り替えました。さらにパソコンだけなく、スマートフォンや携帯電話などのモバイル機器からも入力できるようにしています。これにより、学生による入力から教員への結果伝達までの時間短縮と労力の軽減がなされ、とても効率が良くなりました。
ただし、以前の紙への記入の時よりも改善されたかということが大きな問題です。春学期の回収率が60%を超え、昨年の紙による提出よりも4%以上良い結果が得られて喜んでおりましたが、秋学期は50%を下回ってしまいました(ただし、昨年度の秋学期より0.5%悪い程度です)。
現在は、学生が授業で感じていることを教員にきちんと伝わっているのかということを検討するため、アンケート項目における回答内容の相関や自由記入欄との関連、パソコンや携帯電話からの入力する場合の特性など、様々な視点から分析を行っています。
実際には、授業時間以外に学生とのFaceToFaceで話し合うことも大事であると思っています。海外のFDノウハウ本にも、授業開始時刻の5分前に教室へ行くことや授業終了時刻の5分前に終わらせて教室に残っていることで学生たちとざっくばらんに話すということが書いてあったことを思い出します。
かくいう私、4団体のクラブ顧問をしており、翌年まであと数日という昨年末にクラブの学内バーベキュー大会を開催しました。私の授業を履修している学生も多く参加していたので、いろいろと話しながら、学生たちの授業要望についても聞きだそうと思っていました。しかし、意外にも学生たちは、心の内を明かしてくれません。そのため、話よりも食事の方が進んでしまい、現在は体重計の数値に悩んでいます。やはり、体重増加に悩まないためにも、匿名でのアンケートという手法は有効なのでしょう。
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