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 山形大学  小田  隆治
 

新入生のクラス担任になって

 山形大学は4月5日(金)に入学式があり、キャンパスに一挙活気が戻ってきました。山形のこの冬は、例年に比べて寒さが厳しく、積雪も多かったのですが、入学式の日には我が家の庭先に残っていた積雪も消え、サンシュユやダンコウバイの黄色い花が咲き、トサミズキの甘い香りが漂うようになっていました。しかし、いまだ梅も桜も咲いていません。桜の開花は例年通り4月15日頃になるそうで、学生たちがそわそわと花見の日取りの相談に研究室を訪れるようになりました。今、山形は春爛漫を迎えようとしています。
 8日(月)は、新入生のオリエンテーションがあり、私は所属する地域教育文化学部の生活環境科学コースの一年生の担任になったので、割り当てられた教室に行きました。すると教室の灯りは消え、誰もいないのです。えっ、教室を間違えたのかな、と思いましたが、そうではないのです。しばらく待っていると、数人の学生が入ってきましたが、ほとんどの学生はなかなか集まってきません。ある学生の携帯電話が鳴り、学生が教室が見つけられずに学内で迷子になっていることが分かり、迎えに行くことになりました。こうして我がコースの新入生26名全員が集まりました。みんな無条件にピカピカ光っていました。自然発光の乏しくなった私としては、羨ましいばかりです。
 オリエンテーションでは、冗談を交えながら、あらかじめ大学から指定された単位制やGPAの説明を行い、詐欺に引っ掛からないようにと生活上の注意をしました。「大学は自分で勉強をするんだからね。我々はその手助けをするだけですよ」と少し突き放すようなことを言いましたが、新入生はすでに入学式以来様々な場面で聞かされているようで、当たり前のように受け止めていました。最後に、「みんな自分の将来の目標に向かって頑張ろう」と、そのものずばりのメッセージを送りました。
 新入生の名簿を作成するために、同僚の教員が学生の写真を一枚一枚撮り、学生には住所や電話番号、一言メッセージ等を、携帯電話のメールで私のコンピュータに送ってもらうことにし、翌日に私が名簿を完成しました。学生の一言メッセージには、「山大合格出来て嬉しかったです」という素直なものから、「これから四年間が楽しみです」という期待に胸を膨らませるもの、それに「よろしくおねがいされます」という少しひねりの利いたものまでが送られてきました。来週から、彼ら彼女たちは週2回も私の授業で会うことになるので、「私の方こそ、よろしくお願いします」です。
 
 見学していた同僚が「小田さんのように明るい学生が集まったね」と感想を述べてくれましたが、私としてはこれから四年間の付き合いとなるので、始めが肝心と気を張ってオリエンテーションに臨んだわけで、なんとか良い雰囲気作りができ、ほっとしたというのが偽らざる思いです。
 彼ら彼女らの未来に幸多かれ。



   
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