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山形県立保健医療大学 内田 勝雄

FD関連の委員会を担当して
 

山形県立保健医療大学では、FDを所掌する委員会を評価委員会と呼んでいます。平成22、23年度に評価委員会の委員長を担当いたしました。その前も自分の講義について自分なりに工夫して参りましたが、委員長になり、授業についても大学全体として考えて行かなければならないと気づきました。小田先生をはじめFDネットワークつばさの皆さま方にお教えいただき、また本学評価委員会委員に助けていただきながら何とか2年間担当して参りました。印象に残るのは、教員相互の授業評価を導入したことです。評価委員会委員で相互に授業に参加し、1年間の試行の後、全学で開始しました。少なくも年1回、どれかの授業に参加して評価することとしましたが、どの教員も忙しく年に1回でもなかなか難しいのが現実です。もうひとつ思い出深いのは、本学のFD研修会の講師に絹川正吉先生と 小笠原正明先生をお招き出来たことです。2009年2月16日に東北大学で開催されました「学士課程教育シンポジウム」での絹川先生のご講演でお聴きした「専門は基礎のためにある」というお言葉がずっと耳に残っていました。その後、同年12月15日に作業療法の世界的権威の矢谷令子先生が「学習目標設定とシラバスの作成」という題で本学でご講演くださり、その中で絹川先生のご著書『大学教育のエクセレンスとガバナンス 〜絹川学長の教学経営ハンドブック〜』(地域科学研究会2007)を引用されました。そのご著書を拝読し、「統合の学識」こそが「専門は基礎のためある」という意味であると納得し、「統合の学識によるサイエンス・ミニマム教育」という拙文を本学紀要に書きました(山形保健医療研究、2010; 13: 1-6)。当時、本学作業療法学科教授でいらした福田恵美子先生が矢谷先生とご懇意でいらっしゃったことから、福田先生にお願いして矢谷先生から絹川先生のご住所を教えていただき、本学でのご講演をお願いさせていただくことが出来ました。小笠原先生はもともと化学がご専門で、私も大学院までは化学を専攻しており、北海道大学で学位取得後、小笠原先生が当時助教授でいらした工学部で分析化学実験の非常勤講師を半年間させていただきました。小笠原先生は岩手県のご出身でご同郷および北大の先輩である佐藤昌介の伝記『佐藤昌介伝 北大を築いた南部人』をご上梓されています(岩手日報社2008年)。佐藤昌介はクラークの教えを直接に受けた札幌農学校一期生16名のひとりです。札幌農学校というと内村鑑三、新渡戸稲造という名が思い浮かびますが、彼らは二期生で、札幌でクラークの直接の薫陶を受けたのは一期生だけでした。佐藤昌介と同じ一期生の大島正健は、私が卒業した高校の前身の旧制中学の校長でした。その中学で 大島正健の教えを受けた石橋湛山の筆になる「Be Gentleman!」の扁額が校内にあり、高校時代毎日それを見ていました。これはクラークが校則はこの二語に尽きるとして最初に伝えた言葉として知られています。このようなご縁があり小笠原先生にご講演をお願いさせていただくことが出来ました。



   
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