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特色ある教育の開発、教育力の向上をめざして

週刊・授業改善エッセイ
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あっとおどろく大学事務NG集
 
 

青森公立大学 河野秀孝
  

『グローバル化時代の人材育成と少人数ゼミ演習の重要性』
 

現代社会に生きる私たちは世界規模で始まった情報革命のまっただ中にいます。国際社会の一員としての日本はもとより、各個人にとっても、地球規模でのグローバル化時代への適切な対応は喫緊の課題です。よって、大学の教育内容もその時代の要請に応えるものでなければなりません。本学では開学当初の計画より「少人数ゼミ演習」を貫いており、この仕組みは、本学の教育システムの中で重要な役割を担ってきました。今後この重要性は益々高まってくると思います。

世界は多方面においてグローバル規模で変化し続けています。その変化する環境に対応出来る人材育成が大学教育の目的となることは当然のことです。時代とともに変わっていくものに対応するためには、常に学び続ける姿勢・態度が教育の究極の目標でなければならないと考えます。学び続けるためには、ただ単に既成の知識を記憶するだけではなく、自問自答を続け、脳に刺激を与え、脳を常に進化させる学習態度を身につけることが肝要となります。

学生が何も疑問を持たずに授業に参加し、教師に対して常に受け身であるならば、教育の場も有意義なものとはならないでしょう。学問の本質は、既成の知識を「学んで問う」ことよりも、むしろ「問うことを学ぶ」点にあります。「未知なるものへの挑戦の過程」を「学問」と考えるならば、大学は学問の成果を追求する場であり、ただ学歴を積み上げる場にしてはなりません。

大学時代に、一つの課題に集中して全てのエネルギーを注ぎ込み、自身も思いがけなかったような成果をあげることの喜びを、学生はもちろん教師も学生とともに味わいたいものです。天与の潜在能力を開花させるのが、各人の使命であり、そのような主体性を持った個人を「手助けする」のが教育ではないかと考えます。

このような授業では、ただ受け身的に聞くのではなく、学生自ら積極的に授業に参加し疑問を投げかける姿勢が求められます。そういう知的興奮に溢れた授業環境の中でこそ、今日のグローバル化時代の日本が求める創造性や創意工夫が実現出来るものではないでしょうか。特に、各教員が担当するゼミ演習の場は、「学生と教員の知的真剣勝負の場」にしなければなりません。教育は「国家百年の計」であり、将来の日本はこのような環境で育った若者が担っていくことになるのです。




   
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