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週刊・授業改善エッセイ
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 筑波技術大学 金堀 利洋


「授業改善の道のり」


授業の進め方には毎回、頭を悩ませています。この大学に着任して早十数年、今思えば授業の主担当になった頃は、ただ毎回用意したテキストに沿って授業をすることに精一杯で、こんなに悩んではいなかったと記憶しています。悩めるようなったのは、教師として少しは成長したということなのかもしれません。

自分が学生の頃を思い出しますと、難解な授業はおまけ。必死で板書して、それを理解して頭に入れるために勉強する。授業とはそういうモノでした。さて自分の授業を思い返すと、「分かりやすい」という点を気にしすぎていたのかもしれません。なんだかんだいって大学の授業です。授業を聞いただけで分かる事は不可能な訳ですから、「分かりやすい」授業ではなく、「分かったつもりになる」授業を目指していたのかもしれません。「分かったつもりになる」授業→学生が分かったつもりになる→理解しているか確認する→理解していない→より「分かったつもりになる」授業をする。といった悪循環を生み出していたのではないか、さらに「分かったつもりになる」授業は、かみ砕いて説明するので時間を取ります。そうすると授業がなかなか前に進まなくなってしまいます。

自分の授業は学生の勉強においてどういうポジションを占めていたのか、と考えてしまいます。おそらく、学生にとっては自分の授業に参加することが勉強そのもので、それ自体で完結していたのかもしれません。自分の授業が学生の勉強においてどのようなポジションにあるのか、そしてどのようなポジションにしたいのか、そして、自分がその学生の勉強にとってどうやって役に立つことができるのかをしっかりと意識して来なかったことに気がつきました。  

今後は、自分の授業は学生に勉強してもらうための、材料提供・動機付け・確認の場となるようなものにすべく、学生に文句を言われても、復習をしないと大変なことになる、ちょっと「分かってないといけないと思わせる」授業を目指して、ポートフォリオに自分の科目が登場するように、この重大な、そして楽しい課題に取り組んでいこうと思います。




   
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