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 群馬パース大学 浅見 知市郎

医療系大学における解剖学教育


群馬パース大学は群馬県高崎市にある医療系の大学です。看護学科では看護師・保健師・助産師、理学療法学科では理学療法士、検査技術学科では臨床検査技師の養成を行っています。

私は解剖学を担当していますので、すべての学科で主として1年生を対象に授業を行いますが、学科によってそれぞれ学生の雰囲気と個性があり、非常に興味深いです。 当然のことながら看護学科は女子学生が多く、とても明るく元気があって自己主張の強い学生もいます。

理学療法学科は体育会系の雰囲気が強く、礼儀正しく、挨拶の声の大きい学生が多いです。 検査技術学科は全体的におとなしく、人見知りする学生が多いですが、学習に熱心に取り組む学生も多いです。  

いずれの学科も最終的には国家試験合格を目指していますので、授業においても国家試験をある程度意識せざるを得ません。また各職種によって必要とされる解剖学の知識も異なっていますし、加えて上記のように学科ごとの学生の個性もありますので、それぞれの学科に合うと思われる授業内容を常に模索しています。

解剖学は肉眼解剖から組織・発生学まで膨大な内容を含んでいます。

学科によって必要とされる知識は異なるものの、最低でも30コマ、多い場合は70コマの内容を学生たちに学習してもらわなければなりません。

昔の高名な先生で「解剖学は暗記する科目ではなく理解する科目である」などと宣われたかたもいらっしゃいましたが、実質的には暴力的暗記科目だと私は思います。もちろん理解しながら覚えることが重要なので、理解を促しながら授業を進めているつもりです。 授業中に学生を指名して質問したり、小さな単元ごとに試験をしたり、課題プリントを配布したりと努力はしているのですが、残念ながら試験結果を見て愕然とさせられることが多いです。

無理もないことで全国の医療系大学でも最初の解剖生理学で挫折感を味わう学生が多いとの話を聞いたことがあります。

2年生以降でも解剖学の知識は絶対に必要になってくるので、その重要性を実感して質問に来る学生もいます。1年生の授業の中だけでは臨床に必要な解剖学的知識を習得させることは不可能なので、医学部におじゃましての解剖見学をはじめ、2年生以降の専門科目と連携をしながら卒業まで4年間かけて解剖学を習得させることができればと考えています。






   
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