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 札幌大学・札幌大学女子短期大学部 小山 茂
 

「学生の道案内 ―自立するのか?自立させるのか?―」

2016年度は、札幌大学が1学群制を始めて4年目の年、すなわち学群1期生が社会人になるための壁を乗り越えなければならない年度である。私も女子短大所属から大学に移籍し、地域創生専攻の教員として、初めて大学生を社会に送り出す節目の年である。

この4年間、学生たちが望むことで、私もできることは色々と経験・体験した。最も学生のためになったと勝手に思っているものを紹介する。札幌商工会議所で実施している「札幌シティガイド検定」ならびに「観光ボランティアガイド」である。2年前のある日、学生から地域創生専攻として何か特徴のある資格は取れませんかと尋ねられた。すかさず、札幌シティガイド検定、北海道観光マスター検定、…などを受験することを勧めた。勧めた責任もあり、自らも受験すると決め、学生と勉強会を開催し、受験(2015.3)に臨んだ。その結果、数人の学生が受験したが、最初に資格を取りたいと言ってきた学生(男性現在4年生)と私しか合格できなかった(合格率約50%)。私の受験対策の甘さを痛感させられた。次の回も数人が受験(2015.9)したが、1名(女性現在2年生)しか合格できなかった(合格率約60%)。

今の日本は、資格社会であるが、多くの資格が有効に活かされているかどうかは別問題である。そこで、合格した学生に、他の大学生との違いを明確にするため、受験後の「観光ボランティアガイド」の研修に参加するように説得し、私も一緒に参加した。2015年11月からの研修会の参加者は、第二の人生を地域貢献に活かそうと考えている意欲ある高齢の方が8割以上であった。研修として、地域の歴史、博物館視察、ガイドのための講座などが行われた。当然のことながら、学生の研修活動は大変だったと感じている。グループ研修では、人生経験豊かな方々の知識量に圧倒させられ、挙げ句の果てに、まとめと発表はもちろんやらなければならない、今までの人生で望んでいないのに大活躍させられた研修であったことだろう。しかし、この経験が就職活動では圧倒的な自信と行動力として活かされることになったのではないかと推測している。受験した企業は、どこの会社もすべて合格、100人を超える保護者懇談会のステージで4年間の大学生活を発表する機会を依頼したとき、嫌がる顔を全く見せずに引き受け、また私よりも緊張しないで、堂々と発表をこなすなど、若者に自信がつくとどんどん成長する凄さを思い知らされた。

7月からは、札幌市内の有名な観光場所でガイドを実際に行う予定である。現在、札幌商工会議所の登録ボランティアは160人であり、平均年齢65歳以上、その中で、私の教え子は自分たちの若さを十分に活かしたガイドをしてくれることを期待するとともに、未来の札幌(日本)を背負って行く青年が今後ますます活躍してくれることを願い、結びとする。  

 






   
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