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青森県立保健大学 : 吉池 信男

大学院の教育改善を考える


本学は、平成11年の開学以来、15年には修士課程を、17年には博士課程を開設した。学部(健康科学部の単独)が4学科(看護、理学療法、社会福祉、栄養)から構成されていることから、大学院(健康科学研究科の単独)も、看護学、理学療法学、地域保健福祉学、健康栄養科学の4分野で運営してきた。

修士課程開設から18年間が経ち、時代のニーズに対応すべく、平成29年度より大学院の構成、コース、カリキュラムを再構築することとした。組織構成に関してひと言でいえば、「縦割り」を廃したことである。本学のように小規模で、大学院担当教員は全員学部との兼務である場合、大学院教育は、学部教育に加えたエクストラワークとしてとらえられがちである。また、保健、医療及び福祉に関わる実践の場では、多職種連携の重要性が益々高まってきている。もちろん、研究においても、学際的、俯瞰的な思考や協働が大切である。このようなことから、これまでの4学科に対応していた研究分野を、「保健・医療・福祉政策システム領域」「対人ケアマネジメント領域」「基礎研究・実用技術領域」という分野横断的な研究領域に再構築した。さらに、講義・演習科目についても、自らの研究課題やキャリアパスに応じて柔軟に履修できるよう、カリキュラムを刷新した。

このようなリニューアルが教育・研究の上の効果向上につながるかを、評価・検証してく作業が今後必要となる。本学大学院の定員は、修士課程10名、博士課程4名(1学年)と少なく、各科目の受講人数も限られる。そのため、学部の様に無記名アンケートの量的な分析から授業改善のための情報を得ることは難しい。そこで、記名式で、記述が中心となる「リアクションペーパー」を、今年度前期に試行実施することとした。各科目の担当教員毎(オムニバス科目の場合)に、「授業から得られたこと」「今後の学びの課題」「授業への感想(改善の要望を含む)」「その他」について自由に記載(「」内の小見出しも適宜修正可)し、提出してもらうという単純なものである。国家資格取得と連動する学部の授業と比較すると、大学院では自由度がはるかに大きく、受講生も多様であるので、「授業改善」も多面的に行うことができる。今後、各授業科目に対する受講生の「リアクション」などを基に、来年度からの新規開講科目の準備、新カリキュラム開始後のモニタリングと改善、すなわちPDCAサイクルによる教育改善を進めて行く予定である。
 




   
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