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山形県立保健医療大学 藤井 浩美
(保健医療学部 作業療法学科 教授)


ミニッツ・ペーパー(Minute paper)の活用

 山形県立保健医療大学へ赴任し、はじめてファカルティ・ディベロップメント(FD)を意識したのは、2002年のことです。当時の私は、週末に客員教員として放送大学山形学習センターへ赴いておりました。そこで、山形大学の小田隆治先生をはじめとする他大学の先生方と知り合い、その方々との歓談を通してFDの必要性を感じました。
 翌年から自分の講義科目にミニッツ・ペーパーを導入しました。このとき考えたことは、ただ感想を聞くのでは、自分の講義に対する学生からの評価と講義に参加する学生自身の自己評価です。「本日の講義は分りやすかったか?」と「積極的な態度で本日の講義に参加できたか?」の質問に対して、各々10段階でチェックし、「今日学んだ事柄のうち、重要と感じたこと、疑問に感じたこと等を書いてください。」としました。さらに「講義に対する要望があれば遠慮なく書いてください。その他、どんなことでも。」の設問を加えました。そして、学生が疑問に感じた内容は、翌週の講義の中で解説するようにしました。この作業によって、講義内容の強弱と時間配分が洗練されました。さらに、講義資料の作成においても大いに参考になりました。
 その後、本学は地域ネットワークFD"樹氷"に参画し、授業改善アンケート調査を定期的に行うようになりました。さらに、生の学生の声が聞けるように、年々アンケート調査の工夫がなされてきました。現在でもFDネットワーク"つばさ"に参加し、授業改善アンケート調査を継続しております。しかしながら、私が導入したミニッツ・ペーパーを止める訳にはいきませんでした。なぜならば、講義の最終回に授業改善アンケート調査をし、学生からの意見を受け取っても、その成果を同一学年にフィードバックする術がないからです。私にとってミニッツ・ペーパーは、講義の改善内容を学生にフィードバックするための重要な情報源となっております。
 今後は、専門科目の実技や実習に対する改善の取り組みが必要です。学生に専門技術を教授するには、客観的臨床能力試験の導入も必要であり、その前提として教員相互の授業評価がますます重要であると考える今日この頃です。


   
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