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 関東学院大学  田中 史生
 (教務部長 経済学部教授)

 関東学院大学が「FDネットワーク"つばさ"」に参加し、来年度で4年目を迎えます。この間、"FD"という言葉は急速に学内に広まりました。ところが、実質的なFD活動の進展は、この言葉の拡散に大きく遅れをとっています。
 私たち教員は、"FD"を、何か上から押し付けられた概念や枠組みのように捉えているかもしれません。学内の議論をみても、学外研究者とこの話題を話しても、そう感じることがよくあります。しかし研究者として教壇に立つ私は、最近特に、授業改善が研究を進めるのと同じくらい重要なものだと考えるようになりました。どんな立派な研究も、誰にもわからない文章で書いてしまえば、その威力を発揮できません。私たちは、自らの研究成果を、論文だけでなく、授業でも公表する社会的役割を担っています。だから論文の一言一句にこだわるように、授業にももう少しこだわってみようと思っているのです。
 本学では、今年度、授業公開を全学で実施しました。今はまだ試行段階で、公開者も参観者も希望者だけの小規模なものですが、参観者の門戸を教員だけでなく職員にも開きました。大学教育の担い手が教職員であることを明確にするとともに、授業実態を職員にも見てもらい、業務改善に役立ててもらおうと考えたからです。実際、参観者は教員より職員の方が多く、概ね好評でした。また教員は、所属学部外の授業も参観できるようにしました。そして、公開者からは授業で留意・工夫している点、参観者からは授業で参考となった点を、それぞれアンケートに書いてもらい、それを学内に公開することにしています。これによって、各教員が独自に工夫・蓄積してきた授業方法を皆で共有し、教員相互の授業改善に役立てようというのが狙いです。
 今年は兎年ですが、今まさに"FD"は言葉だけが兎のように飛び跳ねています。本学のFD活動がこの兎を追い越す亀となれるよう、しっかりと歩みを進めたいものです。

   
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