







ホーム > 新着情報:プレスリリース > 2025年09月 > 学長定例記者会見を開催しました(9/11) > 米づくりによる棚田景観の復元と地域ネットワークの再構築 ~学生有志が楽しみながら地域課題を解決する~
掲載日:2025.09.11

私たちが活動を行っている山形市岩波地区ではかつて、人々の暮らしは米づくりとともにありました。ところが作り手の高齢化や暮らし方の変化などにより、多くの田圃が休耕田となっています。そこで今年度から山形大学と東北芸術工科大学の学生有志たち(総勢30名以上)が、山形大学「つなぐちから。」社会共創活動推進プロジェクト(代表者:松本剛)の助成および令和7年度山形県若者がつなぐ・つながる地域おこし推進事業費補助金(代表者:中島瑠花)を資金基盤として、より多くの休耕田を復活させることで、かつての棚田の景観を復元するとともに、かつての地域ネットワークを再構築することを目的として、伝統的な手法を用いた米づくりを行っています。また、このような取り組みを広げるべく、様々なイベントも企画しています。そして、今月中旬からは(18日〜)待ちに待った収穫が始まります!完全無肥料・無農薬で育てたお米がどんな味なのか、今から楽しみです。
詳しくはこちら(リリースペーパー)をご覧ください。
背景
山形市の中山間部にある岩波地区には清涼な湧水・河川水を引いた棚田が多くあり、古くから品質の良い米がとれることで知られていますが、その多くはすでに休耕田となっています。さらに国の減反政策や宅地化の波も押し寄せており、田圃は減少し続けています。さらにこうした状況に追い討ちをかけるように顕在化している昨今の米不足を受けて、私たちに何ができるのか。私たちが行き着いた答えは「自らの手で米をつくる」ということでした。学生たちが自ら育てた米を親御さんに「逆仕送り」できたりしたら、どんなに素晴らしいでしょう。
学生たちは、新庄市で「幻の米」と呼ばれる“さわのはな”をつくり続けている髙橋保廣さんから苗づくりを学び、岩波・横根集落の住民から地域の歴史や堰の維持管理の重要性、米づくりのイロハを学びました。当然のごとく、学生たちは大規模な農機具を所持していないため、トラクターなどを借用して行う耕うんや代掻き、籾摺り機での籾摺り以外は伝統的な手法を用いて行います(田植えも収穫も脱穀もすべて手作業)。5月下旬の田植え以降、シフト制で水管理や草取り、畔の草刈りなどを行ってきました。苗を触るのも、田圃に足を入れるのも初めてという学生ばかりでしたが、春からの農作業を通じてみんな少しずつ頼もしくなっていきました。
収穫後にはこれまでにお世話になった方々を招いての収穫祭や、麹づくりワークショップなどのイベントを開催する予定です。また、今後は酒米づくりにも挑戦し、十八夜や譲川(秀鳳酒造)のような地域のお酒をつくることを目標としています。これにより、地域に対する社会的意義と経済的な効果を両立することができるでしょう。