







ホーム > 新着情報:プレスリリース > 2025年12月 > 学長定例記者会見を開催しました(12/4) > 鶴岡市西目地区地すべり災害の発生機構 ~令和7年9月に4編の学術論文を出版~
掲載日:2025.12.04

▲1962年の地形

▲2009年の地形

▲地変前後の地形断面
令和4年12月大晦日未明に鶴岡市西目地区で生じた地すべりは、多数の家屋を巻き込み2名の死者を出す土砂災害を引き起こした。この地すべりは、風化した切土斜面だったこと、直前に強い降雨がなかったこと、崖の高さに比べて数倍の距離を土砂が移動したこと等の顕著な特徴が認められた。このような特異性をもつ地すべりの発生機構を解明するため、八木を中心に日本地すべり学会東北支部の技術者や国立研究開発法人防災科学技術研究所、消防庁消防研究センター、山形大学災害環境科学研究ユニットの研究者が集まり、発災直後から、地形・地質・湧水等の現地調査、鉱物・水質分析、力学試験、モデル計算(ひずみ解析・水収支)等、地形学・地質学・水文学・土質学的アプローチによる研究を進めてきた。その結果を4編の学術論文にまとめ、令和6年5〜6月に地すべり学会誌と地質学雑誌に投稿し、いずれも令和7年9月に出版に至った。
詳しくはこちら(リリースペーパー)をご覧ください。
八木浩司・林 一成・佐藤昌人・山田隆二・本山 功・井村 匠・渡辺 修・柴崎達也・新井場公徳・土志田正二(2025)2022年12月31日未明に鶴岡市西目地区で発生した地すべり災害の概要と地形・地質的背景.日本地すべり学会誌, v. 62, no. 5, p. 11–16.
柴崎達也・家田満留・八木浩司(2025)2022年12月31日山形県鶴岡市西目地区で発生した地すべりの土質特性.日本地すべり学会誌, v. 62, no. 5, p. 24–32.
渡辺 修・吉村和久・八木浩司(2025)鶴岡市西目地区で発生した地すべり内部および周辺の地下水流動状況に関する一考察.日本地すべり学会誌, v. 62, no. 5, p. 17–23.
本山 功・井村 匠・八木浩司・加々島慎一・岩田尚能・熊谷 誠(2025)山形県鶴岡市西目地区‘丸山’の地質:令和4年12月に発生した地すべり災害に関連して.地質学雑誌,v. 131, no. 1, p. 251–259.
山形大学災害環境科学研究ユニットについて
山形大学認定研究所として 2021 年 3 月 1 日に開所。山形県全域の自然災害・自然環境をテーマにした複数の専門分野にまたがる認定研究所は本学初です。ここ数年、山形県沖地震や豪雨災害が発生し、今後も火山噴火、内陸地震、日本海の津波など安全を脅かす種も尽きません。同ユニットでは、山形県の自然災害と自然環境の特性を探究し、高度な知識と防災に資する情報を地域へ発信しております。鶴岡市西目の土砂災害をふまえて、山形大学は令和6年3月に鶴岡市と災害対策等の推進に関する協定を結び、災害環境科学研究ユニットのメンバーが中心となって鶴岡市において斜面防災の活動に取り組んでいます。
深田地質研究所について
公益財団法人深田地質研究所は、1954(昭和29)年5月に、故深田錠造氏の寄附により、東京都文京区に設立された日本初の民間の地質学・地質工学の研究所です。同年10月に当時の文部省から財団法人として認可を受け、2011(平成23)年3月には、内閣府より公益財団法人として認定されて、研究、普及、育成、助成・顕彰の4つの事業を行っています。昨年(令和6年)の7月には、山形大学附属博物館にて、企画展「アンモナイトの世界-深田地質研究所コレクションより」を開催しました。