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佐藤風花 農学部 食料生命環境学科 1年

派遣先大学:ベトナム国家農業大学
派遣期間:2019 年2月21日~3月6日

<日本語教室での活動内容>
 日本語教室では日本語の理解度で二つのクラスに分けた。山形大学との交流が毎年あるからか、日本語教室の大まかなスケジュールを組んでもらっていた。初日で二人だけだったということもあり、どのように日本語教室を進行できるかどうか不安なこともあったが、ひらがなの見本プリントを用意してもらったり、自己紹介の進行をしてもらったりと、多くのサポートを受けながら授業を行うことができた。二つのクラスに分けたうち、初心者クラスはひらがなを教えるところからはじまった。漢字までもう勉強したり、始めてクラスに顔を出して日本語を勉強しだした人もおり、年齢も様々だった。しかし、早く日本語の理解が進んでいる人が隣の人に教えたり、積極的に声をかけて聞いてくれたこともあって、上級の人にだけ合わせたクラスにならなかったと思う。最初は英語を使って教えていたが、日本語を使って発音を聞きたいと頼まれ後半は日本語で授業を行った。英語よりも日本語を第二言語として勉強している人が多く参加しているような印象を受けた。

<日本語教室以外での交流活動>
 日本語教室のリーダーであり、大学の事務で働いている現地の人が多くのサポートをしてくれた。あと数年で日本に留学する人が多く、言語に不自由なく交流を行うことができた。土日は有名な観光名所や世界遺産に連れて行ってもらい、日本の観光地や遺産との違いを比較することができた。また、日本語教室の間に軽食を食べるお店やよく服を購入するお店をおしえてもらい、現地の大学生がどのような生活をしているのかを感じることができた。買い物をしてみて、食べ物や雑貨の物価が日本よりも低いことに驚いた。しかし洋服はあまり日本のものと値段は差がないように感じた。本屋をのぞくと日本の漫画や本も売っていて、日本のサブカルチャー認知の広さを知ることができた。聞いている音楽、やっているゲーム、スポーツも一緒で、国は違くても同じ大学生だという風に思った。共通のゲームを一緒にプレイできたのはとてもうれしかったし、良い経験だった。
 あと印象に残っているのは交通のことである。バイクは予想以上に多く、道路を通るのにとても苦労した。また移動の際に乗車したバスは日本との運転の丁寧さの違いに驚いた。しかしそのような交通状況にもなれたように対応している現地の方を見て、ベトナムの人はどの様な暮らしをしているのかを知り、自分が持っていたあたりまえという概念を成長させることができたと考える。
 食事は辛い物とパクチーが多く、果物は日本のものよりも甘みが少ないように感じた。ジュースといえば果汁そのままの味のような形で、果物本来の味を楽しめるため、とても過ごしやすかった。

<参加目標の達成度と努力した内容>
 今回は日本語教室、日本語教室外の交流それぞれに目標を設定していた。
 まず一つ目の日本語教室での目標について、ついていけない人がいないように来てくれた人のレベルに合わせた授業を行うということについて、黒板とホワイトボードを使い、全体説明と個人説明を組み合わせて周りに目を向けた授業を行うことができたと思う。上級者クラスの人とも日常会話はもちろん質問に答えたりとニーズに合わせた授業が行うことができたと思う。一番努力した点は会話をする上級者クラスがただの雑談にならないように、ホワイトボードを使ったり前回の振り返りをしたり、山形大学の学生の名前と関連させて漢字を覚えてもらったりと工夫しながら授業を行えたと考える。
 二つ目は日本語教室外について、洋服や本屋、ゲームなどを通して海外から見た日本についてより知ることができた。日本食の感想なども聞き、日本は案外人気だということ、俳優やアイドルの認知は意外に高いことなどが分かった。SNSを通してより深いコミュニケーションをとることができ、より日本を知るという目標は達成できたと考える。

<プログラムに参加した感想>
 海外は今回で三回目だった。しかしこの学生大使プログラムは観光とは違った学びを得られると考える。まず自分と近い年代の人と交流したことによって、他の国の学生はどのような生活をしているのか知ることができた。自己紹介に専門を言ってる人が多く、将来何をしたいのかをしっかり決めてる人が多いような印象を受けた。農業大学ということもあり、自分の専門に近いようなことを学んでる人とも交流できていい経験だった。入国して数日は慣れないことも多く、自分の設定した二週間という期間がとても長く感じていた。しかし一週間ほど過ぎると、二週間では全然足りないという風に感じた。普通の旅行では経験することのできないプログラム、生活をすることができて、今までの海外研修とはまた違う経験ができ、また他国のプログラムも参加してみたいと強く思った。

<今回の経験による今後の展望>
 今回の経験で、自分の考え方の幅を大きく広げることができた。高校の時に行った海外研修とはまた違い、一人暮らしや専門の勉強を始めたからこそ見えてくる異文化という者に触れ、たくさんのことを学ぶことができた。次回同じような経験があるとすれば、もっと長い期間で参加したいと思う。二週間はとても短く感じ、一か月ほどが丁度いいかと感じた。今まで海外を少し危険視していたところがあったか、もっと壁を作らずに積極的にチャレンジしていきたいと思う。また、英語の必要性も感じた。現地学生との交流ではあまり英語を利用する機会はなかったが、先生やお店の人との会話を通して英語の必要性に身をもって気づかされた。しかし集中講義で教えてもらっていた英語での現地学生との交流が難しいということについては、学力の低下とかではなく第二言語として日本語を選択しているのではないかと感じた。同じアジアでも違うことが多く、自分の恵まれているところ、逆に日本にはないことも学ぶことができ貴重な経験だった。