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小澤綾乃 地域教育文化学部 児童教育コース 1年

派遣先大学・派遣期間:ベトナム国家農業大学 平成31年3月5日~平成31年3月18日(14日間)

①日本語教室での活動内容
 日本語教室は1日3コマで、10時~11時30分、15時40分~17時10分、18時30分~20時というスケジュールでおこなった。10時と15時30分の授業は人数が少ないのだが、18時30分の授業にはたくさんの学生が来てくれて、2~3人のベトナム人学生に対して1人の山大生が担当するという場面が多くあった。授業では、私はひらがなを教えることが多かった。書き順や発音とあわせて、その文字を使った単語も一緒に覚えてもらうようにした。ひらがなを勉強している段階では、日本語で会話をすることも難しい。現地の学生の中には英語を使って話す人もいるので日本語と英語の切り替えが難しいと感じた。ベトナム人の英語の発音と私たちが勉強してきた英語の発音で異なる部分もあったので上手に伝えることができなくて申し訳ないと思うこともあった。しかし、相手に伝わったときはとてもうれしかった。自己紹介についても教えた。基本的なところはすでに学んでいたので、応用として私がホワイトボードに質問を書いてその答えをそれぞれのノートに書いてもらうという形式をとった。時々、ベトナム人の学生が通訳のような形で手伝ってくれたのでとても助けられた。
 会話クラスでは、大学での専攻や趣味、日本に行きたい理由など様々なことについて話した。ベトナムの学生は、将来のことや自分のこと、日本に行ったら何をやりたいかなど自信をもって話す。私はそんなベトナム人がうらやましいなと思った。日本の歌をノートに書いて自分なりに勉強している人もいて勉強熱心だと感じて、真似したいと思った。折り紙を折ったり、一緒に歌ったりもした。会話クラスは勉強をするというよりも会話を楽しみながら日本語に触れるというような印象だった。

 ②日本語教室以外での交流活動
 授業以外はほとんど現地の学生と過ごした。毎晩夜ご飯を一緒に食べたり、休み時間に買い物に行ったりした。週末は、陶芸をして、ハノイセンターでショッピングをした。また、ベトナムの大きなショッピングモールにも連れて行ってもらった。ホーチミンの墓、ベトナムで初めて作られた学校、教会、昔の刑務所などにも行くことができた。現地の学生が日本語で説明しながら案内してくれたので分かりやすかった。
 3月8日には、国際女性デーというものがあったのでレストランでお昼ご飯を食べた。他のお客さんも女性が多かった。男性が女性をいたわるというところが素敵だと思う。ベトナムの国民性を感じることができた日だった。
 ベトナム人との交流パーティーにも参加した。バーベキューで焼いている野菜の名前を日本語で教えたり、私もベトナム語を教えてもらったりして楽しい時間を過ごした。ベトナムならではの果物もあって面白かった。いつも一緒に行動してくれている現地学生の中に誕生日の子がいたので、誕生日パーティーを企画してお祝いしたりもした。
 ベトナムの料理にはパクチーやチリソースが使われていることが多い。私はどちらも苦手だが、食べていくうちに少しずつ慣れていった。他の料理もおいしさが分かるようになってきた。ベトナムでは、食事の前に箸やスプーンを紙で拭く習慣がある。日本とベトナムの違いを改めて感じた。

 ③参加目標の達成度と努力した内容
 私は、自分からコミュニケーションを取って多くの人と会話をすること、分かりやすく日本語を教えることを目標にして活動してきた。最初は話しかけられることを待ってしまっていたが日にちを重ねるごとに自分からも話しかけることができるようになってきた。日本語教室での授業では分かりやすく教えることを心がけていたが、いざ授業をすると、ふさわしい言葉が浮かばないことがあった。受講生の方に助けてもらう場面もあったので、あまり達成することができなかったと思う。

 ④プログラムに参加した感想
 今回、初めて海外に行った。不安でいっぱいになりながらベトナムに着いた。ベトナムでの生活に慣れるまで少し時間がかかったが、滞在して2週目からは馴染んできてとても楽しく、充実した毎日を過ごすことができた。ベトナムの学生は、勉強熱心だと思う。日常会話の中で知らない言葉が出てくるとすぐに「どんな意味?」と質問して、メモを取っていた。
 ベトナムでは、日本よりも時間がゆっくり流れているように感じた。時間にルーズだったり、気まぐれな人が多かったりする国だ。でも、細かいところへの気遣いができたり優しかったりするところは日本人と似ていると思って親近感が湧いた。
 ベトナムでの経験は初めてのことばかりでとても新鮮だった。海外に行ったからこそ分かる、日本との違いや共通点を見つけることができて良かったと思う。学生大使のプログラムに参加するかどうか迷っていたが、今回の経験を通して、参加して良かったと強く思った。

 ⑤今回の経験による今後の展望
 普段何気なく使っている日本語を海外の人たちに教えることの難しさを痛感した。相手に分かりやすく教えることについて考えるきっかけにすることができたので、将来につなげていきたい。また、日本について質問されたときにしっかり答えることができなかったので、日本についてももっと勉強しようと思った。
 初めて海外に行って、たくさんのことを吸収することができた。一緒に行動してくれた現地の学生は日本語を話すことができたので、言語の面で困ることは少なかった。しかし、日本にいる感覚があまり抜けなかった。よって、今度海外に行く機会があれば、英語を使うことのできる国に行ってみたいと思うようになった。
 現地の学生と将来について話す機会があったときに、日本で働くために日本語を一生懸命に勉強していると話していて、私の学びへのモチベーションも向上した。今回の経験を今後の大学生活につなげ、充実した日々を過ごしていきたい。

ホーチミンの墓の画像
ホーチミンの墓

ベトナムの街並みの画像
ベトナムの街並み

観光地での集合写真の画像
観光地での集合写真