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挽地真央 地域教育文化学部 文化創生コース 1年

派遣先大学 ベトナム国家農業大学 
派遣期間 2019年2月25日~3月11日

〈日本語教室での活動内容〉
 ベトナム国家農業大学では、授業が朝・昼・夜の3回実施されていた。朝・昼の授業は専攻している授業があるため受講者は少ない。一方で、夜は多いときで20人前後集まる。基本的にレベルは初級クラスと上級クラスの2つだ。私が滞在していた期間は、初級クラスではひらがなとカタカナをメインに扱った。まず、発音練習を何度か行い、次に書き順を教えた。区切りのついたところで、その文字を使った単語を練習した。初級クラスの学生は、意味の理解が難しいため、ベトナム語を添えて教えた。中には英語が話せる子もいたため、その際は英語でコミュニケーションをとった。人数が少ない場合は、1対1で行うこともあったため、言葉がうまく通じなくとも仲良くなることができた。上級クラスでは、テーマに沿って会話をした。例えば、将来の夢、大学で勉強していること、ベトナムの有名なお土産・観光地などだ。現地の学生は積極的に会話をしようとしてくれるので、時間があっという間に感じた。このレベルの学生は、自己紹介ができるレベルから小学校高学年で習う漢字が読めるレベルまでいる。また、書くことは得意だが、話すことは苦手という生徒もいる。山形大学の学生が彼らの日本語レベルを考えて授業を進めることが重要だと感じた。

〈日本語教室以外での交流活動〉
 ベトナム滞在中の3食はすべて現地の学生と外食であった。中でも驚いた食事は、バロットと呼ばれる卵料理だ。日本のゆで卵とは異なり、これは黄身の部分がふ化する直前の状態である。小さいサイズのものは食べることができたが、大きなサイズのものは食べられなかった。見た目は怖いが、味は美味しい。カエルやアヒルを使った料理もあり、食文化の違いを感じることができた。大学の周辺はお店が多いため、様々なベトナム料理を楽しむことができて良かった。 
 また、週末は日本語クラスが休みであるため、ベトナムの有名な観光スポットにも行くことができる。私は、「バイディン寺」と世界遺産である「チャンアン」に行った。この2つの観光施設は隣同士であり、行きやすかった。大型ショッピングモールである「ハノイセンター」にも行った。ここでは大学近くで借りた「アオザイ」を着て写真を撮った。「アオザイ」とはベトナムの民族衣装である。大人数で着ているのは珍しかったのか、一緒に写真を撮ってくださいと言う観光客が多かった。現地の学生のみんなも、良い撮影スポットを沢山見つけてくれた。行きたいところがあれば、現地の学生は連れて行ってくれるし、私たちに楽しめるように考えてくれる。ベトナムの学生の優しさを感じた。

〈参加目標の達成度と努力した内容〉
 今回の学生大使の目標達成度は70%だと思う。私は2週間、積極的に色々なことに挑戦してみようと思っていた。人前で話すことが苦手であるため、授業を行うことを通して苦手意識をなくそうとした。この点に関しては、いざ授業を行ってみるといつも以上に緊張せずに話せた。これから先、人前で話す機会において、苦手だと思わずに取り組みたいと思った。一方で、もう少し努力が必要だったと思う点もある。前半1週間は、授業に参加する現地の学生が多かったこともあってか積極的にコミュニケーションをとろうとしていた。日本語がまだあまり話せない人に対してもジェスチャーなどで接触することを心がけていた。しかし、2週目あたりからコミュニケーションが減ってしまった。その理由として挙げられることは2つある。1つ目は、現状に満足してしまったということだ。私は今回が初めての海外渡航であったため、「海外について知るためにも、現地の学生と積極的に関わるようにしよう」という目標を掲げていた。しかし、思った以上に現地の学生が日本語を話せる状況に満足してしまったのだ。英語を話せる学生と話す機会を自ら作ることができなかった。

〈プログラムに参加した感想〉
 プログラムに参加して、思ったことは2つある。まず1つ目は、「海外の学生と日本の学生は似ている点が沢山ある」ということだ。2週間という短い期間ではあったが、予想以上に親近感を感じた。会う前は、日本語を話せるといっても、片言の日本語であるため伝わらないこともあるだろうと思っていた。しかし、数週間接してみると、表情や雰囲気から伝わっているなと読み取れる感情も沢山あった。2つ目は、「色々なことに挑戦することは大切なことである」ということだ。大学生になるまでは、海外について「行ってみたら楽しいのだろうな」という程度でしか考えていなかった。そしてお金もかかるし、そこまでして経験したいとも思っていなかった。しかし、学生大使というプログラムを先輩から知り、興味をもった。自分は興味がないと思ったことに対しても、一度考えてみることの重要性を感じた。またそれをするかしないかで、大きな違いがでると感じた。

〈今回の経験による今後の展望〉
 今回の経験を通して、大学生のあいだに色々な国に行ってみたいと思った。海外に行くことは、自分を冷静に見つめ直したり、今後自分は何をしていきたいのかを考えるきっかけになったりするからだ。また、人とのコミュニケーションを大切にすることも重要だと思った。私は人とコミュニケーションをとることが得意ではないと思っていた。しかし、今回の体験で苦手だと思っていただけであって、挑戦してみると意外とできるものだと知った。

ベトナムの有名料理 フォーの画像
ベトナムの有名料理 フォー

世界遺産 チャンアンの画像
世界遺産 チャンアン

日本語クラスで作ったかぶとの画像
日本語クラスで作ったかぶと