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桜井菜月 人文社会科学部 総合法律コース 2年

派遣先大学・派遣期間
ベトナム国家農業大学 二週間

 日本語教室での活動内容
 日本語教室は、平仮名・カタカナを練習するクラスと、会話クラスの2クラスにわけて行った。派遣期間初めの頃は、書きクラスでは黒板を使用して授業を行っていた。しかし、生徒の理解度はバラバラで、ある日一部の生徒に「もう少し早く進めてほしい」と要望をうけた。要望に応えて速めると、別の生徒から「もう少しゆっくり進めてほしい」と言われた。この反省を踏まえて、書きクラスでは黒板ではなくホワイトボードを使用し、なるべく同じ進度の生徒を少数で教えるスタイルに変更した。今回、ベトナムには多くの学生が派遣されていたので、教える人数が充実していて、基本1対1で教えることが可能だった。会話クラスは、自己紹介や将来の目標の話、昔話についてなどをテーマとして会話を行った。時々、日本語能力試験の勉強の質問も受け付けた。私にとっては、日本語は理屈など考えないで身に付いたものであったから、日本語に関して「なぜ」という質問はとても答えづらく、頭が痛くなった。会話クラスの人はみんな「日本語学校へ行く」「日本で働く」という目標を持っていた。

 日本語教室以外での交流活動
 昼ごはん、夜ご飯は会話クラスの学生6、7人が毎日いろんなところへ連れて行ってくれた。授業が無い時間には、カフェやアイスクリームを食べに行こうと誘ってくれたので、毎日楽しく、ベトナムを楽しむことができた。休日も観光地に連れて行ってくれて、朝から夜まで私たちのために考えてくれていたということがとてもうれしかった。夜ご飯のあとは、大学のストリートコートでみんなとバスケットボールをした。日本語クラスの生徒ではない学生も、快く仲間に入れてくれた。スポーツは言葉が分からなくても通じ合える素敵なものだと感じ、本当に素敵な経験ができた。また、去年日本語学校を卒業したという人とも仲良くなることができ、本当にたくさんの人と出会うことができた。

 参加目標への達成度と努力した内容
 目標はたくさんあったが、一番はやはり何事も主体的に行い、考えるということであった。これに対しては、十分達成することができたと感じている。その日の授業での反省は、次の日の授業で改善できるよう考え、同室の二人とどうしたらもっとよくなるか意見を出し合った。ベトナムの学生と会話するという貴重な期間を無駄にしたくないという思いもあり、自分から積極的にたくさんの話をした。これは今までの自分から一番変化したことだと感じている。また、なんとかコミュニケーションをとろうと、ベトナム語を調べて発音したり、英語を使ったり身振り手振りで伝えたりと、初めてコミュニケーションをとることに疲れたと感じた。しかし、同時にとても楽しく、夢中になっていた。

 プログラムに参加した感想
 わたしは、経済面から本プログラムへの参加を断念しようとしていた。しかし、国際交流課の方や大学の事務の方の協力や理解もあり、今回参加することができた。今は、参加して本当に良かったと思う。ベトナムでの2週間はとても充実していて、あっという間だった。ベトナムの学生との交流を経て、自分の将来の目標が明確になった。本プログラムへ参加する以前は、目標がアバウトで「まあこんなもんでいいかな」という考えであったが、今では春からのゼミも変更し、「絶対にこうなりたい」という目標もできた。以前の自分よりもはっきりしていて、明るくなったような気がしている。勉強へのモチベーションもかなり上がった。ベトナム人のみんなは親切で、とても明るい、よくしゃべる、よく笑う、ビールが好き、遊ぶことが好き、勤勉、チャーハンが嫌い、など2週間でいろんなことを知り、いろんな印象を受けていくうちにみんなのことが大好きになり、日本に帰ることがとても寂しかった。私は、みんなが2週間私たちを助けてくれたように、みんなが日本に来て仕事や何かで困ったときに絶対助けたいと思った。本プログラムは、自分の弱点を知ること、自分をゆっくり見つめなおすことができる。そして、その経験を社会に出る一歩手前ともいえるこの大学生の時期にできることが、必ず自分の力になると感じた。海外に興味がないとか、英語を上達させなくても大丈夫とか、そういう話ではなく、自分の成長や将来のために経験しておくべきであると思う。また、今回のプログラムはその国の学生と交流ができるため、普通の海外旅行よりもかなり濃いものになる。たくさんの友達ができて、「また会いましょう。」と約束して別れ、帰国後も連絡を取り合うことができる現代で、友達は絶対に作った方がよいと思う。それほど、このプログラムでは素敵な出会いがたくさんあった。ベトナムの友達も料理も生活もすべて新鮮で、疲れたと感じたことも多かったが、その倍以上に楽しく、充実したまさに宝物といえるような2週間を過ごすことができた。

 今回の経験による今後の展望
 上記でも少し述べたが、本プログラムで自分の将来の目標が明確になった。あとは、この目標を実現するために努力を続けなければならない。ベトナム人は、日本で働くこと、日本語学校へ入学することを目的として日本語を勉強している人がほとんどだ。今回私たちの世話をしてくれた日本語クラスの学生は、全員今年中に日本へ来るという。みんなが日本へ来た時にはもちろん会いに行きたいと思っている。そして、来年は彼らのように近いうちに日本へ来る予定のある学生が、世話をしてくれることになると思う。それをふまえて、私は来年も本プログラムに参加してベトナムへ行き、友達になり日本へ来た時に助けてあげられる存在になりたいと考えている。目標のためには勉強しなければならないことがたくさんあるが、友達のためにとモチベーションを上げながら、目標を達成したいと思う。

アオザイin大学の画像
アオザイin大学

日本語教室授業風景の画像
日本語教室授業風景