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白井拓也 農学研究科 生物生産学専攻 修士1年

派遣期間:平成30年9月4日~9月25日

〇日本語教室での活動内容
 一日に午前、午後、そして夜の計3つの時間帯に約1時間半日本語授業を行いました。クラスでは2つのコースがあり"読み書き"と"会話"に分かれていました。
 読み書きコースでは、ひらがなやカタカナの読みと書き方をホワイトボードで教えました。それらを終えている人には、物の名前や職業、食べ物などを日本語で読み書きしながら教えました。時には簡単な質問も交え、会話も行いました。
 会話コースでは、ベトナムのことを紹介してもらったり、逆に日本を紹介したり、自由なテーマで楽しく会話をしました。時折、「じゃじゅじょ」や「ぎゃぎゅぎょ」などの濁音の発音が苦手な学生がみられたため、その場合は発音の練習も取り入れました。

〇日本語教室以外での交流活動
 毎日、現地の学生(日向クラブ)が一緒に行動してくれ、その中で様々な交流ができました。いつも冗談を言い合い、笑いあっている様子を見て日本との違いを感じました。私はあまり明るいほうではないので、初めは少し堅く接していましたが、徐々に楽しく感じ始め、ベトナムに魅了されていきました。
 授業や食事以外にも、現地のデパートや映画館に連れて行ってもらいました。そこでは、日本とは異なる部分、あるいは類似する部分を実際に見ることができました。日本ではめったに見ないホラー映画を一緒に見たのは新鮮でした。どこまでも優しい現地学生の皆さんに感謝です。
 ほかにも現地学生に交じりバスケットボールやサッカーをさせてもらいました。とてもフレンドリーで、英語で私たちとコミュニケーションをとってくれました。英語を学ぶと多くの学生と触れ合えると実感しました。
 また、交流の中で特に印象深いのは、夢を持っている学生が多いということです。そういった人たちと会話することは、自分にも良い刺激となりました。日本語を勉強する学生の多くは日本へ行きたいと話しており、実際に行動し夢をつかもうとする姿を間近で見られました。

〇参加目標への達成度と努力した内容
 私の参加目標は日本語をうまく教えるということです。達成度は30点です。なぜかといえば、うまく教えられなかったからです。特に記憶に残っているのが、接続詞を入れる問題で質問されたときです。「どうしてこれが入るのか」と、質問されるのはわかっていましたが、その場ですぐに答えることはできませんでした。日本人なのに日本語を教えられないのは不思議と冗談交じりに言われましたが、私には突き刺さる言葉でした。授業が終わった夜、スマートフォンを取り出し日本語を勉強しました。私たちが英語を勉強するように、言葉を教えるときには文法といった決まり事をきっちり理解していないといけないと思いました。それもわからずに先生というのは非常に申し訳ないです。
 また、ユーモアのある授業ができなかったのも反省点です。ほかの日本人学生の中には、折り紙や着物を持ってきている人もおり、文化を紹介しつつ日本語を教えていました。そういった準備不足も30点の理由です。もう少し日本語を勉強しておけばよかったと後悔しましたし、今後行くことを考えている方は少し勉強していったほうがいいかもしれません。

〇プログラムに参加した感想
 ベトナムという国名は何度も聞いたことがあり、もちろん知っていました。しかし、実際に足を踏み入れてみて、ベトナムが大好きになりました。人、食べ物、気候、すべてが好きです。3週間という長い期間の中で、日本がどれほど恵まれた国なのか経験を通して改めてわかりました。信号はなく、水道水は飲んではいけず、日本とは大違いです。物価も安く、帰国後日本の物価の高さを感じました。私はもっと早く来ればよかったと後悔しています。1年生時にきていたら、どれほど違った4年間を過ごせたかわかりません。刺激は大きなもので、なかなかあの3週間を忘れることはできません。行こうか迷っている人は、ぜひ行ったほうがいいと思います。こういったプログラムを活用して様々な世界を見て、自分のモチベーションに変えてほしいと思いました。私自身も帰国後のモチベーションになりました。

〇今回の経験による今後の展望
 今回の経験を踏まえて、私は日本語を学びなおす必要があると思いました。もしまた行ける機会があったときに、より自信をもって教えられるようにしたいです。ベトナムの学生は日本語を熱心に勉強していました。ある学生に1日のスケジュールを聞いたところ、朝は5時に起き、そこから日本語の勉強と授業を昼まで受け、昼食後また日本語の勉強をし、夜は運動で汗を流し、寝る前にも日本語を聞くといっていました。ベトナムの人は勤勉で朝も早いです。私はというと、比べ物になりません。とにかくパワフルなベトナム人と接したことで、自信を見つめなおす良い機会となりました。
 また英語という言語の重要さを再認識し、今後さらに力を入れていこうと思います。私が所属する研究室にはインドネシアから留学生が来ています。そういった方々と積極的にふれあい、自信をもって英語を喋れるように努力します。
 安全に当プログラムを終えることができたのは、山形大学の関係者の皆様、現地の学生の皆さん、一緒に過ごした山形大学の学生の皆さんのおかげです。本当にありがとうございました。