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菅野結 人文社会科学部 人文社会科学科 1年

派遣期間:平成30年9月4日~9月25日

1、日本語教室での活動内容
 授業は月曜日から金曜日まで行われていた。一日に授業は3回、朝クラスと夕方クラスそして夜クラス。一コマ約90分、内容は会話クラスと読み書きクラスに分かれており、会話クラスは学生との会話がメインで会話の中で分からない日本語をその都度教えた一方、読み書きクラスは身近なものの名前や基本的な文法を正しい発音でしっかり教えた。授業に来る学生は全員といっていいほど日本語を学ぶ意欲に満ちあふれており教える立場の自分としてはとてもやりがいを感じた。学生たちの会話を聞いているとやはり日本語を学ぶ根源として日本のアニメやマンガ等への関心があることが分かった。授業の際に皆が関心のあるテーマを選択できるかというのも重要なことなのだと気づいた。もちろん日本から持ってきたお菓子をあげるのは喜ばれるが、その後それについて詳しく説明し派生させていくことでより学生の興味を引くことができたのは工夫の甲斐があったと思う。また、日本からもってきた浴衣を着て授業をしたり、逆に浴衣を学生に着せたりして授業が毎度新鮮に感じてもらえるよう自分なりに努めることができた。全体を通して難しかったことはベトナム語にはないらしい発音を教えることとベトナムにはなく日本にはある概念をなんとかして伝えること、逆に日本にはなくベトナムにある概念をなんとか適当な日本語に当てはめ伝えることだった。教えることが困難なことも日本語が多少話せる現地の学生に助けられ難しいことも何とかなった。

2、日本語教室以外での交流活動
 大学内にあるゲストハウスに3週間滞在した。同じ山形大学の学生大使の人とのルームシェアで、長い滞在であったため年齢関係なく親交がとても深まったと思う。
 平日、授業のない時間は学生たちに連れられて食事のほか喫茶店によく連れていってもらうことが多かった。フォーやブン、バインミー等のベトナム料理や食後の美味しい飲み物を堪能できた。中でもアヒルとタニシを食べることができたのはいい経験であった。知らない現地の学生たちとバスケットボールをしたり、現地流に上半身裸になってサッカーをしたり、夜暗い中光るローラースケートを滑ったりした。ゲストハウス内では現地の学生たちと学生大使の皆でトランプをしたりベトナム独自のスペシャルカードがあるウノを多々行い楽しい時間を過ごせた。カレーやたこ焼きを現地学生と一緒に作り日本の食を共有することができたのは日本の文化を伝えるという意味で良かった。夜、皆でショッピングモールに行き英語音声でベトナム語字幕のホラー映画を観ることができたこともいい経験であった。学生大使の1人が現地の床屋さんで散髪すると言いだし時はどんな現地風の髪型になってしまうのかと内心期待したが、違和感の無い良い髪形になっており少し驚いた。自分がベトナムで一番やりたかったこと、南国のフルーツを食すこと、ができたのはとても素晴らしい経験であった。波羅蜜(越名ミッ)やドラゴンフルーツ(越名タンロン)、ランブータン(越名チョムチョム)、ザボン(越名ブーイ)、トゲバンレイシ(越名マンカウ)、竜眼(越名ニャ)、ドリアン(越名サウリン)、ランサット(越名ボンボン)、グァバ(越名タイホイ)を全てナイフで切り分け食した。未知の食べ物を試行錯誤した後に何とか切り分けられたのは快感だった。味に関していえばドリアン以外は美味しかった。スーパーで高いリンゴを見つけベトナムのリンゴだと思い感動して食べた後、後々考えると南国のベトナムでリンゴが実るはずがないと思い、確認したところニュージーランド産であったのはとても残念だった。
 私はベトナムでの3週間の間、6日間の休日を過ごした。休日はホアンキエム湖周辺のハノイセンターに三回とイオンモールロンビエン店に三回、陶器で有名なバッチャン村に行ってきた。ハノイセンターは皆でバスに乗り行った。ベトナムで初めてのバス、満員で暑苦しく、道路にはたくさんのバイクがあるせいかバスは何度も急ブレーキをかけ居心地は最悪だった。そこは大きな道路を閉鎖したような場所で、多くの観光客や地元の人たちでにぎわっていた。自分はおそらくこういう場所ですられるのかと思いきちんとリュックを前にかけた。お店はほとんどがお土産や飲食物、子供用の玩具を販売していた。皆でタマゴコーヒーというコーヒーの上に卵でできた泡がある飲み物を飲んだ。非常にまろやかな味わいで美味しかった。夜、ホアンキエム湖にかかった橋がライトアップされた光景は非常に綺麗でした。ホアンキエム湖の真ん中にはシンボル的な建物があったり、湖周辺には王の墓があったりとベトナム人にとっては神聖な場所であるのかなと思った。次にイオンモールについて、まるで日本そのものだった。スーパーの果物や野菜に関しては日本とは全く異なるが、調味料やお菓子は日本のものがいくつもありとても驚いた。フードコートにて寿司が一貫ごとプラスチックケースに入れられて販売していたことにも驚いた。ラーメン屋や寿司屋、クリーニング屋、雑貨屋さん、ゲームセンターが日本にある会社であることにも驚いた。ゲームセンターに関して言えば、すべて日本語で説明等がかいてありベトナム語を知らなくても遊べるなと思った。イオンモールでは父の従姉妹にあたる遠い親戚に初めて会うことができた。現地学生と流ちょうにベトナム語で話しており感心した。日本でありふれたイオンモールが近場にあるなら移住するのも悪くないかと思った。最後に、バッチャン村について、そこでは実際に陶器作りを体験した。上手くいかず結局現地のおばさんに作ってもらった。焼きあがるまでの間、売られている陶器を見て回ったが、陶器の数の多さに圧倒された。陶器の良さがわかるようになってからまた訪れたいと思った。

3、参加目標への達成度と努力した内容
 現地の学生に日本の文化と言語を分かりやすく伝えたいという目標はしっかり達成できた。
 努力した内容は授業で飽きさせないように興味のある話題、日本の建物や企業、アニメ、漫画などから派生させて日本語を教えたこと。

4、プログラムに参加した感想及び今回の経験による今後の展望
 他の学生大使のひとや現地学生の皆と仲良くなれたこと、日本とは全く違う文化や食等を経験できたことが特によかった。
 初めての海外を経験し今後もまたベトナムに限らず海外に行きたいと思えた。そして、グローバルを身をもって感じることができたので今後の語学学習をもっと頑張りたい。