派遣先大学：ベトナム国家農業大学
派遣期間：2019年3月1日~15日

日本語教室での活動内容
　授業は一日に三回行われた。午前、午後、夜の三回である。クラスは二つあり、読み書きを教えるクラスと会話をするクラスに分かれて授業を行った。
　読み書きを教えるクラスでは、ひらがなとカタカナの全ての読み方と書き順を教えた。また、その文字を含んだ単語も教えた。ひらがなとカタカナが終わった後は、日常で使う挨拶や自己紹介で使えるフレーズを教えた。
　会話をするクラスでは、しりとりやカードゲーム、質疑応答などを通して日本語の使い方を教えた。また、日本の歌を歌ったり、漫画を読んだりして日本語に触れた。
　午前と午後の授業は、基本的にあまり学生が来なかった。一人も来なかった日もあった。夜の授業はたくさんの学生が来てくれた。学生が少ない時は一対一で教えたり、同じ進度の人でグループを作り、ベトナムの学生が三、四人に対して山大生が一人という形式で教えたりした。一方で、多い時には黒板を用いて教えていた。

日本語教室以外での交流活動
　平日は、毎回ベトナムの学生と一緒にご飯に行った。時間がある時には、デザートを食べに連れて行ってもらったり、一緒にバスケをしたりする場面も多々あった。また、ご飯を食べた後にゲストハウスで一緒にゲームをしたり、団らんしたりと日本語教室以外での交流も盛んに取る事ができた。
　休日は、基本的に山大生が行きたい所に連れて行ってもらう事ができた。世界遺産の「チャンアン」に行ってボートに乗ったり、ハノイセンターに行って有名な「卵コーヒー」を飲んだり、陶芸をしたりとベトナム観光を満喫する事が出来た。また、ベトナムのイオンにも行くことができた。ベトナムのイオンは日本のイオンにとても似ており、日本の文化が伝わっているという事も感じた。また、派遣期間中に、案内してくれているベトナムの学生が誕生日という事もあり、皆でパーティーもした。このように、休日も沢山ベトナムの学生とたくさん交流することができた。

参加目標への達成度と努力した内容
　学生大使への参加目標は、このプログラムを通して「積極性のある人になる」ということと「視野を広げる」ということだった。15日間という短い期間だったが、目標を達成できたのではないかと思う。
 ベトナムに来たばかりの時は、なかなか自分からコミュニケーションをとりにいく事が出来ず、何事も受け身になってしまっていた。しかし、現状を奪還しようと自分からコミュニケーションを取るようにすると、最終的には日本の学生と変わらないくらい話せるようになっていた。初めは、言葉の通じないコミュニケーションに戸惑う事もあった。しかし、言葉が通じなくても表情や身振り手振りで言いたい事が伝わった時はとても達成感があった。また、ベトナムに来て、気候や食べ物、交通手段など様々な面でカルチャーショックを受けた。ずっと日本に居たら気づかないような事に出会うことができ、自分の視野が今まで以上に広がったように感じる。また、ベトナムの学生は勉強意欲が高く、自分の学生生活を改めて見直すことができた。

プログラムに参加した感想
　このプログラムに参加して率直に思う事は、本当にやって良かったという事だ。自分にとって未知であるベトナムという地で、沢山の初めてを経験する事が出来た。ベトナムに来るまでは期待もあったが、それ以上に言語や生活環境の違い、日本語を教えるという初めての経験に緊張と不安で一杯だった。しかし、そんな不安は一日で消えた。なぜなら、ベトナムの学生は皆とても親切でいろんな面で私たちをサポートしてくれたからだ。また、授業を受ける学生全員が日本語を学ぶ意欲が高く、言語が違っても問題なく教える事が出来た。上手くいかないこともあったが、教えたことを実際に使ってくれたり、覚えていてくれたりした時はとても達成感があった。このプログラムに参加して、先入観だけで決めつけてしまうのではなく、何事も経験してみる事が大事だなと感じた。
　また、ベトナムに来てみて感じた事が二つある。
　一つ目は、バイクが多いという事だ。移動手段のほとんどがバイクの人が多い。私が驚いたのは、中学生くらいの男の子がバイクを運転している事だった。ベトナムでは飲酒に年齢制限はない。早い人で一歳の時に飲んだことがあると言ってた学生もいた。このことから、日本に対してベトナムでは年齢制限に対する考え方ルーズなのかもしれないと感じた。　
　二つ目は、ベトナム人の性格が日本人の性格と似ているという事だ。少し控えめな所や恋愛に対する考え方、友達との接し方など日本の学生とあまり変わらないと感じた。
　ベトナムに来て、初めは何事をするにもに抵抗があったが、いざやってみると新しい気づきや楽しさがあった。沢山の人や経験に出会う事ができ本当に良かった。充実した15日間だった。

今回の経験による今後の展望
　今回のベトナムでの経験を通して、何事も経験してみる事やコミュニケーションの大切さを感じた。日本にいる時は、何も変わらない毎日を送るだけだったが、15日間の非日常が私の人生を少し変えた気がした。前までは自分に自信がなく、何をするにも奥手だったが、今では何事もやってみようと思えるくらい自分に自信がついた。これからは、更なる海外経験はもちろんだが、学生大使だけでなく他にも色んな経験をしていきたいと思う。また、ベトナムの良さを色んな人伝えていきたい。