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對馬依実 人文学部 人間文化学科 1年

派遣期間:平成29年3月3日~3月19日(14日間)

日本語教室での活動内容
 
私はビギナー・ミドル・アドバンスの全てのクラスの授業を担当したため、そのクラスや人のレベルに合わせた授業内容を考えて計画を立てた。ビギナークラスはひらがなから学ぶ人から、簡単な会話ができる人まで能力がバラバラで苦労した。しかし、折り紙などのレベルが異なっていても出来る内容も盛り込むことで、日本文化に親しんでもらえたのではないかと思う。また、ミドルクラスでは文法をメインに授業しながらも若者言葉や漢字の成り立ちなどにも触れ、日本語により興味を持ってもらえるよう工夫した。そしてアドバンスクラスは毎回作文を書いてもらい添削するという形で行い、自分で自由に文を作れるような授業を心掛けた。日本から持って行ったお菓子を配って、日本の食べ物にとても興味を持ってくれたのも嬉しかった。最後の授業のときにプレゼントをくれた人もいて、ある程度の信頼関係が築けたのではないかと思う。

日本語教室以外での交流活動
 日本への留学経験があり、これからラトビアに行く人もお世話になるであろう、重要な人物のミックが私たち日本人に大変良くしてくれた。そのためいろいろなところへ行くことが出来た。日本語教室の無い午前にはリガの旧市街はもちろん、新市街やオペラ、スィグルダ、戦争博物館に行き、大変充実した時間を過ごせたし、リガを満喫することが出来た。また、休日には往復8時間のリトアニアにもついてきてもらい、たくさんの素晴らしい思い出が出来た。観光だけではなく、日本語教室の授業後には残っている人たちと一緒にご飯を食べに行くことで、そこでも現地の人と交流できたと思う。さらに、私たちが宿泊したプリマは、大変国際色が豊かで、ラトビア人以外にもアジア系・中東系・ヨーロッパ系の人々がいた。そのため本当に英語しか使えない状況に身を置くことが出来た。夜中に共用のスペースでゲームに混ぜてもらったり、料理を作ってもらったりする中で、学校では習うことが出来ない日常使う英語を肌で感じられたのは、貴重な体験だったしとても楽しかった。

参加目標への達成度と努力した内容
 私は初めての海外だったためこのプログラムで、日本の外の広い世界を自分の目で見る、ということを目標にして参加した。ラトビアやリトアニアの街を物理的に見ることができたのはもちろんだが、ラトビア人だけでなく様々な国の人と出会い、話すことで、ラトビア以外の多くの国のことを知ることができた。また、目標を達成するために自分から様々な質問をしたり、拙い英語でありながらも一問一答で終わらない「会話」をしてラトビアの歴史や街の事を聞いたりなどの努力をしたため目標は大いに達成できたのではないかと思う。また、事前講義で出会っていない日本人と出会うことができたことも、私にとっては大きな収穫だった。医学部の6年生の先輩や静岡大の先輩、同級生のフレックスコースの子、リトアニアに留学している同じ学科の先輩など、日本人でも日本で普通に生活していたら関わらない人と関わることができ、とても新鮮な気持ちだった。

プログラムに参加した感想
 端的に言うと、とても楽しかったという言葉に尽きる。観光して日本にはないような美しいものを見たことはもちろん楽しかったが、学生大使として行って日本語教室で授業をすることで、普通に旅行として行くよりも現地の人と確実に、深く関わることが出来たのではないかと思う。また、私にとってはミックとの出会いが大きかった。ミックはラトビアとドイツのハーフで、ラトビア語・ドイツ語・英語・日本語の四か国語が話せる。私は一年次にドイツ語を履修していたため、英語はもちろんだがドイツ語への学習意欲がたいへん高まった。もっと自由に自分の感じたこと、伝えたいことを英語ですらすら言えたらと悔しい思いをしたから英語学習への意欲が高まったのであるが、その悔しさを感じられたことも今回のプログラムの収穫であった。ミックや日本語教室の生徒さん、プリマのみんなと出会えたのも、このプログラムでラトビアに行ったからだと思うと、一歩踏み出して参加して良かったと強く感じる。ラトビアに来た初日は、迎えに来てくれた方の英語を話すスピードの速さに心が折れそうになった。しかし日が経つごとに耳も英語に慣れてきて「帰りたくない」という思いがどんどん強くなっていき、最後には絶対にまたラトビアに行く、みんなに会いに行く、という意思へと変わっていった。

今回の経験による今後の展望
 今回のプログラムによって、私は語学学習への意欲と、より長期の留学への意欲をかきたてられた。プログラムに行く前から英語の必要性や留学への意欲をぼんやりと感じていたが、渡航後にはそれが明確なものとなっていた。プリマや日本語教室で出会った多くの人と接して、国民性や日本人とは全く異なる考え方というものがあることを身をもって体験したことで、もっといろんな国へ行きたい!いろんな人と話したい!と感じた。帰国した今、話せるようになるための英語の勉強を始めることができたし、英語学習のために必要なアウトプットできて、間違いを正してくれる友達が出来たことは私にとって大変喜ばしいことである。しかし、今回の渡航は海外を見るだけではなく、日本を見直すきっかけにもなった。マナーや清潔さ、気遣いなどにおいてはやはり日本には及ばない部分があり、日本への愛国心を強めることにも繋がった。海外と日本のどちらの良さも認識したことで、様々なことに寛容になれたと感じる。このラトビアでの経験を忘れることなく、日本でも英語のアウトプットをし続け、英語を話す力を身に付けたいと思う。            

プリマでの交流の画像
プリマでの交流

リガの街並みの画像
リガの街並み

リトアニアの3本の十字の丘の画像
リトアニアの3本の十字の丘

授業風景の画像
授業風景