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東海林舞(人文学部3年)

派遣期間:平成29年3月6日~3月19日(10日間)

 <日本語教室での活動内容>
授業全体の流れ 授業前に、初心者、初級、中級、上級、会話練習コースというように生徒をレベル別に分け、3~6人のラトビア人学生につき一人の山大生というような形でグーループレッスンを行いました。初心者、初級コースには主に高校生から大学生の生徒が集まり、ひらがな、カタカナの50音や基本的なあいさつの練習、後半には「~が好き」「~したい」といった実用的な文章を作り相手に伝える練習を行いました。中級、上級となると動詞の活用や助詞の使い方などを学習し、上級の中でもレベルの高い生徒たちは、季語を組み込んだ俳句や短歌づくり、四字熟語やことわざの学習にも取り組んでいました。このレベルには大学生だけでなく、社会人の生徒も一緒になって学習に取り組んでいます。すべてのレベルに共通して言えることは、生徒が日本文化や歴史にかなりの関心があること、そして彼らへの説明や日常会話では英語が必須だということです。毎日17:30~19:00の90分の授業で、ほとんどの生徒が時間前に教室に着席し、山大生の授業を楽しみに待っています。教室に入る時は大きな声で「こんにちは。」出る時には「さようなら。」というのがこの日本語教室のあたりまえになっていて、とてもいい雰囲気で授業を進めることが出来ました。

<日本語教室以外での国際交流>
国際寮での出会い 私たちが研修中に滞在していたのは、‘Prima Hostel’という国際寮です。部屋は2~3人で使い、バスルームは5人くらいでシェアします。キッチンは各フロアに1つあり、共同で使っていました。そこでは、ルームメイトのクロアチア人の学生、よく同じキッチンで一緒に料理をしていたウズベキスタン人の学生たち、ほかにも共同スペースで出会った多くの留学生たちと会話をしたり、お互いの国の料理を作ってパーティーをしたり、休日に出かけたりすることができました。彼らにとって私はThe first Japanese friend だったらしく、日本のアニメや、映画、食べ物、日本人の性格についてたくさんの質問を受けました。
 料理を一緒に作ったときは、作った品物を直接トレーにのせようとしたアラブ人に対し、ウズベキスタン人の友達と私が抵抗を感じたり、床(絨毯)に座って食べようとしたアラブ人と私をほかの友達が反対したりするなど、ちょっとした文化の違いを巡っていつも議論をしていました。自分にとって「あたりまえ」のことが覆される場面も多々ありました。それらはとても貴重な他県だったと思います。
 「日本人の女の子」としての私。日本のことについて意見を言うときは、より客観的に物事を考え、日本社会の一般的な考えを意識していました。歴史的なことに関すること、近隣のアジア諸国との関係について意見するのはとても難しいと感じました。
 様々な国籍を持つ学生との触れ合いの中で、文化の相違点と同時に、共通点も多く見つけられます。文化的な共通点だけでなく、「分かり合える」というような感情の一致を感じることができました。国際寮で過ごした日々は、この研修の中で最も刺激的なことの一つです。

<参加目標の達成度と努力>
現地の文化で疑問に思ったことを追究すること 疑問に思ったことはすぐにメモを取りました。他国との違いに気づいた時も必ずノートに書き取りました。常に自分から探究アンテナを張って、その原因追及のために現地の友達に聞くことができました。
日本、山形の文化を紹介すること 
「日本人はなぜ家族や友達と出会った時や別れるときハグをしないのか」、「日本人はいつも笑顔だったり、遠慮したりするけれど、うそをついているのではないか」、というような質問に考えさせられるときがありました。友達の約束で「今日はやっぱり気分が乗らないから行けない。」なんて言わない日本人。そんな感情と発言と行動が一直線で結べない独特な文化について、一言で説明するのが難しかったです。

<プログラムに参加した感想>
観光ではなく学生大使として海外へ赴くことのよさ 日本語教室に行くこと、学生寮に滞在することで「日本人としての自分」に出会えます。日本の外に出て、かつ外国人の学生に日本の文化のことを聞かれて、自分にとっての「あたりまえ」をもう一度考えるきっかけになるのです。
 また海外で特別な場所に行くことなくゆっくり過ごすこと、なんとなく近くのスーパーや小さな商店に行ってみること、一般家庭の夕食に招待されるというようなことは普通の海外旅行ではあまりないのではないでしょうか。観光客用に作られた伝統料理のレストランではなく、地元の人が良く通うアットホームなお店に行くことで、その地域の本当の性格を知ることのほうが、何十倍も面白いのではないかと感じます。

 <今後の展望>
文化の共通点や相違点を裏付ける歴史や社会問題を学ぶ 私は以前にも学生大使プログラム(ベトナム)に参加したり、短期の語学留学をしたりと海外の文化に興味があって、4月から人文学部に転学部することになりました。そこでこの旅で体験してきたこと、特に文化の違いや共通点に関して、具体的な根拠や歴史の流れについて文献を紐解いたり、専門の先生の話を聞いたりしてさらに深めていきたいと思います。
交換留学を通して語学力を高める 8月からはカナダのモントリオール大学に留学します。今回の研修で感じたことは、留学生との意見交換をするときには高い語学力が必要だということです。英語だけでなくフランス語の勉強に励み、さらなる語学力のレベルアップに努めます。

<最後に>
 この学生大使プログラムに参加して得てきたことは、数えきれないほどあります。もしこのプログラムに参加するかしないかで迷っている人がいたら、一歩踏み出してぜひ参加してほしいです。そこには自分が予想しなかった素敵な世界は待っています。

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Dinner with Uzbekisの画像
Dinner with Uzbekis

Japanese Classの画像
Japanese Class

Making Ramen in Latviaの画像
Making Ramen in Latvia

Turaida Castleの画像
Turaida Castle