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大江康 工学部 システム創生学科 1年

派遣先:ラトビア大学 
派遣期間:2019.3/6〜3/20

日本語教室での活動内容
最初の授業は、私が来る前からいる山大生と一緒に授業を進めていった。どの程度ラトビアの生徒の方々が日本語を理解しているかわからなかったので、はじめはそのような形で授業に参加できたことはよかったと思う。ラトビア大学での日本語クラスは、上級、中級、初級に分かれていた。上級レベルは日本語が流暢で日本のセンター試験を解き、実際に日本の大学に志望する人や日本の歴史を学ぼうとする人などレベルの高さに驚いた。中級レベルは日本語が難無く読める人から多少止まることはあるが文章を読める人まで幅広いレベルであった。初級レベルは、日本語のひらがなやカタカナ、漢字の書き方や読み方を中心に授業を行った。私が主に教えたクラスは初級クラスで、英語を使った説明が必要だった。漢字を教えるときは日本から持ってきた小学生用の漢字テキストを用いて、実際に自分で書いてみせることにより書き順も教えた。はじめの授業は距離を感じてしまいうまく馴染むことが出来なかったが、所々アニメの話や日本の話をすることで一気に距離を縮めることが出来た。さらに、日本のお菓子などを持ってくると、とても喜んでくれてより距離が縮めることが出来た。

日本語教室以外での交流活動
私の宿泊した大学寮では同じ部屋にラトビア人が2人と私の3人部屋であった。ルームメイトは日本について良いイメージを持っており、とても強い興味を持っていた。日本のことについて話すと話がとても盛り上がり楽しく過ごすことが出来た。また一緒に買い物に行ったり市街地を案内してもらい、とても良い経験になった。リガにはヨーロッパらしい石作りの建造物が随所に見られた。聖ペテロ教会や博物館、自由の記念碑などリガの観光名所を現地の人と一緒に行き、現地の人の話を聞きながら観光もすることが出来たのは非常に貴重な経験であった。日本語教室で仲良くなったラトビアの方々と一緒に遊ぶことも多く、ある日はラトビアの料理を堪能できるLidoと呼ばれる場所でラトビア料理を食べた。また違う日には、ラトビア人が子供の時からすると言われているトランポリンで一緒に遊んだ。トランポリン場でトランポリンはしたことがなく、とても楽しく過ごせた。ユールマラと呼ばれるバルト海に面したリゾート地に遊びにいき、そこでは大型のプール施設があり現地の人と一緒に泳いだり、他にも映画を一緒に見にいったりとラトビアを短い期間であったが満喫することが出来た。

参加目標への達成度と努力した内容
私のこのプラグラムの目標は、現地の人とのコミュニケーションをとにかくとるであった。コミュニケーションを通して自分のスピーキング能力をあげたいと考えていた。2週間と短い期間にも関わらず、様々な人とコミュニケーションが取れたことはとてもよかったと考えている。日本語の授業にきたラトビアの方々だけでなく現地に留学しているアメリカ人やインド人ともコミュニケーションが取ることができた。その経験は自分の視野を広げるのに役立ったと考えている。私が出会った人は優しく、日本に興味があり、話をしているだけで楽しく充実した毎日を過ごすことが出来た。

プログラムに参加した感想
まず学生大使として、言語を教えることが想像していたより遥かに難しいと感じた。日本人として当たり前に話している言葉も「なぜ」と聞かれることが多かった。それを日本語で説明にすることさえ難しいがさらに英語で伝えなければならない難しさもあり、英語力とともに日本語力も問われる経験となった。同時に日本語の難しさにも気づくことが出来た。普段何気なく話している日本語は本当に適切なのか、を再認識する機会となった。
このプログラムを通して海外の文化を直で感じ、体験することが出来て貴重な経験をすることが出来た。特に、日本とは違う外国にいたからこそ経験できたことがたくさんある。例えば食生活である。ラトビアでは日本では当たり前に飲める水道水が硬水であるため飲みにくく、体に合わないため水をわざわざ買わなければならない。またラトビアで有名なファストフード店Hesburgerでは日本では当たり前の店員がいつも身につける帽子やエプロンなどを身につけていなかった。これは私にとって衝撃的だったが、ラトビアの人はあまり気にしないらしい。このような感覚のズレを体験できてよかった。このプログラム前にしておくべきだったと感じたことはラトビアの歴史やヨーロッパの歴史、文化をもっと知っておくべきであったことである。市街地には至るところに昔ながらの建物が未だ使用されていた。もっと歴史を知っていればただ見て「綺麗だな」とだけで終わらずに奥深くリガを楽しむことが出来たのではないかと感じた。そして何より驚いたことは、ラトビアの生徒は、何ヶ国語も話す、書く、ことが出来ることだ。彼らの語学の勉強法は日本語であればアニメやゲームなどを通して、英語であれば映画やテレビを通して外国語を取り入れている。日本ではただインプットするだけだが日常生活にアウトプットすることにより言語取得が早くなると彼らの生活を生で見て思った。この経験をもとに自分の英語学習の仕方をもう一度見直して行きたい。

 今回の経験による今後の展望
 学生大使を通して日本語を学びに来る方々は日本に強い興味を持っていた。特にアニメの話が印象深かった。私が知らないアニメなどたくさんあり、もっと知っておけば距離が縮まったのにと思うことがあった。また、今回のプログラムを通してスピーキング力不足を痛感させられた。言いたいこと、伝えたいことをすぐに英語で伝えられないことに焦燥を感じた。また、発音のアクセントも正しい発音を身につけたいと感じた。自分の言ったことが相手に伝わりにくく誤解される場面が多々あった。そのような点をこれからの英語学習で気をつけていきたい。さらに、ラトビアでは日本について聞かれる機会が多かったが、自分自身の日本に関する知識不足が多々あった。日本の知識や文化をもっと理解しておく必要があると気づいた。今後もこれだけで終わらず、国際関係のプログラムに積極的に参加していきたい。そしてただ海外で物事を吸収するだけでなく日本のことを発信していけるような人になりたい。

現地の学生と①の画像
現地の学生と①

寮の学生と②の画像
寮の学生と②