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畑中魁 工学部 機械システム工学科 1年

派遣期間:2018年9月4日~25日

 ①     日本語教室での活動内容
 活動時間は授業3コマ分を朝、夕、夜に分け、10:00~11:30、16:00、
 17:30、18:00~19;30でした。主に朝、夕は初心者クラス、夜は経験者クラスという形でした。
 私の渡航機関では、学生大使としてラトビア大学にいる日本人が最大で15人ほどの期間もありました。反対に、授業に来るラトビアの人は3~5人ということもありました。多対一での授業で日本人側が多くなったとき、教えることに慣れた人とそうでない人が一緒でいると慣れた人は必要以上に口出しし、慣れてない人は内心任せてしまい、結果慣れてない人が成長しづらくなってしまっているのではないか、と感じました。朝、夕の授業では中途から人数を分け、当番制にしていましたが、人数比で日本人が多い場合は積極的に分割して授業に当たるのがよいと思いました。特に私含め数人は大人数から急に少人数に変わる期間の人もいますので、初めのうちが大事だからです。
 苦労したことは、自分自身英語で話すことに慣れていないというのが一番大きいものでした。「は、に、を、が」などの補語や「その通り」の「通り」、「~~してしまう」の「しまう」など日本語でも説明がやや不安な部分を聞かれたり、分かっていても英語で表現できないことがあり、相手に申し訳なくなるとともに、勉強不足を感じました。また、教え方としては「このケースではこう言う」、という教え方が伝わりやすいと感じました。経験者クラスでは、日本語のテキスト(新聞の記事の切り抜きなど)を読んで、漢字を教えつつ英訳して意味を確認し、問題を解くちょうど長文問題のような授業をしました。日本での常識というか、日本人の感覚で答えるような問題もあり難儀していました。私自身、日本語を英訳していくことで、勉強になり、1週間ほど経つと英訳で言葉が出しやすくなりました。
 最後の1週間は、学生大使の人数が減る中、生徒数は激増し、最大25人ほどになりました。借りることのできる教室の中にこの人数で授業が行える教室はありません。さらに、日本語についての知識もかなりの個人差があり、ひらがなを見たことのない方から多少の漢字まではわかる方もおり、皆が楽しめつつ、日本について学ぶことができる授業はどのようか話し合いました。私が滞在した期間ではかろうじて学生大使が3人いましたので、教室をレベルごとに分けることができましたが、それ以降の期間は1人しか残らないので対策が必要だと感じました。

 ②  日本語教室以外での交流活動
 私は日本語教室の生徒に連れて行ってもらい、海やアイスホッケーの観戦、何度かレストランに行きました。
 海は日本のビーチとは異なり、砂浜が長く、海の浅い範囲が広い、と感じました。また、9月でも多くの人が来ていて、泳ぐ人もいたため、気候の違いも感じました。
 アイスホッケーの観戦では、ロシアのチームとラトビアのチームの試合を見ました。やはり北欧ではウィンタースポーツが盛んのようで、大きな会場、ほぼ満員の客席で大盛り上がりでした。リンクの上空には中継のモニターがあり、ハイライトや客席の様子がたびたび映されており、皆が楽しんでいたようでした。また、モニター上で客席のカップルのキスを促すような演出もあり、海外らしいなと感じました。
 レストランでは、いくつかの店に行きましたが、ラトビア料理は北国らしく味が濃い目で、乾物や漬物が多いという印象でした。日本のものとは多少異なりますが、白米も販売されており、日常的に食べられているようでした。また、日本食では寿司が人気のようで、スーパーのお惣菜として販売されていました。

 ③  参加目標への達成度と努力した内容
 私のプログラムへの目標は、「他国の友人を作り、交流し、見識を深める」ということでした。この目標は、達成できたと思います。私は、日本語教室に来てくれた方に積極的に話しかけ、食事に誘うなどをし、関係を深めることができました。また、気になる事は質問し、ラトビアの文化を知ることもできました。しかし、もっと英語が話せたら、更に良い結果になったのではないか?という思いも強くあります。今後も、精進していこうと考えています。

 ④  プログラムに参加した感想
 私は、このプログラムが初めての海外経験でした。私は飛行機も今回が初搭乗でしたので、機内に持ち込めるもの、特に液体関係についてよく知らず向かってしまいとても時間がかかってしまいました。また、飛行機の時間感覚もよくわからず、ちょうど台風と時期が重なっていたこともあり非常に不安で焦っていました。乗り換え地のヘルシンキではついに日本語も通じない、と思っていましたが、日本語の看板があったことや到着日が同じ先輩方と合流できたこともあり、スムーズにリガまでは行くことができました。
 リガについてからは、文化の違いに驚くことばかりでした。はじめ、買い物で驚いたことは、炭酸水の扱いが日本と違うことです。炭酸水が日本での普通の水と同じような感覚で売られているようで、無炭酸が欲しいと断りを入れる必要がありました。また、支払いに関して、やはりクレジットカードを使う人が多いためか、大きい通貨での取引では断られることがありました。おそらくつり銭自体はあるのですが、100ユーロ札などを受け取るとつり銭に使えず、自分たちが使うのに苦労するからだろう、とのことでした。
 寮内では、秋田国際教養大学から留学してきている方や、山形大学から一年間の留学できている3年生の先輩と話す機会もありました。リガでの生活についてはもちろん、留学について、どのような考えなのか、留学してみてよかったことや辛いこと、進路についてなど興味深い話を聞くことができました。
 現地の人たちと日本語教室を含め交流していると、英語ができればできるほど楽しかっただろうな、と感じました。私の英語はお世辞にも流暢とは言えず、何とか簡単な会話はできる、という程度でした。もっと英語を勉強して、海外旅行でも、短期留学でも、機会があれば挑戦してみたいなと思いました。

 ⑤  今回の経験による今後の展望
 今回の経験を通して、やはり英語だけでも最低限話せる程度は身に付けておくべきだと感じました。このプログラムがなければ、頭では分かっていても身に染みて実感することはなかったと思います。今後は自身の英語力を向上させ、多言語にも挑戦したいと考えています。