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石川彩 工学部 化学・バイオ工学科 1年

派遣先大学:ラトビア大学
派遣期間:2月27日~3月18日

日本語教室での活動内容
外国人に日本語を教えたことが無かったので、何をすればよいのか不安だったが、私がラトビアに着いたときには既に4人の学生大使が派遣されていたので、彼らの方針に従うことが出来た。次の日の朝にみんなで集まって、その日の授業で何をするかの会議を行った。ラトビア大学では、曜日ごとに初級・中級・上級の3つのクラスを開講し、生徒それぞれのレベルに合った授業を展開した。どの授業でも基本的に一人の生徒に対し一人の学生が教える形をとっていたが、生徒の数が学生の数を下回った場合は、一人の生徒に対し二人で授業を行うことが多かった。初級クラスと中級クラスには大体4~5人程度のラトビア人が、上級クラスには2~3人のラトビア人が授業に参加してくれた。私がラトビアに来て2日後には学生大使の数が9人ほどになっていたため、授業を持つことが出来ないこともあったが、そんな時は次の授業の教材作りや、それを説明するための言葉を英語に翻訳するなどして時間を有意義に使うことが出来た。授業に使った教材は、外国人のための日本語教材や、小学校低学年向けの読解問題などをどれもインターネットからUSBにダウンロードし、ラトビア大学のオフィスのPCをお借りして、USBから教材をプリントアウトさせてもらった。ただし、コピー用紙は使える枚数が限られていたので、その日にやるべき内容をしっかりと決めて準備する必要があった。

日本語教室以外での交流活動
日本語教室に来てくれる生徒は、日本の文化や日本という国自体に興味のある人が多いので、私たち日本人にとても親切にしてくれた。現地で出会った人々とは、FacebookのアカウントをフォローしてMessengerで連絡を取り合うことが多かった。どこかに一緒に行きたいときは、相手から声を掛けられるのを待つのではなく、自分から「時間があったらどこかへ連れて行って」とお願いしないと話が実現しないことがあった。しかし、自分からお願いすればその日にでも夕食を食べに行って仲良くなることが出来た。私にとって、日本語教室で出会った学生と山形大学に短期留学していた学生の2人のラトビア大学生の家に招待してもらったのが一番の思い出で、家庭料理はとても美味しかったし、トランプやボードゲームをして遊ぶのも楽しかった。また、お家にお邪魔する際、手土産として渡すものとして日本のお菓子やインスタント味噌汁などを持ってきていてよかったと感じた。

参加目標の達成度と努力した内容
私は渡航前のオリエンテーションで、日本語教室に来てくれた人が不満に思うことのない授業展開をしたいという目標を掲げていたが、それは達成しきったとは言えないであろう。なぜなら、いくつかの授業で、生徒が準備していた教材を時間内にすべて解き終わってしまったときに何をするかを考えていなかったために、本人が満足できるまで学びを提供できなかったからだ。もうひとつ、日本語教室に来てくれた人が「日本語は難しい」という感想だけを抱いて欲しくないという目標は概ね達成できたように思える。理由は、ラトビア大学に来ていた生徒の方々はとても勉強熱心で、難しいことを楽しいと思ってくれたことと、ひらがなとカタカナをマスターすることによって、読める楽しみ、書ける楽しみを感じてもらうことが出来たように思うからだ。これらの目標を達成するためにした努力は、教材をたくさんリサーチして、楽しく学べそうなものをピックアップする作業と、授業を滞らせないために、事前にどのようなフレーズを使って説明をするのかを自分で予習しておいたことだ。

プログラムに参加した感想
このプログラムへの参加が今回私の初めての海外滞在になった。私は海外旅行へは行ったことが無かったけれど、これから私は海外旅行では満足できないのではないかと感じるようになった。なぜなら、ただ海外にホテルを予約して観光地を見て歩くだけでは、現地の人々と交流することはほとんど無いし、ましてや友達を作ってその人の家に招待してもらえることなど無いからだ。今回のプログラム中にラトビアで出会った人々はラトビア人のみならず、寮で出会ったインド人やウズベキスタン人やトルコ人、ラトビアに留学中の日本人の方々など様々で、この出会いや共にした会話が私にとって大きな財産になるのだと信じたいと思った。また、帰国後の集中講義で他の国に行った学生大使の話を聞いて、他の国にも行ってみたいと強く思った。

今回の経験による今後の展望
私が帰ってからすぐに始めたいと思ったのは言語の勉強だ。英語だけでなく、ロシア語やフランス語など多言語を勉強したいと思った。ラトビアで出会ったたくさんの人が多言語を勉強する姿から強く影響を受けた。また、現地に行ってこの世界には英語が通じない国がたくさんあって、そこの人々と友達になりたいと思ったら、その人たちが使う言語を使えないとダメなのだという事がわかったからだ。お互いに国際交流の目的で知り合っていたら英語が通じるかもしれないが、その人と友達になってその人の家族と会話がしたくても、言葉が通じないというのはとても悲しいことだと感じたからだ。また、学生のうちに海外留学をしてみたいと思っていた気持ちが、英語でのコミュニケーションの難しさや、海外での寮生活の辛さなどを経験してもなお強くなった。

お家にお邪魔した際ご馳走になった料理の画像
お家にお邪魔した際ご馳走になった料理

ロシアの伝統的な祭日で伝統衣装を着たレストラン店員の画像
ロシアの伝統的な祭日で伝統衣装を着たレストラン店員