ホーム > 国際交流・留学 > 学生大使派遣プログラムについて > H30ラトビア大学 > 青沼和泉

青沼和泉 地域教育文化学部 文化創生コース 2年

派遣期間:平成30年9月4日〜9月17日

〈日本語教室での活動内容〉
受講生の年齢層は幅広く、学生だけではなく社会人の方も多かった。私が日本語教室に初めて行った時は、受講生の人数は6人程度だったため、山大生で2、3人のグループを作り、受講生1人に対してグループごとで教える形で授業をした。私より前に派遣されていた山大生の方たちが、授業の大まかな基盤を作ってくれていたのでとても助かった。日によって、受講生が増えた日は一対一で教えることもあった。受講生の日本語能力のレベルは様々で、ひらがなやカタカナが分からない生徒もいれば、日本語が堪能に話せる生徒もいた。基本的に授業は、日本の中学校で用いている英語の教科書を日本語に翻訳するという内容であった。日本で英語を学ぶ時と同様に、まず単語を確認してから、次に用いられている文法を確認して、本文を読むという形式であった。教えている中で、例えば同じhaveという単語でも、文脈によって様々な日本語での訳し方があり、外国の人にとってはその違いを理解することがとても難しいということを実感した。私は日本人であり無意識に自然な訳しができているため、いざ説明するとなると上手く言葉で表現することが困難であった。日本語初級レベルの方には、ひらがなやカタカナを教えることから始め、色の名前や物の数え方などの初歩的なことを教えた。また、日本の漫画やアニメ、歴史、食べ物など日本の様々な文化について沢山お話しをした。日本からお菓子や紙ふうせんなどを持ってきていたので、生徒の方達にあげたら喜んでくれて嬉しかった。また、学内だけではなくリガの街を案内してもらいながら、お話をするという機会もあった。その時はお互いの国のことを紹介しあったり、趣味について話したり、とても楽しかった。受講生の方は日本に興味を持っていて、熱心であったので、とても授業がやりやすかった。また、日本語教室の他に、はいじま先生がラトビア大学で行なっている授業を手伝うこともあった。はいじま先生が出張でいらっしゃらない際は、私たちだけで学生の方の前に立ち授業をしたのでとても緊張した。その授業に出ている生徒の方達は、日本語初心者ばかりであった。最初に簡単な日本語での挨拶を教え、次にひらがなや時間などを教えた。始めは私たちが日本語を読み、次に生徒の方たちがリピートするという形であった。みんな真剣に耳を傾けてくれてとても嬉しかった。緊張したがとても良い経験になった。


〈日本語教室以外での交流活動〉
日本語教室にきていた方たちは優しい方たちばかりで、授業が終わった後や休日には食事に連れてってくれたり、リガの街を案内してくれたりした。みんなに色々なことを教えてもらった。国立美術館や様々な博物館に一緒に行った際は、画家やラトビアの歴史についてすごく丁寧に説明してくれてとても勉強になった。また、海やボーリング、植物園、ライブにも連れてってくれ、日本人だけでは経験できなかったことを沢山経験できたと思う。また出かけた時に、プレゼントをいただきとても嬉しかった。国立図書館に行った際に、アジア研究をしている司書の方に図書館を案内していただき、とても貴重な経験になった。図書館には訳された日本の小説や辞書が置いてあり、新鮮であった。ラトビア人は日本人と同じでシャイと聞いていたが、ご飯や遊びに積極的に誘ってくれてとても嬉しかった。

〈参加目標への達成度と努力した内容〉
学生大使に参加するにあたり、日本・山形の良さを伝えること、自分の視野を広げることが私の目標であった。日本語教室に来ている方は日本の文化に興味がある人であったので、私の話をとても真剣に聞いてくれた。また、山形の紹介をしたところ、ぜひ行ってみたいという方もいて嬉しかった。視野が広がったかどうかは、正確には分からないが、山形で生活しているときより感じること、考えることは確実に多かった。国によって文化が違うことは当たり前だということも身をもって感じた。日本では人と違うことに違和感を感じることが多かったが、海外に行くとそれが普通である。人は人、自分は自分で良いし、自分の持っている価値観などを大切にしたいと思った。

〈プログラムに参加した感想〉
今回の学生大使が初めての海外であった。日本を出発するときから、帰国するときまで分からないことだらけで不安なことが多かった。しかし、今回の体験でたくさんのことを学ぶことができたと思う。このプログラムは渡航期間を決めることや、航空券を購入することなどから全て自分で行うものであった。自分だけで準備することは大変であったが、このような形式だったからこそ、得られるものが多かったと考える。

〈今回の経験による今後の展望〉
自分の英語力が低いということを実感した。ラトビアはラトビア語が母国語であるが、ほとんどの方が英語を話せるため英語でのやりとりが主であった。日本語教室にいらっしゃった日本語初心者の方とは、英語を使ってのやりとりがほとんどであったので、うまく英語で伝えられないことが悔しかった。また、寮などで会話しているときでも英語が聞き取れないときや話せないときなどには、もっと勉強していれば、と思った。言葉が通じないことの不便さを初めての海外で強く感じた。後期からは、積極的に留学生と関わったり、英語の自主学習の時間を増やしたりしたい。また、ラトビアの方は若い人でも、ラトビアの歴史や政治に詳しい人が多かった。日本人の私より日本のことについて詳しい方にお会いして、無知な自分を恥ずかしく思った。その方とお話しをして、日本について今よりもっと詳しく知りたいと思ったし、政治や歴史についてもっと関心を持って学ぼうと思った。今後海外の方と関わる際に、日本のことをもっと詳しく紹介できるようになれたらいいな、と思う。

日本語教室のみんなとの画像
日本語教室のみんなと

海の画像

リガ旧市街の画像
リガ旧市街