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武田莉沙 地域教育文化学部 異文化交流コース 1年

派遣期間:平成29年2月27日~3月12日(14日間)

日本語教室での活動内容
 ガジャマダ大学では、午前と午後に90分ずつ、1日2回授業を行った。午前の授業は人数が少なく、遅れてくる人もよくいた。午後は人数が多く、人手が足りなくなることもあった。
 授業は基本的に初級・中級・上級にクラス分けをして進めた。これら3つの他に漢字のみを教えるコースが増えることもあった。初級ではひらがなを教えた。読みと書きを重点的に行い、書き順にも注意した。ある程度ひらがなの読み書きができる人達には挨拶や簡単な単語を教え、ひらがなで書いて文字に起こすということもした。また、現地の学生に協力してもらってかるたを作り、授業内で活用した。中級ではカタカナを教えた。カタカナもひらがなと同じように読みと書きを重点的に行い、書き順にも気をつけた。カタカナには「ソ」と「ン」、「シ」と「ツ」のように似た形のものがあるので、書き順や違いを示すことを特に注意した。また、ある程度カタカナの読み書きができる人達には、簡単な単語を教えることやひらがなからカタカナ、カタカナからひらがなに書き換えてもらうという活動もした。上級は敬語や作文、ディスカッションなど、様々な活動を行った。上級は、午前と午後に来てくれる人で日本語のレベルに差があるので、どのような活動をするか考えるのに苦労した。特に、午後のクラスに来てくれる人達は本当に日本語が上手で、授業で何をするかみんなでとても悩んだ。
 全ての級で共通して何かミニゲームを入れたり、折り紙をしたりして、授業に飽きずに楽しめるように工夫した。

日本語教室以外での交流活動
 日本語教室以外の時は、毎日現地の学生が5~7人ほど一緒にいてくれて、日本人の学生大使だけで行動するということはほぼなかった。お昼ご飯はもちろん夜ご飯も毎日一緒に食べてくれ、たくさんのお店に連れて行ってもらった。平日の放課後はみんな授業が終わるとゲストハウスに来てくれ、いろんな話をしたり遊んだりと本当に毎日楽しかった。また、現地のスーパーやカラオケにも連れて行ってもらうこともあり、休日にはボロブドゥール、マリオボロなどの観光スポットや海にも連れて行ってもらった。また移動の際に何度かバイクに乗せてもらったのだが、とても楽しく貴重な経験になった。
 今回の派遣ではホームステイもさせてもらった。ホームステイ先はガジャマダ大学の教授のお宅で3日間お世話になった。ホームステイ先のご家族には日本語が通じなかったため、英語でコミュニケーションをとっていた。最初は英語で話さなければいけないことや、ホームステイ先のご家族と仲良くなれるかということを心配し、不安な気持ちばかりだった。しかし、始まってみると苦労しつつも英語でコミュニケーションをとることができていたし、みなさん気さくに話しかけてくださったため、すぐに楽しいと思えるようになった。また、このホームステイを通してインドネシアのリアルな生活を知ることができたし、教授の息子さんとその友達と遊ぶ機会があり、ゲストハウスにいるだけではできなかった現地の子供達とのふれあいもできた。

参加目標への達成度と努力した内容
 今回、学生大使として派遣されるにあたって①異文化理解を深める②英語力の向上、③自国の文化の理解を深めるということを目標にしていた。
 ①異文化理解を深めるということはかなり達成できたと思う。1番理解を深められたと思うのはイスラム教についてである。インドネシアに行くまでは、イスラム教には様々なルールがあり、とても厳しいというイメージを持っていた。また、価値観の違いにより不快な思いをさせてしまわないかなど、様々な不安もあった。しかし、実際に現地に行って過ごしてみると、考えていたイメージとのずれがあることに気がついた。お祈りをすることと豚肉・アルコールを摂取しないということはその通りだったが、お祈りはただするだけでなく専用の服や敷物があったり時間もある程度決まってはいるがみんなバラバラだったりと、新たな発見もあった。また、ほとんどの女性は肌の露出をしていなかったが、中にはイスラム教を信仰している訳では無いため私たちと同じような服装をしている人達もいた。また、男性は普通に半袖を着ていた。さらに、価値観の違いも日常生活に支障をきたすことは無かったし、疑問に思ったことを聞くとみんな快く答えてくれたため全く心配する必要はなかった。これは、現地の学生の気遣いや優しさがあってこそだと思うので、本当に感謝している。現地での生活もみんなの助けもあってすぐに順応できた。
 ②英語力の向上はまだまだ達成できていない。なるべく英語を使うよう努力したが今回の派遣では向上というより、自分がいかに力不足かを実感することになった。現状を目の当たりにしたことで英語への学習意欲が強くなった。
 ③自国の文化の理解を深めるということについてもまだまだ達成できていないと感じた。もちろん日本の歴史や文化についてもそうだが、山形について聞かれたときもすぐにこたえることができなかったため、まだまだだと感じた。

プログラムに参加した感想
 今回、私は初めての海外でとても不安が大きかった。しかし、インドネシアの人達は本当に優しくて常に私たちのことを気にかけてくれたし、気さくで明るいのですぐに打ち解けることができた。ほぼ毎日ずっと一緒にいてくれたため、すごく仲良くなれたしさみしさも全く感じなかった。また、みんなは日本のことについて分からないことあると質問してくれるのだが、私たち日本人が当たり前に感じて疑問に思わないようなことも聞いてくるので、とても勉強になった。答えられないことも多々あり、まだまだ勉強が足りないなと感じた。さらにインドネシアの人達は最低でも4カ国語は話せたし、飛び級なども普通にあるのでとても良い刺激になった。
 本当に毎日楽しくて勉強になった2週間だった。初めての海外がインドネシアで心から良かったと思っている。また必ずみんなに会いに行こうと思う。

今回の経験による今後の展望
 今回の派遣で人に教える難しさや楽しさを感じることができた。これにより、教師になりたいという目標がより強いものになったため、この気持ちを忘れずに英語の勉強を頑張って行きたいと思う。
 また、インドネシア語や日本のことについてももっと勉強しようと思う。

ホームステイ先で遊んだ子供達の画像
ホームステイ先で遊んだ子供達

ボロブドゥールの画像
ボロブドゥール

海の画像

日本語の授業の画像
日本語の授業