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高橋優衣 地域教育文化学部 異文化交流コース 1年

派遣期間:平成29年3月2日~3月16日(14日間)

日本語教室での活動
  日本語教室は初級クラス、中級クラス、アドバンスクラスに分けて行いました。初級は平仮名、中級は片仮名を中心に教えました。また、アドバンスクラスは、さらに二つのレベルに分けて行うことにより、レベルにあった授業を目指しました。
  初級クラス、中級クラスは主に英語での授業となりました。書き順や読み方を英語で教えるだけではなく、日本語についての質問を英語で答えることはとても難しく、満足した答えを出すことができませんでした。なかでも、なぜ日本語は平仮名と片仮名と漢字を混ぜて使うのかや、助詞の「 に」と「 へ」の違いは何かなどという私たちでは到底気づくことの出来ない質問が寄せられ、その場ではなんとか説明したもののきちんとした答えを出すことが出来ず、勉強不足を痛感しました。
  アドバンスクラスでは、その中でも上級と中級に分けて行いました。普段お世話してくれている学生さんたちの中には日本への留学経験がある方や、留学を目指している方もいて、流暢に日本語を話されていたためアドバンスクラスに来るほかの学生さんたちとレベルの差が見られたためこのような授業を行いました。アドバンスの中級コースでは、主に作文や曲を用いたディクテーションを行いました。アドバンスの中級コースで教える際に一番考えなくてはいけないと思っていたのが、簡単すぎず難しすぎない授業を行うというものでした。そのため、作文では型を提示して短い文章を沢山書いてもらうことで、ライティングの練習をし、その文章を発表することでスピーキングの練習としていました。また、ディクテーションでは、ゆっくりとしている日本の童謡を用いて行いました。最適なレベルの授業を模索しながら授業を行うことの難しさを実感しました。アドバンスの上級コースでは面接形式のスピーキング練習や、日本人も参加してのディスカッションや私たちが質問して答えてもらうという形の授業を行いました。この中で私が特に印象に残っていることがあります。それは日本人の宗教観について意見交換をした時です。やはり宗教というものはデリケートなものであるから、質問してはいけないとばかり思っていました。しかし、彼らは快く私たちの質問に答えてくれました。それどころかもっと聞いてとまで言ってくれたのです。抱いていた私のイメージは、無知過ぎた故のものだったので、知らないことの怖さを知りました。私たちが授業をするだけではなく、私たちが教わるということも出来たことはとてもよかった事だと思います。何より、教科書だけでは知りえないことも知ること出来たので、聞いてみて本当によかったと思いました。

日本語クラス以外での活動
   私がインドネシアに来て最初の週末はホームステイをしました。私がお世話になったホストファミリーは日本語がほとんど通じず英語のみでの会話となりました。日本で英語のみを使って生活するということはないので、自分の英語力向上のために最高の環境だと思いました。ホームステイは現地の方の生活を知る上で良い経験となりました。インドネシア人の買い物の仕方や、日常と深く結びついた宗教などについて知ることができました。生活面では、Wi-Fi環境が豊富にあること、買い物は月のはじめに大量に買うこと、宗教面では、左手は口に入れる時に使わなければ使っても大丈夫なこと、女性は家では肌や髪を見せても良いこと、インドネシア流の挨拶があることなど、実際に現地の人々と生活してみないと分からないことが沢山新たに発見できたことは大きな収穫となりました。
   二週目の土曜日は毎週行われているという日本語教室に参加させていただきました。その回はうどんを作るというもので、講師は大阪から移住してきたという先生でした。現地の学生と一緒に作ったのですが、その時に日本語で何色というかや、ものの数え方などの授業を交えながら行いました。
   他には海につれて行ってもらったり、ボロブドゥールという遺跡に連れて行ってもらったり、マリオボロという出店で賑わっている場所に連れて行ってもらったりしました。本当にみなさん良くしてくれて、最高の時間を過ごせました。

参加目標への達成度と努力した内容
   私は今回の学生大使派遣において二つの目標を設定しました。一つ目はインドネシアより深く知ること、二つ目は日本語を外国語として学習する際にどのような疑問点が上がってくるのかについて知り、どれだけ自分で解決できるかを知ることです。一つ目の目標であるインドネシアを知ることですが、お世話してくれていた学生さんはほとんどがイスラム教徒であったし、ホームステイをすることによって現地での生活を知ることが出来たので、概ね達成できたと思います。日本ではあまり馴染みのないイスラム教については、大学や、街の設備、観光地にモスクがあることからも日常とどれだけ深く結びついているかを知ることができました。
   二つ目の目標については半分くらいの達成度だったと思います。理由としては、どのような疑問点を持っているのかということは二週間の授業を通じで分かってきたこともありますが、自分で解決するという所まで行くと、あまり自信を持って正解を出すことができなかったかのように感じたからです。特に助詞に関しての質問が多くでて、上手く説明することができませんでした。そこで、今後学生大使として派遣されることがあれば、助詞についての勉強を行った上で臨みたいと思いました。

感想と今後の展望
   初めての海外がひとりで行くことになり不安もありましたが、一人でやらなくてはいけないという状況は自分の成長に繋がったと思うのでまたひとりで行ってみたいです。派遣先にインドネシアを選んで本当に良かったと思います。インドネシアの文化に触れるとこができて本当によい経験となりましたし何より楽しかったです。人々の暖かさに存分に触れることのできた二週間でした。日本語を教えることを通じてたくさんの人々と関われたことがとても嬉しかったです。今後の展望としては、1回だけでは今回の経験はあまり活かせないと思うので、次回に繋げるために日本語について学習に、再度インドネシアに行きたいと思っています。

ホストファミリーとの食事風景の画像
ホストファミリーとの食事風景

日本語クラスの皆さんとの画像
日本語クラスの皆さんと