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紺野澪梨 地域教育文化学部 異文化交流コース 1年

派遣期間:平成29年2月23日~3月12日(18日間)

日本語教室での活動内容
 最初の学生大使は3人で始まったため、初級、中級、上級の3つのレベルに分けて授業を行った。その後は最大で8人となったため、3つのレベルの中で個別対応し、また、漢字を学びたい人向けのコースを作った。生徒の人数も毎日違っていたため、他の学生大使と共に臨機応変に対応した。
①初級
 初級には平仮名を学びたい人を集め、簡単な自己紹介やあいさつを教えた。その後に平仮名の書き順や読み方を教えた。一通り終わった後に最初に教えたあいさつを平仮名でどう書くのかを教えた。そのほか、手作りかるたや平仮名ビンゴをして遊びながら平仮名を覚えてもらった。
②中級
 中級は片仮名を学びたい人を集めた。平仮名を書いて見せ、読み方を聞いた後に片仮名ではどう書くのかを教えた。そのあとはクイズ形式で平仮名を見せ、片仮名でノートに答えを書いてもらった。また、色、体の部位や教室にあるものの単語を教えた。
③上級
 上級の午前中は作文やペアを作っての他己紹介をしてもらった。午後はさらに日本語のレベルの高い生徒が集まったので、ディスカッションや作文、手紙の書き方などや日本で就職を考えている生徒もいたので、社会人のマナーを教えた。

日本語教室以外での交流活動
 日本語教室以外での交流活動は、毎日複数のガジャマダ大学の学生が夜ご飯に連れて行ってくれた。土日は水の王宮と呼ばれているタマン・サリやボロブドゥール、繁華街のマリオボロに連れて行ってもらった。また、日本のアニメやコスプレのイベントにも連れて行ってもらい、インドネシアで日本のサブカルチャーがとても有名だということがわかった。そのイベントでは、「日本人ですか」と日本語で声をかけられ、写真を撮ってほしいと言われることがあった。日本人が好かれていること、日本に興味を持っている人が多いということを感じ、嬉しく思った。
 授業が終わると一緒にゲストハウスへ戻り、みんなでトランプをしたり話したりとのんびりと交流を深めた。その後には夜ご飯やカラオケに連れて行ってもらった。主な交通手段はバイクで、学生大使の人数が増えたときは車を用意してもらった。インドネシア語のわからない私たちのためにメニューの日本語訳をしてもらい、おすすめのおいしい食べ物を毎日食べることができた。
 また、三日間ホームステイをする機会があった。そこでは私と歳の近い娘さんが二人いたため、二人にいろんな場所を案内してもらった。夜はインドネシア語で数字の数え方を教えてもらったり、インドネシアのトランプゲームで遊んだりした。途中、体調を崩した私にもずっと付き添ってくれ、その優しさがとても心にしみた。たくさんのジャワの文化やイスラム教の事を教えてもらいとても良い経験ができた。インドネシアにもう一つの家族ができたように素晴らしい三日間であった。
 インドネシアでかかわった人々は全員が優しく、朗らかな人が多かった。しかし、時間にルーズな一面もあり、困ったことも多々あった。そんな日本人とは違う時間の感覚もインドネシア人の朗らかな性格を作っている一部なのではないかと思う。もし、これが旅行でインドネシアに行っていたのならば、ここまでインドネシアの人々について知ることはなかっただろう。このプログラムに参加し、現地の人々と関わることができてよかったと思う。インドネシアの学生は試験が近く、忙しい中でも遊びやご飯に連れて行ってくれた。もし、彼らが日本に来る機会があるならば、私も彼らに楽しんでもらえるように尽くしたい。

参加目標への達成度と努力した内容
 今回参加目標として、イスラム教文化を知る、英語力の向上、異文化理解などを設定していた。
 一つ目のイスラム教文化を知ることは達成することができた。ホームステイ先の家族写真を見せてもらった時に、ラマダンのことを教えてもらった。その他に気づいた点は礼拝をするところがたくさんの場所にあり、それは服屋の二階にあったり、世界遺産のすぐそばにあったりした。イスラム教徒の多いインドネシアだからこそ、イスラム教徒にあわせた建物になっていた。また、日本語教室の授業で聞いた話では、戒律で定められてはいるが、それを守る程度は個人の度合いによるそうだ。私はインドネシアに行く前まではイスラム教徒の人は全員が厳しい戒律を正しく守っているのだと思っていたので驚いた。これは現地に行かなければわからないものであった。
 二つ目の英語力の向上の達成度は半分である。同じ学生大使のみんなが英語のできる人であったため、それに甘えて自分から英語を積極的に使うことがなかった。しかし、生徒から英語で質問されたときは聞き取れなかったときは何回か質問を繰り返してもらい、答えるときは簡単な単語やジェスチャーで伝わるように努力した。
 三つ目の異文化理解は達成することができた。日本とは生活習慣がまったく違い、驚くことはあっても嫌だと拒否する気持ちにはならなかった。異文化を受け入れる気持ちが、日本にいるときよりも大きくなったと感じる。異なる文化を体験することは楽しく、新鮮であり、知ることの喜びを感じることができた。

プログラムに参加した感想
 私は将来社会科の教員になりたいと考えていたので、日本以外の文化を知ることができ、教える立場を体験できるという魅力にひかれたためこのプログラムに参加した。しかし、実際にインドネシアに行ってみるとそれだけではなく、現地の学生と交流することで海外の人から見た日本を知ることができ、何よりも一生の友人ができたことが、一番参加してよかったと思った感想である。今でも彼らとは連絡を取り合っていて、インドネシアの写真を送られるともう一度行きたいと恋しくなる。それほどにインドネシアを好きになることができたのは彼らと交流できたからである。旅行では得ることのできない、素晴らしい経験をすることができた。

今回の経験による今後の展望
 今回イスラム教の事を知ることができたので、その他の宗教はどのようなものなのかを調べたい。また、インドネシアで日本の事を教えるときに、知らないことやわからないことがたくさんあったので、日本についても勉強したいと思う。これらは自分の将来の夢である社会科教員になることに繋がる知識になると思うので、積極的に学習していきたい。そして、もう一度学生大使に参加し、自分の勉強したことを伝えていきたいと思う。

タマンサリにての画像
タマンサリにて

プランバナンにての画像
プランバナンにて

ボロブドゥールの前にての画像
ボロブドゥールの前にて

日本語教室の生徒との画像
日本語教室の生徒と