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千葉真結 人文社会科学部 総合法律コース 2年

派遣期間:平成30年8月31日~9月13日

《日本語教室での活動内容》
 日本語教室は、月曜日から金曜日まで午前10時から11時半、午後13時半から15時の1時間半ずつ1日2回授業を行いました。私は、午前中は日本語があまり得意ではないビギナーの方を中心に授業を行い、午後は日本語が得意な方を中心に授業を行いました。ビギナークラスの方とは、はじめはひらがなやカタカナを一緒に読み書きすることから始めて、時にはかるたなども使いながら楽しく授業を行うことができました。私は、自宅から高校の時の英語の教科書や電子辞書、日本語の簡単な動詞や名詞を書いたフラッシュカードなどを持っていったのですが、どの教材もビギナークラスの授業ではとても役に立ちました。ビギナーの方との授業で一番難しかったのは、「は」や「に」などの助詞の使い方の説明です。私は英文を先に書いて、その後に日本語訳を書いて説明していたのですが、「なんでここは『に』が使われるの?」などと質問をされることも多くありました。私は今まで助詞の使い方に何の疑問も持たずに生活してきたので、このような質問をされて、なんて説明をすれば良いのだろうと毎回悩みましたが、何とか拙い英語とホワイトボードを使って説明すると、相手の方も少しは理解してくれたようでした。質問されてうまく説明できないもどかしさや申し訳なさもありましたし、何より改めて日本語の難しさを痛感しました。また、午前中の授業では、毎日ほとんど同じ女の子を担当していたのですが、その女の子と仲良くなれてたくさんいろいろな話ができたことはとてもうれしかったです。
 午後の授業では、比較的日本語の得意な方に授業をすることが多く、主に漢字を中心に勉強しました。日本語教室に来るインドネシアの方々はとても学習意欲が高く、常用漢字ではない難しい漢字を多く知っている方もいてとても驚きました。漢字は成り立ちや意味を説明してほしいといわれることが多く、私自身も漢字についてたくさん改めて学ぶことが多くありました。一番難しかったのは、漢字の「へん」と「つくり」の意味をそれぞれ説明してほしいといわれたことです。今まで、「こざとへん」や「ごんべん」などの「へん」の意味について考えたことはほとんどなかったので、外国の方は漢字のこのような部分にも関心があるのだなと思いました。また、授業中に日本語でコミュニケーションをとる中でインドネシアの文化や断食などのイスラム教の事なども教えていただくことも多く、新しく知ることがたくさんあり、とても勉強になりました。

《日本語教室以外での活動内容》
 休日には、新学期が始まって忙しいにも関わらず、現地の学生が私たちを色々な場所に連れて行ってくれました。世界遺産のボロブドゥール遺跡やクラトンという王宮、マリオボロ通り、サンデーモーニング、海や山など、本当にたくさんの場所でインドネシアを満喫することができました。休日に現地の学生も含めて大人数で遊びに行くのは、とても楽しかったし、たくさんコミュニケーションも取れて仲を深めることができました。それにバイクの後ろにも何度か乗せてもらいましたが、とても気持ちよくて日本ではなかなかできないことも体験できました。
 また、平日の授業の後にはカラオケに行ったこともあったのですが、現地の方がほとんど日本の歌手の曲を歌っていて驚きました。現地の方に話を聞いたら、日本のアニメや曲はインドネシアでとても人気でよく日本の音楽を聴くということだったので、日本の音楽やアニメ文化はここまで世界に広がっているのだなと思い、日本の良さを再発見できたように思いました。
 インドネシアではどの食事にも現地の方はサンバルというとても辛いソースをかけて食べていたのですが、私はこのサンバルソースが苦手であまり得意ではありませんでした。現地の方は「全然辛くないよ」と言いながらすごくたくさんかけて食べていました。食事の中で1番印象に残っているのはインドネシアではナマズを焼いたり揚げたりして食べるということです。日本では、ナマズを食用とすることはほとんどないので驚きましたが、食べてみたらとてもおいしく滞在中に何度も食べました。飲み物はフルーツジュースの事が多く、飲み物は基本とても甘くておいしかったです。特に美味しくて何度も飲んだのはシーサックジュースとグアバのジュースです。シーサックは洋ナシのような味がしました。ディナーや休日に様々なところに連れて行ってくれたおかげで、様々な場面で食文化の違いを感じることができました。 
 毎日、私たちが宿泊しているホテルに来て、一緒に過ごしてくれた現地のインドネシアの方々の優しさと心遣いには本当に感謝の気持ちでいっぱいです。

《参加目標への達成度と努力した内容》
 私は、今回の派遣の目標として、インドネシアの文化に触れて現地の方とたくさんコミュニケーションをとること、日本語教室を通じて日本の文化や良さを伝えることの二つを主な目標として掲げていました。一つ目のインドネシアの文化に触れて現地の方とたくさんコミュニケーションをとるという目標に関しては、達成できたように思います。
 自分から積極的にコミュニケーションをとるように意識したことで、たくさん話すことができたし、たくさん話して仲良くなれたことでより一層楽しく滞在期間を過ごすことができました。私は、派遣前は初対面の人などに積極的に話しかけたりすることが苦手だったのですが、インドネシアで意識的に自分から話しかけることで積極性の大事さに改めて気づくことができ、自分を少し変えることができたのではないかと思います。インドネシアの文化については、イスラム教のお祈りの時間が一日に何回もあることや、サンデーモーニングなどで物乞いをするおばあさんがいたりしたこと、バイクや自動車の交通量がとても多かったことなど、日常的に生活していく中で自然とインドネシアの様々な文化に触れることができました。二つ目の日本語教室を通じて日本の文化や良さを伝えることに関しては、私が思っていた以上にインドネシアの方は日本の文化についてよく知っていて、逆に私が教えてもらったこともあるくらい本当に日本の文化についてもよく勉強されている方が多かったです。そのため、二つ目の目標に関しては、達成度は50%です。インドネシアの多くの方が日本のアニメや曲は素晴らしいと話していて、日本人として日本の文化がこのように世界で認められていることがとても誇らしく思えたし、とてもうれしく感じました。

《プログラムに参加した感想》
 私は、学生大使派遣プログラムに参加したことで日本では体験できない様々な貴重な体験ができました。私は今まで日本から一度も出たことがなかったので、今回初めて海外に行ってみて、初めは不安も大きかったけれど、今は本当に参加してよかったと心から思いました。今回の派遣で経験したことは、これから生きていくうえで自分の糧となると思います。派遣先でとてもお世話になった現地の学生の皆さん、派遣に至るまで様々なサポートをしてくれた家族や国際交流室の皆様、同じ派遣期間を過ごした学生大使の仲間たちなど、本当にたくさんの人に支えられて楽しく過ごすことができました。本当にありがとうございました。

《今回の経験による今後の展望》
 今回の経験を通じて、観光で行くだけでは体験することのできない経験をたくさんすることができました。例えば、日本語教室で日本語を教えるというなかなかできない経験をしたことで、日本語について考える良いきっかけになったし、現地の学生とたくさんコミュニケーションをとる中で異なる考え方に出会い、以前よりも視野を広げることができました。これからも興味のあることには恐れずに挑戦をして、自分の視野を広くしていきたいと思います。また、現地のインドネシアの学生の方々は、いつも私たち日本人の事を気遣って「大丈夫?」「疲れてない?」と声をかけてくれて、とてもやさしくしてくれました。私は、そのようなインドネシアの方々の気遣いや優しさはもっと見習わなければならないと思いました。これからは、自分の事だけではなく、もっと他人の事にも気を配れるような人になれるように頑張りたいです。そしていつか以前よりも成長した姿でインドネシアの方々と再会したいです。

ビーチにて現地の学生の皆さんとの画像
ビーチにて現地の学生の皆さんと

日本語教室で生徒さんとの画像
日本語教室で生徒さんと

修了証書授与の際イピ先生との画像
修了証書授与の際イピ先生と

ボロブドゥール遺跡にての画像
ボロブドゥール遺跡にて