ホーム > 国際交流・留学 > 学生大使派遣プログラムについて > H30ガジャマダ大学 > 小嶋美穂

小嶋美穂 農学部 食料生命環境学科 1年

派遣期間:平成30年8月20日~9月18日

①     日本語教室での活動内容
ガジャマダ大学の日本語教室には、ガジャマダ大学の学部生や院生、卒業生、他大学の学生などが来ていた。日本語のレベルもさまざまで、初めて日本語を勉強する人もいれば、高校生の頃から日本語を勉強している人、日本人のようにスラスラと日本語を話せる人もいた。授業の始めに、レベルや勉強したいことでグループ分けをし、1つのグループを一人の学生大使が教えるようにしていた。
教えた内容は、例えば、ひらがなとカタカナ、簡単な文はわかるというレベルの人に、文法を教えた。主語や述語、目的語、補語などの語順について、英文を用いて教えた。いくつかの例を挙げると、彼女なりに理解してくれた。中学校や高校で勉強した、英語の文型が大学受験の後も役立つとは思わなかった。
また、山形のことや日本の有名な場所のこと、日本の歴史を質問されることも多かった。しかし、私はそれらのことをあまり知らず、ほかの学生大使の人に頼ってしまった。日本人として、山形に住んでいる人として、良くないことだと後悔した。
一方で、日本語の助詞を理解できていないという人は多く、私は何度も教える機会があったけれど、毎回うまく説明できなかった。すべての助詞を英語と対応させることが難しく、英語で日本語を教えることの限界を感じた。ただ、日本人もインドネシア人も母語は英語ではないにもかかわらず、英語でコミュニケーションをとれたことは、うれしかった。今まで英語を勉強してきてよかった。

②     日本語教室以外での交流活動
週末には、毎日様々な場所に連れて行ってもらった。KeratonやMalioboro,sunmor,Brobudur,Taman sari,Vredeburg,海,丘など、ジョグジャカルタ周辺の名所に行った。文化や歴史、自然の違いを感じた。
文化については、働いている人を見て日本との違いを感じた。ジョグジャカルタで働いている人は、日本で働いている人よりも心に余裕をもって働いているように見えた。歴史については、インドネシアと日本はいろいろなことがあったが、今日は良い関係にあるようで嬉しかった。これからもインドネシアと日本の良い関係が続いてほしい。自然については、どこに行っても大きな木ばかりで、海も日本の海とは雰囲気が違った。
言葉で表せないことばかりだが、本当に毎日、楽しかったし、すべてがいい思い出になった。

③     参加目標への達成度と努力した内容

私は、参加目標として、主に二つのことを挙げていた。一つ目は日本語を正しく教えるということだ。二つ目はイスラム教への理解を深めるということだ。
一つ目については、以前、外国人と話していて、ひらがなとカタカナと漢字の違いを質問されたが、私はうまく説明できず、悔しかったことがあるため、この目標を挙げた。今回は外国人に日本語を教える好機であるから、できるだけ説明できるように努力した。その結果、常に辞書や文法書で調べながらの授業になってしまい、反省している。母語を教えることの難しさを改めて実感した。
二つ目については、日本にいると宗教のことを考えることが少なく、私は宗教に対する理解が足りないと思っていたため、この目標を挙げた。私は、今回インドネシアに行くまでは、ムスリムと話したことはなかったように思う。日本ではムスリムは生活しにくいということをよく聞くため、ムスリムは生活の自由がないと思っていた。しかし、インドネシアはムスリムが多く、どこでもムスリムへの配慮がなされており、宗教的な理由で生活に困ることはないのではないかと思った。一方で、日本でムスリムが生活しにくいことと同じように、インドネシアはムスリム以外には生活しにくいのではないかと考えた。多様化が進む中で、その国の宗教的マイノリティーへの配慮は考えるべき、大きな問題だと感じた。以上のことから、参加目標への達成度は70%だった。

④     プログラムに参加した感想
私はこのプログラムでインドネシアに行くことができてよかった。なぜなら、インドネシアで多くの人と出会い、多くの経験をし、毎日、楽しく過ごすことができたからだ。インドネシアの人が、日本語教室のときだけでなく、ほとんどの時間を一緒に過ごしてくれた。毎日のランチやディナー、スーパーマーケットへの買い物、週末の外出など、すべてに付き合ってくれた。ホテルも過ごしやすかった。
また、日本語教室では英語を使うことはあったが、そのほかの時間は、ほぼ日本語だけを話した。だから、何かに困ることはなかった。これは、このプログラムだったからこそだと思う。
このプログラムに関わる山形大学、ガジャマダ大学の皆さん、インドネシアでお世話になった皆さん、私を山形大学へ導いてくださった高校までの先生方、私のやりたいことを応援してくれた友達と家族、すべての人に感謝する。

⑤     今回の経験による今後の展望
今回の経験は私にとって、大きな自信になった。自分で航空券を予約し、一人でジョグジャカルタまで行き、一か月間を過ごし、一人で帰ってきたという経験は初めてのことだった。挑戦してみれば、できることはたくさんあると実感した。これからも、様々なことに挑戦し、様々な経験をしていきたい。
また、一か月間ジョグジャカルタで過ごす中で、ジョグジャカルタを大好きになり、また会いたいと思う人がたくさんできた。もしも、日本で居場所をなくすようなことがあっても、大丈夫だと思えた。おそらく、日本にも世界にも、私が同じように思える場所はまだまだたくさんあるのだろう。時間とお金が許す限り、たくさんの場所に行ってみたい。

TAMANSARIにての画像
TAMANSARIにて

ガジャマダ大学前のモスク前にての画像
ガジャマダ大学前のモスク前にて

日本語教室の様子の画像
日本語教室の様子