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松田悠葵 人文学部 法政策学科 3年

派遣期間:平成30年8月8日~8月22日 

・日本語教室での活動内容
 日本語教室では主に文法や基本単語などを使い、実際に日本語で文を作らせるという方式で行っていきました。また、ガジャマダ大学の学生さんは人によって日本語のレベルに大きな開きがあったため一人で授業を行っていた日は試行錯誤を繰り返しながら初級の方から上級の方まで楽しめるように心がけました。さらに授業の後にはその日に教えた文法や単語を使って学生さんと日本語で会話する時間を設けていました。
 学生さんの日本語教室に臨む姿勢は大変すばらしく積極的に質問をしてくださる方がとても多かったです。特に単語や表現に対するそれはとても多かったと記憶しています。
 授業のほとんどを英語で行っていましたが、皆さんが何とかして私の伝えたいことを理解してくれたので特段不安なことはなかったです。また、他大学から留学に来ていた学生さんが教室のお手伝いをしてくれた日もあったため、孤独を感じることなく過ごせました。

・日本語教室以外での交流活動
 授業終わりや土日などの休日はガジャマダ大学の学生さんたちからのお誘いを受け学内の探索やボロブドゥール等の観光名所などに行きました。できるだけ現地の人と関わる機会を増やすため、積極的に話しかけるように心がけました。インドネシアの方は親日の方が多いだけではなく、とても親切で友好的な方が多かったためたいへん有意義な時間を過ごせたと思います。また多くの人が英語が堪能であるためコミュニケーションが取れないということはほとんどなく、多少文法や単語が誤っていても十分に伝わります。

 ・参加目標への達成度と努力した内容
 私の今回の派遣の最大の目標はインドネシアの文化を知り、改めて日本の文化を見つめ直すというものでした。インドネシアの文化はイスラム教を基盤とした文化でした。ガジャマダ大学の学生さんも大多数がイスラム教を信仰しており、一日五回のお祈りをしっかり行うだけではなく日常生活のほとんどが厳格なイスラム戒律に則ったものであるとわかりました。日本にいると感じない宗教を軸とした生活に最初は戸惑う場面やカルチャーショックを受けるシーンが多かったです。しかし、次第にみな宗教に縛られた生活をしているということはなく一人一人が独立し、かつ互いをリスペクトしあい各々が自分に合ったライフスタイルであることに気づき、集団を意識した日本とは全く反対の文化であることがわかりました。日本のように大衆に流されることなく、それぞれが自分の意見をしっかりともって行動する姿は日本も見習っていかなければならないと思いました。また、イスラム教という日本ではほとんど見ない世界を見るため、モスクに行ったり現地の学生さんに宗教について積極的に質問をしたりしました。イスラム教ではたくさんの禁止事項が多く、私にとってはとても生きづらいと思っていたのですが、彼らや彼女たちからイスラム教に対するネガティブな発言は全くなく、むしろイスラム教であることに感謝している、あるいはインドネシアに厳格な宗教があることに幸せを感じているといったポジティブな意見が多かったことに大変驚きました。また、インドネシアの人々は他宗教の人々とも変わらず接してくれます。それが故に多民族国家インドネシアの根底にあると感じました。

 ・プログラムに参加した感想
 私は派遣前までインドネシアをはじめとした東南アジアの国々に対してある種の偏見を抱いていました。というのも中学校や高等学校の社会の時間で東南アジア=発展途上国であると習っていたからです。そのため何もかもが日本に劣り、衛生や食の面で大きな不安を抱えていました。しかし飛行機が到着したスカルノハッタ国際空港を見てそれらはすぐに誤りであるということに気がつきました。とてもきれいに掃除された床やトイレを見て私はとても驚きました。また、ジョグジャカルタで食べたインドネシアの伝統料理は和食にも引けを取らないほどおいしいものばかりでした。さらにインドネシアの人々は私の稚拙な英語から、意思を読み取りかつ優しく接してくださいました。そのためインドネシアから帰国して日は経ちますが、今でもそこで過ごした日々がとても鮮明に思い出されます。さらに彼らの集団で生活しながらも個々を大切にするという生き方は今後の私だけではなく日本の課題になると思いました。また今回は二週間という短い期間であったことを大変後悔しています、それだけの期間ではまだまだやり残したことが多かったと感じています。もしまた行ける機会があればもっと長い期間行こうと思います。
 私は今回の派遣を通して英語という世界共通語の偉大さを再認識するとともに、悪いイメージを持たれがちなイスラム教に興味を持ちました。それはイスラム教の持っている独特の寛容さ並びに、イスラム経済と呼ばれる日本とは異なる特殊なシステムがとても面白いと感じたからです。また、これからの世界経済は欧米諸国だけではなく東南アジアをはじめとしたアジアの国々がリードしていくと言われています。そのためもっと英語の勉強をしつつ東南アジアの国を訪れ様々な文化に触れて人として成長していくだけではなく互いに切磋琢磨していけるように努力していきたいと思いました。そのために残された大学生活をただ何となく過ごすのではなく、常に世界に向けたアンテナを張って過ごしていこうと思います。

現地に留学中だった学生さんとの画像
現地に留学中だった学生さんと

ガジャマダ大学正門にての画像
ガジャマダ大学正門にて

ガジャマダ大学の学生さんに誕生日を祝っていただきましたの画像
ガジャマダ大学の学生さんに誕生日を祝っていただきました