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矢野瑞菜 工学部 応用生命システム工学科 3年

派遣期間:平成28年9月2日~9月18日(15日間)

日本語教室での指導内容
 日本語初心者用のビギナークラスとひらがなカタカナの読み書き、基本的な会話ができるコミュニケーションクラスに分け日替わりで1日4コマのクラスを日本人でローテーションして受けもった。
Beginner class
ひらがなとカタカナの読み書きと発音練習を中心に基本的な挨拶(おはようございます、こんにちはなど)や自己紹介の仕方を実際に発音する練習を行った。また数字の読み書きを行い様々な数字の読み方を練習した。
Communication class
人数がビギナークラスに比べ少ないため毎回テーマ(疑問詞や趣味など)を決めたのち、学生各々の質問や疑問にそれぞれ答えながら個人のレベルに合わせて少人数グループまたはマンツーマンで指導を行うスタイルで授業を行った。
 どちらのクラスも日本人一人が交代でmain teacherを行い残りのメンバーがサポートとしてメインティーチャーの補佐を行ったり、学生それぞれの発音や読み書きの指導に当たった。

日本語教室以外での現地での交流活動
 基本的に食事は現地の学生と食べることが多く学内の食堂や現地学生がよく行くレストランなどに行き日本語を主体とした会話を行いながら交流を深めた。また食事以外の時間も現地の学生と共に行動することが多く、放課後や授業がない時間にはハノイ市内や大学付近のスーパーなどに現地学生と行きベトナム特有の雰囲気や街の様子、人々の生活の様子などを肌で感じることができた。授業の合間の短い空き時間等には同じグループの日本人学生とカフェに行きベトナムコーヒーを飲んだり、市場の散策など行った。休日は担当者のルックさんと現地の学生一人と1泊2日で世界遺産であるハロン湾に行きベトナム特有の景色や街並みを見ることができた。他にも陶芸が有名なバッチャンに行き陶芸を行ったりハノイ市内にあるメガモールなどに行き観光や買い物をした。

プログラムに参加した感想
 2度目の学生大使として本プログラムに参加したが、今回は私以外の日本人学生が学生大使経験がなかったり、初めての海外であったりと前回参加した時に比べ他の学生を引っ張っていく立場であった。そのため前回の経験を生かした授業づくりや現地での生活を行えるように意識していた。しかしながらベトナムの学生の英語能力や日本に対する認識は以前行ったインドネシアとはやはり異なるものであり、ベトナム人の考え方や外国語に対する取り組みに沿ったやり方を考えさせられた。特にインドネシアの学生とベトナムの学生の大きな違いは英語能力であった。以前行ったインドネシアの学生の多くは英語が通じるもしくは、かなり英語が堪能な学生が多かったため私の拙い英語による説明も理解してくれることが多く、英語は日本語を教える際にはとても有効な手段であった。しかしながら、ベトナムの学生の多くはあまり英語を話すことができないため日本語を説明する際には苦労することが多かった。そういった場合には、日本語や英語が話せるベトナム学生に手伝ってもらい授業を進めた。しかし多くのベトナム人学生は日本語の学習にとても意欲的であり発音練習や書き取り練習はとても熱心に行ってくれたため教える側の立場としてもとてもモチベーションの上がる授業を行うことができた。
 今回の学生大使としての活動は日本語クラスが一日に3回もしくは4回あったため非常に忙しいものであり身体的にもかなり疲労の溜まるものであった。しかしベトナム人学生との交流は大変充実したものであり毎日が非常に楽しいものであった。私たちの連絡不足や計画を立てるのが遅かったこともあり、ハロン湾にはベトナム人学生が1人しか行けなかったことが心残りではあるが他の学生とはまたベトナムに訪れた際には一緒に旅行に行くことを約束できたのでまたベトナムを訪れることが本当に楽しみである。また今回のプログラムでは日本人学生ともとても仲良くできたため非常に楽しく日本語チューターとして協力し合って行けたと感じている。

自分の目標の達成度や努力した経緯
 今回のプログラムにおいて他国の文化や人、生活を知ることができ、また日本語を教えるということの難しさをより実感することができた。今回は授業数が多かったり、日本語クラスに来る学生の数やレベルが毎回異なったりすることで決められた目標まで授業を進めることが難しいことが多々ありその都度授業内容の調整を行ったりと非常に忙しかった。しかしながら、与えられた時間の中でどのようなことができるのか積極的に話し合ったり決めたりすることができた。そのため、人任せにしないで自分自身で行動するという目標は概ね達成できたと感じている。また英語は現地の担当者であるルックさんや英語が話せる現地の学生と話すことが多かったが、やはり自分自身の英語能力の不十分さを感じることが多かった。またベトナム語では簡単な挨拶程度しか覚えることができなかったので現地の学生のように私自身ももっとしっかりと勉強に取り組もうと改めて考えさせられた。

今後の展望
 私は最近、将来日本だけでなく様々な国とかかわりのある仕事をしたいと考えることが多くなってきている。それはこういった海外と関わりのあるプログラムや日々の留学生とのふれ合いがあったからだと思っている。またこういった機会のおかげで日本という国や自分自身の考え方、人との接し方などを様々な角度で振り返ることができている。これらの経験で得られた貴重な財産をこれからの自分自身の進路にも役立てていきたいと感じる。そのためにも日々の学習や人とのつながりをさらに深く、切磋琢磨して励んでいきたいと考える。具体的なことはまだ定かではないが後悔のないような選択をしていきたい。