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秋田幸太郎 理学部 生物学科 1年

派遣先期間:平成29年2月24日~3月10日(14日間) 

日本語教室での活動内容
 日本語教室は一日に午前、午後、夕方と三回行ったが、午前午後は人が来ないため休講という時も何回かあった。日本語教室では様々な日本語のレベルの学生が混在しており、そのレベルに応じて授業を行った。全く日本語を学習することが初めてで、「ひらがな」「カタカナ」の発音や書き方から学習する初級レベルの人たち。初級レベルの人たちにはひらがな、カタカナを黒板に書いて書き順と発音を教えた。日本語で話すことができる中級レベル以上の人たちには、ひたすら会話をして日本語に慣れてもらおうとした。また日本語教室に来る学生がいつも同じというわけではないので授業内容は毎回その場で考えた。ベトナムで日本語を学習している学生の多くは将来日本で働くことを希望していた。そのため学習意欲が高く勉強方法も塾のような日本語を勉強できる所に通ったり、インターネットを用いて独学で勉強したりする人も多かった。

日本語教室以外での交流活動
 現地に到着して初日は学内の中を案内してもらい串焼きやサツマイモ、夜はカエル鍋を食べた。学内は広く人工芝のサッカーグラウンドがいくつかあったり、トレーニングジムがあったりして学内で運動をしている学生をよく目にした。日本語教室に参加している学生は学内で会うと積極的にコミュニケーションを取ってくれて親切だった。休日はショッピングモールやホアンキエム湖などに現地の学生が連れて行ってくれて楽しく過ごせた。山形大学の学生でベトナム語が分かる人は一人もいなかったので食事や洗濯などもついてきてもらわなければならなかった。現地での担当教員の人が結婚するということでその人の結婚式に招待されベトナム式の結婚式を体験するという旅行では絶対できないこともあった。世界遺産のハロン湾に連れていってもらい船の上で一泊するという経験もした。

参加目標の達成度と努力した内容
 私はこのプログラムを参加する前に英語などを用いたコミュニケーション能力の向上と、実際に海外へ行ってみて文化の違いを体験するなどの目標を立てた。残念ながらベトナムでは英語を使う機会がほとんどなかった。多くの学生は英語を使えなかったためである。英語に触れる機会はハロン湾へ行った時にバスと船で一緒だったヨーロッパ系の人たちと話すときとその船のガイドが英語で話しているのを聞くくらいだった。そのため日本語がわかるベトナム人とコミュニケーションを取る時はその相手がわかる日本語を使ったりジェスチャーを使ったりした。またわからない単語や日本やベトナムにしかないものを説明するときはスマートフォンの翻訳アプリを使ったり写真を使ったりした。日本語があまりわからないベトナム人とは日本語がわかるベトナム人に通訳を求めることが多かった。
 ベトナムに来てまず思った違いは道路でのオートバイの数の多さとクラクションの頻度の高さだった。クラクションで自分が通ることを教えているのかわからないがすごい頻度で朝もクラクションの音で目が覚めるほどだった。食事も日本では一般的に食べられない食べ物や日本の飲食店ではあり得ないことを体験した。日本では一般的に食べられないものとしてカエル、犬、何かの幼虫、ヒマワリの種、色々な果物などがあった。日本の飲食店ではあり得ない事としては、机は拭かれていない、箸やお椀などは拭かなきゃダメ、骨付き肉の骨やヒマワリの種などの食べかすは床に捨てる、作り置きしてある料理にハエがたかっているけどそのまま出す、などたくさんあった。現地ではそれが当たり前なんだなと日本との違いに驚きながらも最終的には問題なく受け入れられた。

プログラムに参加した感想
 私はもともとケニアに派遣を希望していたがケニアの大学でストライキが起こったためにケニアへの派遣は中止されベトナムへ派遣された。そのため準備の時間が少なくベトナムの事を調べることがほとんど出来なかった。いざベトナムへ来てみるとベトナム人は日本人に優しいし漫画やアニメなどのサブカルチャーや桜などの景色など日本の文化が大好きなことがわかった。また学生の勉強の意識は高く、独学で日本語を勉強して日本人と会話できるレベルまで達した人もいたし、大学の授業は朝の六時半から夜の九時まで開かれていた。そんなベトナム人からいい刺激をもらったし、また機会を見つけて行きたいと思った。

今回の経験による今後の展望
 このプログラムの良い点は航空券の手配からほとんど全てを自分で行うこと、現地の学生と交流できるということ、補助金がでることなどが挙げられると思う。今回の経験から海外へ行くことの抵抗感というものは確実に減ったし、日本とは違う事を体験できる喜びを知ることが出来た。海外へ行くことはお金がかかるというイメージがあったが、補助金が付くプログラムを利用すると意外と安く行くことができると分かった。このプログラム以外にも補助金が出る留学プログラムはあることを知ったので興味のあるものには積極的に参加したいと思った。