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渥美友夏 理学部 生物学科 1年

派遣期間:平成29年3月1日~3月14日(14日間)

日本語教室での活動内容
 日本語教室は朝9:30~11:00、昼15:30~17:00、夜18:00~19:30の1日3回、月曜日から金曜日の週5日行った。授業形式は、ひらがなやカタカナ、文法等の日本語の基礎を教えるグループと、会話練習を行うグループの2つに分け、日本人1人がベトナム人2~5人にそれぞれ教えるというものであった。
 私は、前者のグループと後者のグループでそれぞれ意識するべき点を考え授業を行った。前者のグループは、日本語の正しい発音を覚えてもらうことを意識した。特にひらがなを教える際は、同じ音を繰り返し発音し、安定してきたら5音ずつ発音するというように、丁寧に教えるよう心がけた。ひらがながきちんと発音できるようになれば、新しい単語をベトナム人学生だけで勉強しても正しい発音で覚えることができると考えたからである。私が教えた学生は、「お」と「を」の発音の違いについて苦戦していた。振り返ってみると、普段の会話で「ごはんを食べる」と話す時、私自身「ごはんお食べる」に聞こえる発音をしていた。日本語を教えることで、自分の日本語の乱れに気づくことができた。
 後者のグループでは、正しい日本語を使い会話することだけでなく、日本のついて知ってもらえる内容の話をするよう心がけた。特に、日本の大学生とベトナムの大学生の違いについては話が盛り上がった。日本の大学生は自宅生で無ければ寮に入るか一人暮らしをすることが多いが、ベトナムの大学生は寮で無ければ家賃が高いのでルームシェアをする。また、大学の授業が朝の6:30から始まり、週7日授業が行われるなど、ベトナムについて知ることができた。

日本語教室以外での交流活動
 ベトナムでは、多くのベトナム人学生が様々なところにごはんに連れていってくれた。有名な食べ物であるバインミー、フォー、チェーはもちろん、そうめんのような白い麺であるブン、アヒル肉、カエル肉、犬肉のように日本ではあまり食べられないようなもの、春巻き、肉まん、スムージーのように、日本でも食べられているが日本のものとは少し違うものなど、様々なものを食べた。また、ごはんを食べるときはいつも宴会のような雰囲気で、毎回楽しい食事だった。
 また、担当者であるルックさんの結婚パーティーにも参加させていただいた。日本でいう披露宴のような雰囲気であったが、ベトナムでは新郎新婦両方の実家でパーティーが行われる点で日本と異なる。また、日本では結婚指輪を新郎新婦で交換するが、ベトナムでは両親たちからアクセサリーをもらう。加えて、出席者のために大量のひまわりの種が出てくることに非常に驚いた。日本よりもアットホームな雰囲気であるこの結婚パーティーは、ベトナム人の朗らかで家族を大切にする国民性を象徴していると感じた。その他にも、現地の日本文化愛好会である日向クラブのお祭りに参加したり、ハロン湾、バッチャン、ハノイセンター、イオンモールなど、様々な場所に連れて行ってもらったりした。ハロン湾で1泊した船にはベトナム人だけで無く、フランス、アメリカ、デンマーク等様々な国の人がおり、英語を用いて沢山話すことができ楽しかった。イオンモールは日本で見たことが無いほど大きなものであった。しかし、少し離れた場所との発展の差は大きく、ベトナムが急成長している最中だということを実感した。また、ハノイセンターに行く途中のバスでは、年配の方が乗ってくると自然に席を譲るベトナム人を多く見かけた。ベトナム人は年長者を敬う文化があると事前に聞いていたが、自然にこのような行動ができるのは、日本人も見習うべきだと感じた。

参加目標の達成度と努力した内容
 
今回プログラムに参加するにあたり、目標を二つ立てた。一つは英語を積極的に話すということである。日本語教室に来てくれる学生たちとは主に日本語で会話していたが、日本語を始めたばかりの学生に日本語を教える時や、ハロン湾で出会った方々と話す時は英語を用いた。私は英語の発音が苦手で、英語を話すことに抵抗があったためこの目標を立てた。今回英語を積極的に話したことで、自分の発音でも通じるということがわかり、少し自信がついた。これから日本でも、英語で会話する機会を積極的に探し参加したいと思う。
 もう一つは、いつもならやらないことにも挑戦するということである。私は食わず嫌いが多く、一度やってできないことはできないと決めつけてしまっていた。今回日本と全く異なる環境でなら、いつもならやらないことにも挑戦しやすいのでは無いかと考え、この目標を立てた。結果として、上記のように様々なものを食べ、日本では一度もできなかった風船を膨らませることができた。日本ではやったことの無かった浴衣の着付けもできるようになった。英語での積極的な会話もその一つである。小さなことばかりだが、日本にいるときの私ではできなかったことだと思う。

プログラムに参加した感想
 今回、ベトナムに行ったことで様々な人に出会うことができた。大学で偶然出会った鹿児島大学の院生の方、ハロン湾で様々な話を聞かせてくれたベトナム人やフランス人、ご高齢で体調を崩しているにもかかわらず、熱心に日本語教室に参加してくださったおばあさん、一緒にベトナムで過ごした学生大使、そして良い思い出を沢山作ってくれたベトナム人たち、今回出会った人々は私にとって非常に大きな存在となった。また、ベトナムで日本ではできない経験を沢山したことで、今までの自分のように焦ってばかりでなく、少しどっしりとした考え方ができるようになったと感じている。これからもっと多くの知識を得て、より広い視野を持てるようになりたい。

今回の経験による今後の展望
 今回ベトナムに無事行くことができ、ベトナムにもう一度行きたいと同時に他の国にも行ってみたいと思った。また、様々な国の人ともっと話がしてみたいと思った。しかし、今回のベトナムでは自分の英語力が足りないせいでうまく会話が成立しない場面が多かったので、今後は今まで以上に英語の勉強に力を入れていきたい。
 また、今回ベトナム滞在中に体調を崩し沢山の人に心配をかけてしまったので、今後はそのようなことが無いよう自らの体調管理に気をつけていきたい。        

バッチャン集合写真の画像
バッチャン集合写真

ハロン湾の画像
ハロン湾

ルックさんの結婚式の画像
ルックさんの結婚式