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井上珠美 人文学部 法経政策学科 1年

 

派遣期間:平成29年2月22日~3月8日(15日間)

日本語教室での活動内容
 ベトナム国家農業大学の日本語教室は月~木に18時から90分間行われていた。金曜日はひなたクラブの活動日であるようだった。私たちが派遣されたことで、日本語教室が、9時半から、15時半から、18時からの3回行うこととなった。
 教室はレベル別になっており、月・水がビギナークラス、火・木がアドバンスクラスとなっていた。ビギナークラスは主にひらがな、カタカナの学習で、アドバンスクラスがコミュニケーションの授業であった。
 レベル別に分かれているといっても、日本語の理解度は本当に人それぞれで、初めて日本語に触れる人から、基本的な会話は既にできる人もいたり、漢字まで覚えている人もいたりと多様であった。
 ビギナークラスでは、黒板で授業をするような形でひらがな、カタカナを教えた。何人かの日本人学生が前に出て授業をし、それ以外の日本人学生は授業を受けている学生を見回って、質問対応や個別指導をするという形をとった。日本語を使って会話することが出来ない人がほとんどのため、英語を使ったり、英語も使えない場合はジェスチャーを交えたりと、自分の言いたいことや教えたいことを伝えることがなかなか難しかった。また、相手が何を聞きたいのかわからないことも多く苦戦したが、お互いに分かり合えた時は笑顔が溢れ、とても楽しい時間を過ごすことが出来た。
 アドバンスクラスでは、日本人学生と参加してくれている学生がコミュニケーションをとることがメインだった。授業内容は様々で、ちょっとしたゲームでグループに分けてなんでも質問タイムにしたり、自由に会話を楽しんだりという感じだった。
 このように、レベル別に分かれているとは言ったが、ほとんど垣根はなく、ビギナーの時にアドバンスの人がいたり、その逆もあったりと、その時々のメンバーを見て授業の内容が決まることが多く、臨機応変に対応することが求められたと思う。

日本語教室以外での交流活動
 現地ではほとんどの時間が自由時間であったため、現地学生に色々なところへ連れて行ってもらった。日本語の授業が終われば、ご飯に誘ってくれ、土日は少し遠出して観光地を案内してくれた。現地でたくさんの人と交流することができ、また、現地でしか味わうことのできない経験ができて、毎日がとても充実し、とてつもなく濃い2週間を過ごすことが出来た。特に、受け入れ先の担当の方が結婚式に招待してくださり、ベトナムの文化を生で体験できたことは印象深い。

参加目標への達成度と努力した内容
 
異文化に直接触れ、現地の人と交流し様々な体験をすることができた。初めて日本以外のところで生活したことで、普段と全く違った環境で、必ずしも日本語が通じない場所に身を置くことは、自分自身を色々な面で成長させるなと感じた。ただ、ベトナムではほとんどの時間、日本語を話すことのできる人が近くにいてくれたこともあって、100%自分の力を試すことができたとは言い難い。しかし、いずれにしろきちんとコミュニケーションをとることができないと海外で生活していくのは難しいし、どのような方法であっても意思疎通を図ることが一番大切なことであると感じた。
 達成度的な面で言うと、初めての海外で異文化に触れ、コミュニケーションを取るという点ではおおむね達成できたと思う。
 また、異文化を退けるのではなく自分から進んで挑戦してみようという気持ちで過ごせていたと思う。
 努力した面でいうと、達成度と被るところがあるが、現地の人たちと毎日コミュニケーションをとり、自分の言葉で会話することが出来てとても有意義な時間を過ごすことが出来た。しかし、日本語も英語も通じない現地の人たちとコミュニケーションをとることは難しく、どのようにすればよいのか考えることが多かった。ジェスチャーしたり、メモに書いたりしてなんとか伝えるように頑張った.
 また、常に周りに気を配って、スリやひったくりなどの日本とは違う治安環境で何事もなく過ごせるように、危機管理能力を高めることができた。

 プログラムに参加した感想
 このプログラムを知ったとき、参加してみたいとは思ったがなかなか勇気が出ず最後まで決めきれなかった。前々から留学してみたいと思っていたが、海外に行ったことがなく不安がたくさんあった。しかし、説明会に参加して実際に行った人の話を聞いてみると、日本では絶対に経験できないようなことをたくさんしていたし、かけがえのない仲間や思い出が沢山できたことを知って、今行かなければ後悔すると思い、参加を決断した.実際このプログラムに参加してみると、現地の人がとても優しく色々な面で助けてくれて、前々から思っていた不安が無くなった。
 また、日本語を教えるということを通して自分が今まで気づくことのなかった日本語の不思議や、日本の文化や知識に対しての自分の無知さを知ることができた。
 さらに、日本語を教える時間以外は自由時間なので、現地の様々な観光地を巡ることができたり、イベントに参加したりすることができるので、毎日が本当に楽しく充実していたということからもこのプログラムに参加してよかったと思う。

今回の経験による今後の展望
 
今回初めて海外に行くことが出来たので、今後も様々な国に行ってみたいという気持ちがより一層強くなった。ベトナムは英語を話せる人が少なかったので、自分の英語力を試すという点ではまだ足りないと感じている。次に海外に行くときには、英語圏に挑戦してみたいと思うようになった。
 また、海外に行ったことで英語だけでなく日本語など、もっと言語の勉強をしなければならないと感じた。そして、勉強した知識を使って現地の人とコミュニケーションをとり、現地の文化に触れ、それを受け入れて理解することを目標にしたい。その目標に向かって努力するとともに、母国である日本のことをもっと詳しく語れるようになって、日本の良さや歴史を他国の人に伝えられるようになりたいと思う。

ハノイ教会にての画像
ハノイ教会にて

授業にての画像
授業にて

授業終わりにの画像
授業終わりに

授業中の画像
授業中