ホーム > 国際交流・留学 > 学生大使派遣プログラムについて > H28ベトナム国家農業大学編 > 吉田実花

吉田実花 人文学部 法経政策学科 1年

派遣期間:平成29年2月23日~3月9日(15日間)

日本語教室での活動内容
 日本語教室は、私が派遣期間中の前半は、一日に一回、後半は一日に三回開講された。毎回参加者の人数は様々であった。また、ビギナークラスやコミュニケーションクラスに分けられてはいたが、レベルは様々なため、毎回工夫が必要であった。グループに分かれて山大生全員が先生となって授業を行なった。
 ビギナークラスでは、主にひらがな・カタカナの書き方や発音の練習を行なった。濁点のつく文字の発音が難しいようだった。携帯で声を録音してあげて、正しい発音ができるように練習した。アドバンスクラスでは、会話をしてベトナム人の質問に答えたり、授業の宿題を教えてあげたりした。日本の食べ物や文化を教えるには、事前に写真を用意しておくなどしておけばよりわかりやすく教えてあげられると感じた。
 自分たちの母語である言語を、一生懸命に目を輝かせながら勉強している姿を目の前にして、とても胸を打たれた。「どうやって勉強したら日本語がうまくなる?」と質問されたときは正直返答にとても困った。また、日本語の教科書を見せてもらうと、不思議な日本語の文章がたくさんあった。英語圏の人たちからすれば、私たちが使っている英語の教科書もネイティブからすれば不思議な文章なのかなと思い、興味深いと思った。

日本語教室以外での交流活動
 2週間の滞在期間の中で、たくさんの人と出会い、たくさんの場所に行き、素敵な時間を過ごすことができた。
私が特に印象に残っていることが二つある。一つ目は学校で行なわれた日本をテーマにしたお祭りだ。「Sangatsu Omatsuri」と題し、学校の校庭でお祭りが開催された。そのお祭りで私たち山大生は、折り紙・おみくじ・習字・浴衣をベトナム人に紹介し、日本の歌(翼をください)とダンス(花笠)を披露した。私は、習字と花笠を担当した。習字では、ベトナム人に書いてほしい漢字を聞いて書いてあげた。「成功」「一期一会」「家族」など素敵な漢字をたくさん知っていて驚いた。花笠もとても盛り上がってくれて嬉しかった。外国人に自信を持って紹介できるようなものを、今までの人生で身につけておくことができていて良かったと思った。
 二つ目は、世界遺産であるハロン湾への一泊二日の旅行である。ハロン湾とは、43400ヘクタールにもわたる広大なエリアに、3000もの奇岩、島々が奇峰のごとくそそり立っている。ぽっかり口を開ける鍾乳洞は、石灰華や鍾乳石で覆い尽くされている。こうした大自然の美観から人々はこれらの島々を「竜がはき出した宝石」と呼び、この湾を竜が舞い降りる湾=ハロン湾と命名した。人生で始めてみた鍾乳洞は、規模が想像を超えていて圧倒された。本当に胸を打たれる幻想的な景色が広がっていた。他にもカヌーの体験などもした。
 この観光では、山大生だけではなく、フランス・デンマーク・ブラジルなど様々な国の人たちと一緒に一泊二日を過ごした。これまでの学校でのベトナム人に囲まれた生活とはうってかわり、とてもグローバルな景色になった。飛び交う会話も全て英語。少し勇気を出して話してみて、会話が成り立ったときの嬉しい気持ちは忘れることができない。積極的にコミュニケーションをとろうと努力し、外人と一緒のテーブルでご飯を食べたり、歌を歌ったり、ギターを教えてもらったりした。改めて英語力の大切さを強く感じた二日間だった。これからもっと英語を勉強して、冗談を言い合って笑えるくらいになりたいと思った。

参加目標への達成度と努力した内容
 積極的に英語を使ってコミュニケーションをとるように頑張った。担当の方であるルックさんは、私たちの派遣中に結婚式があることを知り、ルックさんと会話しているときに、思い切ってそのことを伝え、行ってみたいと言ってみた。すると、あっさり公式に招待してくださった。ベトナムの結婚式に参加するという貴重な体験ができて本当に良かったと思う。私がこの2週間で頑張りたいことは達成できたと思う。自分がやりたいと思うことを拙い英語だとしても伝えようとすることで、様々なチャンスがつかめるのだなと思った。

プログラムに参加した感想
 今回このプログラムに勇気を出して応募して本当によかった。初めての海外ということで不安もあったが、航空券から全て自分で手配するという経験をしたことで自分に自信がついた。もっともっと海外に行ってみたいと思うようになった。
 また、どこでどんな出会いが待っているかはわからないということを感じた2週間だった。ある日大学近くのコンビニのようなところで買い物をしていると何か視線を感じ目を合わせると、「日本人ですか?」と聞かれ、日本語がとても上手なベトナム人と仲良くなることができた。そのまま一緒に陶器が有名である「バッチャン」へ行くという驚くような体験もした。他にも、授業であった女の子とFacebookを交換し連絡を取っていたら、帰国当日の午前中に自分の住むアパートに連れて行ってくれて、ベトナムの様々なアイスを食べさせてくれた。行った場所全てに素敵な出会いがたくさんあった。ベトナムはもちろん、日本にも大切な友達がたくさんできた。一つ一つの出会いを大切にしていきたいと思う。

今回の経験による今後の展望
 私は今年の夏からエストニアへの半年間の留学が決まっている。半年間の留学に行く前にこのプログラムに参加して、外国人との関わり方や、自分に足りないところなどを確認することができてよかった。また、もう一度ベトナムに行きたいと思える大切な友達もたくさんできた。これからも連絡を取り合って、いつか必ずまた会いに行きたい。
 ベトナム人の、日本語を話したいという意欲にとても刺激を受けた。私もそういう熱い気持ちを持ってこれから語学を勉強してきたいと思う。

ハノイセンターの画像
ハノイセンター

ハロン湾の画像
ハロン湾

授業の画像
授業

習字の画像
習字