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藤貴弘 工学部 機械システム工学科 4年

派遣期間:平成28年9月1日〜9月15日(15日間)

日本語教室での指導内容
1.BIGINER CLASS
ひらがなの書き方、正しい発音、簡単な単語の紹介(おいしい、すし、またね等)
簡単な自己紹介(初めまして、私の名前は○○です。私は○○歳です。どうぞよろしくお願いします。)
数字(0〜1000)さんびゃく、ろっぴゃく等は注意して説明。
2.CONVERSATION CLASS
自己紹介
挨拶(おはようございます、こんにちは、こんばんは、おやすみなさい等)
趣味についての会話(あなたの趣味はなんですか?、わたしの趣味は○○です。私は○○することが好きです。等)
自分の家族について紹介する(私の家族は〇人です。子供が〇人います。等)
その他、質問受付(動詞の活用、します→する等 ベトナムの学生は連用形で動詞を覚えていたので原型への変換の仕方について質問があった。)

日本語教室以外での現地での交流活動
 初日から帰国するまでずっと現地の学生たちと一緒だった。最初の3日間はベトナムでは休日だったので、現地の学生と陶芸で有名な街バッチャンで陶芸をした。この日はベトナムの祝日でタクシーが全く捕まらず、2時間近く現地の学生が頑張ってタクシーを捕まえてくれた。次の日はホーチミン廟とホアンキエム湖に行った。この日は、ハノイの中心部を現地の学生に案内してもらいながら歩いた。
 平日は毎朝一緒に朝食を食べに行ったり、そのまま日本語クラスに参加したりしてくれた。また、授業と授業の間の空き時間には大学の近くのカフェに行ってベトナムのおいしいコーヒーを飲みながら、魚馬というベトナムのボードゲームを毎日のようにやった。
 夜のクラスが午後9時に終わるのだが、その後一緒に夜ご飯を食べるために多くの学生が毎晩集まってくれた。そしてベトナム式乾杯で毎晩盛り上がった。
 週末は現地の大学のスタッフであるルックさんがハロン湾のツアーを計画してくれ、ルックさんとベトナムの学生一人と日本人全員でハロン湾に行った。本当ならもっとたくさんのベトナムの学生と一緒に行く予定だったのだが、予算の関係や告知が遅れたことが原因で一人しか一緒に行けなかったことが残念である。ハロン湾では世界遺産の鍾乳洞をみたり、海に入ったりもした。また、新鮮な魚介類を使った豪華な夕食やベトナムのカラオケはとても盛り上がった。

プログラムに参加した感想
 このプログラムに参加して本当に良かったと思う。現地の学生が本当に親切で、いつも一緒にいてくれたので、ベトナムでの生活で困ることは全くなかった。ベトナム語も元々は漢字を使っていたのだなと感じる発見があった。例えば、ベトナム語で花はhoa,中国語でのピンインはhuāであるからとても似ている。他にも茶はベトナム語でtrà、中国語でchá、包むはベトナム語でbọc、中国語でbāo等、似ている単語が多かった。このような発見は私にとってとても刺激的で言語はそれぞれ孤立しているのではなく、どこかで繋がっているのだと感じた瞬間であった。日本語クラスに来る学生の数も想像していたよりも多く、多い日では1日に100人近くの学生が集まることもあった。日本語を勉強したいという意欲も高く、質問が多かったのも印象的だった。

自分の目標の達成度や努力した経緯など
 文化の違いに関して、学生同士の間ではあまり文化の違いを感じることはなかったが、ベトナムの北の方の人達はホーチミンを神のように崇めているのに対して、南の方の人は未だにホーチミンは敵という考えの人が多いようで、ベトナムの南の方ではホーチミンの顔が描かれたVNDよりもUSDの方を使う人もいるというベトナムの闇を知ることができた。また、インフラも十分に整備されておらず、100km離れたハロン湾に行くのに4時間30分もかかってしまった。日本では当たり前のように高速道路が整備されているがこれは幸せなことなのだと感じた。現地の学生とのコミュニケーションは、意外と英語を話せる学生が少なかったので日本語をゆっくり話してコミュニケーションをとった。この時、日本語を勉強して2ヶ月程度の学生もいたので、彼女と話すときはジェスチャーや話の流れから推測して意思疎通を図った。これが面白いように意思疎通できるので、日常生活において言葉の壁というのは存在しないのだと気づいた。
 また、ベトナムで食中毒になってしまった学生がいたのだが、最初は誰も彼が食中毒とは気づかず、ベッドで寝かせていただけだったのだが、夜になっても症状が回復せず顔色や手足の色が白かったので、これは病院に連れて行った方がいいと判断し、臨機応変に対応した。結果彼は7時間の点滴が必要な程深刻であった。

今後の展望
 
ベトナムの学生ととても仲良くなったので、近いうちにもう一度ベトナムへ行って一緒に遊ぶ約束をした。12月末を予定している。今回の経験でお互いに言葉が通じない人とコミュニケーションをとることの楽しさを知った。そして、私の留学したいという思いはさらに強くなった。今後の展望としては大学院進学後、留学しようと考えている。