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鈴木朝香 工学部 機能高分子工学科 2年

派遣期間:平成28年9月6日~9月21日(17日間) 

日本語教室での授業内容
 ビギナークラスでは、五十音をあからわ行まで、濁音と半濁音、拗音の練習を行いました。また、授業後半では簡単な日本語のあいさつ(おはよう、こんにちは、ありがとう等)も練習しました。
 その他ある程度日本語を勉強している学生が受けるクラスでは、5W1Hの文章をメインに行いました。例文の質問に対して、学生が自分自身の答えを考え、声に出して答えてもらいました。また、こちらから授業内容を指定するのではなく、彼らが日本語の表現に関して疑問に思うことに答えながら授業をすることもありました。
 すべてのクラスを通して、ひらがな、カタカナ、漢字の書き順には注意して授業をしました。大きい声でゆっくり発音することにも注意し、ホワイトボードを用いて個別で回って教えることが多かったです。

日本語教室以外での交流活動内容
 毎日のように授業後ベトナムの学生たちとご飯に行ったり、パーティをしたりしていました。大学の近くに出かけることが多かったのですが、2度遠出をしました。1回目はハロン湾に行ってきました。世界遺産を自分の目で見ることができてとても嬉しかったですし、大学では感じられない、ベトナムの雰囲気や、文化に触れることができたと思います。お札に描かれた風景を実際に見ることもできました。その他、ハロン湾の近くでロープウェイと観覧車に乗ったことは一生忘れないと思います。2回目はハノイセンターで中秋の名月を祝うお祭りを見に行ったことです。いつも以上に人が多く、危ないと感じることも少しありましたが、ライトアップされた公園を見たり、フエ料理を食べたり、こちらもまたなかなかできない体験をすることができました。海外にいるのに、日本と同じ月を見ることができて、少し不思議な気分になりました。

プログラムに参加した感想
 初めて海外に行き、自分の知らない世界を見ることができました。日本語の授業を通じて、英語を使用することは少なかったです。前述で日本語を「教える」という表現を用いましたが、むしろ一緒に勉強している、逆に教えられている、と感じることの方が多かったです。普段当たり前に使っている日本語をいざ教えると思うと、何をしたらいいかわからなくなることもありました。また、私自身が気にしていないで使っている、細かい表現の違いや意味の違いを説明することが一番難しかったです。そこから、わたしの知らない日本を知ることができたと思います。ベトナムの学生はまじめでフレンドリーな子が多かったです。毎日のように授業に来てくれたり、果物をプレゼントしてくれたり、言葉が通じなくても伝わることはたくさんあると思いました。

プログラムでの目標の達成度や努力した内容
 外国や外国人に対する感じ方が変わったように思います。今までは同年代であっても、私より大人でクールなイメージがありました。けれども、実際に自分が海外でその土地の文化や人に触れてみると、同じ俳優が好きだったり、好きな食べ物が一緒だったり、考え方が似ていたり、共通する点がいっぱいあるということを知りました。ネットやテレビでは知ることができない本当のベトナムや、人の温かさを知ることができ、これからの自分自身の国際交流や国際理解を助けてくれる経験の1つにできたと思います。また、言葉が通じなくても、伝える努力をするだけでも得られるものは全く違ってくると思いました。わからないならわからないなりに、ボディランゲージを用いたり絵や図を使って伝えたりと、工夫をする努力をしようと思いました。

プログラムでの経験等による今後の展望
 このプログラムを終え、国際交流に対する考え方が少し変わったように思います。山形大学に来ている留学生とも、日本語の何が難しいのか、どういった点がわからないのかを考えて、話をしながら一緒に勉強をしています。日本語をうまく話せる人、勉強中の人それぞれで難しいと感じることが異なり、また、出身地によって話すくせも異なるので、説明に苦労することも少しありますが、毎日楽しいです。ベトナムに行くまで気づいていなかったこともたくさんありました。せっかく日本に来てくれたのだから、わたしも知らないような日本をたくさん知って、伝えたいと改めて思いました。自分の話していることが相手に伝わるということは、当たり前のことだと感じていましたが、決してそうではなく、お互いの大きな努力の上で成り立つのだと思いました。