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大崎教授の海外駐在記「ジョモ・ケニヤッタ農工大学駐在記2(4)」

 2月6日(土)に、「山形大学の日」兼「手巻き寿司パーティー」をしました。会場は大学のゲスト・ハウスで、土曜日にもかかわらず、30名が参加してくれました。

 土曜日は、学生達はキリスト教の各宗派に分れて様々な活動をしています。ケニアの国民の83%はキリスト教徒です。大学の構内では、平日の放課後は、教室の内外で、各宗派の集まりがあり、讃美歌の歌声が絶えません。日曜日には、多くは教会に行きます。

 それでも「山形大学の日」の集まりには、日本語クラスの核となっていた常連の学生達が多数参加してくれました。山形大学の紹介は、昨年、山形であったサマー・プログラムに参加したキマニ君がしてくれました。彼は、英語とスワヒリ語で、1時間を優に超す大演説を行い、質問も10人以上から出るという盛況でした。

 最も熱心な質問は、留学の際の奨学金のことで、これは、キマニ君に代わって私が、日本大使館で国費留学生の採用試験を行っている、としか言いようがありませんでした。キマニ君が日本で受けた最も印象的なことは、人々が、交通法規などの規則を良く守るということでした。質問で、人種差別はなかったか、と問われ、一切なかったと答えていました。

 寿司の具材は、ナイロビ繁華街の2カ所のモールで買いました。大学のあるJujaから繁華街へは、中国の建設した片側3車線のフリー・ウエーが走っています。40数キロの行程でしたが、大渋滞で、タクシーで1時間半かかりました。溢れる車は、ほぼ総てが日本製でした。しかし、電化製品は韓国製で、オートバイを含む雑貨類は中国製が多いです。

 寿司用の短粒米は、ヤヤセンターというモールの健康食品売り場に、スシライスとして売っているのですが、売り切れていました。他に、短粒米は中国食品センターで、大きな麻生袋で売っていますが、多過ぎます。結局、ヤヤセンターでイタリア産の中粒米を買いました。炊飯器は、ゲスト・ハウスの近くに住む大学職員が持っていた、中国製を借りました。

 マグロ、サーモン、エビは、アメリカ大使館や国連ビルの近くのビレッジ・マーケットで買いました。どこに行ってもセキュリティーは厳重で、駐車場に入る際には、車は、ドアやトランクを開けさせられ、車の裏底までチェックされます。モールに入る際には、かばん・バック類は中を開いて見せる必要があり、レントゲンでの身体検査もあります。周囲には自動小銃を持った警備員が何人もいて、道沿いの至る所に監視カメラが設置してあります。

 だから、ケニアは安全な国だ。アメリカやヨーロッパ、そして中国よりも安全だ、とケニア人は異口同音に言います。そして、地震も津波もないよ、と付け加えます。

 ケニアは豊かになっているな、と、道沿いの新興住宅地やモールを見て思います。事実、大学構内のほぼ総ての職員住宅には、以前とは違って、自家用車が置いてあります。そして、「山形大学の日」に集まった学生達が、お小遣いを出し合って、私達に額縁入りの絵を贈ってくれました。初めてのことです。小さなノートに書き込んだ、コメント集もくれました。

 最後に、皆が、この日のために練習したと言う、「また会える日まで」(ドラえもんのエンディングテーマ)を日本語で歌ってくれました。午後2時に始まった会ですが、最後のグループが帰って行ったのは、午後8時45分でした。

「山形大学の日」に集まった人々。ゲスト・ハウスの玄関前で。の画像
「山形大学の日」に集まった人々。ゲスト・ハウスの玄関前で。

ゲストハウスの裏庭、マンゴーの木の下で、エビの皮を剥く人々。の画像
ゲストハウスの裏庭、マンゴーの木の下で、エビの皮を剥く人々。