ホーム > 国際交流・留学 > 海外拠点情報(駐在記) > リガ海外拠点(ラトビア) > 大崎教授の海外駐在記「ラトビア大学駐在記(8)」

大崎教授の海外駐在記「ラトビア大学駐在記(8)」

 今回のラトビア大学からの最後の駐在記は、文科系学部の紹介です。文科系学部は7学部あり、すでに、神学部(第2号)人文学部(第3号)は紹介済みなので、残りの、教育心理美術学部、歴史哲学部、社会科学部、経済経営学部、法学部の5学部を紹介します。なお、全学部に、学士、修士、博士課程があり、修士と博士課程は、英語での国際学生プログラムがあります。どの学部の担当者も、山形大学との交流を希望していました。

 教育心理美術学部は、本館ビルから最も離れた場所にある学部で、路面電車で20分の植物園(第6号)の側にあります。学部教育プログラムは、美術、幼児教育、教育心理、心理学、教員養成、社会教育の6コースがあります。例えば、教員養成コースには、ラトビアの言語と文化、英語、ドイツ語、情報技術、家庭科、工芸、視覚芸術、芸術文化、などの単位が用意されています。教員組織は、教育科学、教育学、心理学、教員養成学、体育センター、成人教育・教育センター、の6部門に分かれています。

 歴史哲学部の学部教育プログラムは、歴史学、哲学の2コースです。教員組織は、考古学基礎歴史学、哲学史、ラトビア東欧現代哲学史、実践哲学、西欧米国現代哲学、中世歴史学、論理哲学論理学の7部門に分かれています。

 社会科学部の学部教育プログラムは、情報学、コミュニケーション研究、政治学、社会学、の4コースです。教員組織は、情報図書館学、コミュニケーション学、政治科学、社会学、認知科学記号論センターの4部門から構成されています。

 経済経営学部は人文学部と並ぶ大所帯で、学生数は2500を超えます。学部教育プログラムは、Eビジネス物流管理システム、経済学、財政管理学、会計分析管理学、国際経済関係学、国際経済商業外交学、経営管理学、の7コースで、教員組織は11の大講座があります。会計と監査、国際経済関係、経済情報科学、経済システム管理理論と方法論、財政学、管理学、マーケティング、数理経済学、国家経済学、行政学、統計と人口統計学です。

 法学部は本館ビル内にある学部で、ラトビア大学の基幹学部です。学部教育プログラムは法学コースのみで、教員組織は8つの大講座から構成されています。憲法、法理論、民法、刑法、国際法欧州法、法律扶助支援センター、人権研究センターです。

 文科系研究所は7つあり、ラトビア歴史学研究所(所員41人)、哲学社会学研究所(61人)、ラトビア研究所(36人)、文学民俗美術研究所(31人)、高等社会政治学研究所(43人)、教育調査研究所(9人)、教育心理美術学部研究所(9人)、です。

 教育心理美術学部に、美術コースを掲げる一方で、音楽コースが無いので、どうしたことかと尋ねると、音楽実技なら本館ビルの2軒隣に音楽アカデミーがあるし、楽理や民俗音楽ならば人文学部で学べると言われました。人文学部アジア研究学科には、三味線と和太鼓を楽理面から研究している先生がいました。さらに、本部ビルから歩いて5分程の所に美術アカデミーもありました。お城のような建物でした。なお、人文学部アジア研究学科には、雪舟の墨絵の研究家もいました。

 11月8日にヘルシンキ経由で帰国しました。日本の気候はとても暖かいです。

ラトビア大学経済経営学部の画像
ラトビア大学経済経営学部

美術アカデミーの画像
美術アカデミー