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掲載日:2026.01.13
学術研究院准教授 小川 純(大学院理工学研究科・工学部担当)
私たちが食べ物の「食感」を感じるとき、歯や舌でとらえる硬さや弾力、歯肉を通じて伝わる圧力の変化など、複数の感覚が組み合わさっています。こうした食感の感じ方は、食品開発の評価や、口腔外科における咀嚼機能の診断にも大切な指標になります。そこで私たちは、3Dプリンターとさまざまな剛柔材料を使い、歯の硬さや歯並び、歯肉や舌の柔らかさを再現した人工口腔を持つ咀嚼装置を開発しました。装置には圧力センサーを内蔵し、咀嚼の際の信号から何をどのように噛んでいるかを高い精度で判定できます。さらに、人と同じように噛む速さによって食感を誤って感じることもあり、咀嚼知覚の人間らしさを再現できる可能性が見えてきました。現在は装置のカスタマイズ性と性能を高め、食品評価やオーラルフレイル予防など医療・福祉分野への展開を目指しています。

▲食感解析AI装置「Gel Biter」

▲3Dプリントで作成した口腔モデルと得られる咀嚼データ

▲Gel Biterを用いた食感知覚に関する研究事例