国際交流担当大崎教授の海外駐在記
チェンマイ大学駐在記(1)
2015年1月10日〜3月14日までの日程で、タイのチェンマイ大学に駐在しています。山形大学はこのたび、チェンマイ大学に、第7番目のサテライト・オフィスを開設します。 チェンマイは、タイ北部の都市で、南の首都バンコクから720キロ離れており、北の国境までは約100キロです。人口は約17万人。タイで8番目の都市と推定されていますが、住民票制度がないので、推定値だそうです。1296年に成立したランナー王朝の首都として建設された古都で、バンコクに次ぐタイの第二の都市とみなされているそうで、解説書によっては、人口300万人となっています。しかし、チェンマイ市を含むチェンマイ県の人口が約150万人と推定されており、印象的には、こじんまりした地方都市です。 チェンマイ大学は1964年の創立で、20学部を擁する総合大学です。4つのキャンパスに分散しており、堀に囲まれた旧市街に隣接する45ヘクタールの医系キャンパス(医、歯、看護、薬、医療技術)、その西側に大通りを挟んで249ヘクタールのメイン・キャンパス(農、建築、経営管理、経済、教育、工、芸術、人文、法、マスコミ、政治行政、理、社会科学)があります。そして、南に5キロ離れた350ヘクタールの農場キャンパス(農産業、獣医)、さらに、南に55キロ離れた場所には、研究所などの新しい研究施設が集中する765ヘクタールのキャンパスがあるそうです。 学生数は約2万5000人で、大学HPには、世界大学ランキング501位、アジア大学ランキング91位(2012)が、まず紹介されています。何を要素として大学ランキングが決まるか分かりませんが、山形大学と良い勝負か、といったところのようです。 山形大学サテライト・オフィスは、書けば長くなる事情で、大学間協定が結ばれる以前に山形大学農学部と交流のあった、農場キャンパスにある農産業学部に設けられることになりました。日本語クラスも、農産業学部で、1月19日より開講します。 宿舎はメイン・キャンパス裏門から徒歩7分、6階建て学生マンションの最上階に2室ある家族ルームの一室です。他の一室にはオーナーがいます。マンションは門衛のいる塀に囲まれた1400坪の敷地内に建つ2棟のうちの1棟で、各階に20部屋の個室があり、1階に、コンビニ、ヘアーサロン、コインランドリー、レストラン、学習塾、地下に、バイク用の駐車場があります。学生の足はバイクです。敷地に日本製乗用車も沢山停まっています。 宿舎の周囲には、同じような様式のマンションが沢山あり、建設ラッシュでもあります。24時間営業のレストラン、カフェ、バーも多くあり、午前2時過ぎまで学生達の喚声が絶えません。その一方で、マンションが建つ前の状態を思い浮かばせる広大な敷地のお屋敷も多く残っており、高い木に覆われた庭の奥に、しゃれた2階屋が見え隠れしています。 通勤には、各キャンパスを30分毎に結ぶ、無料シャトルバスを利用しています。街には、赤バス(ソンテウ)という、路線が大まかに決まっていて、昇降自由で、大回りして自宅にも寄ってくれる半タクシーの乗合バス(約200円)が良く目につきます。そのバスを大学が雇い、キャンパス間のシャトルバスとして利用しています。私が乗る赤バスは、運転席の上にある紫のステッカーが目印で、午前8時から午後9時まで走っています。
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