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人文学部  村山  一樹

留学報告

留学先:韓国・仁済(インジェ)大学
期間:2012年3月〜2012年12月

 私は平成24年度の短期交換留学生として、韓国のインジェ大学に約1年間留学に行って来ました。ここに、私が韓国に行く動機となった出来事や、韓国での留学生活、留学生活で得たこと、学んだこと等を報告します。
 私は1年生の時から国際交流の授業やイベントなどで山形大学に来ている留学生と積極的に交流をしていました。そこで知り合った韓国人留学生たちと親しくなり、韓国の文化や言語に興味を持ち、山形大学との交換留学のできるインジェ大学に留学することを決心しました。しかし、1年時に韓国語の授業を受けていなかったため、留学前にハングルの読み書きができるくらいまでの勉強は独学で行いました。
 インジェ大学の交換学生用プログラムがしっかりしているおかげで、留学生活がスタートして授業面で困ることはほとんどありませんでした。交換留学生用の韓国語の授業は初級、中級、上級の3コースに分かれていて、それぞれの実力に合ったコースで勉強することができます。韓国の他の協定校の話を聞く限りでは、韓国語を基礎から学びたい学生にはインジェ大学が一番適していると思います。留学初期は私自身全く韓国語のできない状態でしたが、インジェ大学の日本語学科の学生や日本語学科の日本人先生の方々に助けてもらいながら、特に大きな問題も無く生活することができました。インジェ大学の日本語学科には日本語の優秀な学生が多く、また日本語学科内のサークルも活発に活動しており日本語演劇サークルの練習や、日本文化研究サークルの手伝いなど、韓国人学生との交流も多く行うことができました。学科の学生たちも積極的に話かけてくれるので、友好的なムードで大学内での生活を送ることができました。
 現地ではインジェ大学の学内にある寮で、ルームメイトと2人一部屋での生活でした。ルームメイトは前期・後期とも日本語学科の学生でお互いに韓国語や日本語を使いながら協力して生活しました。寮には食堂があり朝食と夕食を毎日とることができました。
 韓国での留学生活初期で一番困ったことは食事でした。元々辛い物がそこまで得意でない私にとって、韓国料理の辛さは想像を超えるものでした。寮の食堂での食事はおかずの8割が日本では激辛レベルの辛さの物ということも珍しくはありませんでした。また、肉や揚げ物など油っこい料理や強いお酒も多いため、また最初は物珍しくて辛い物でも少し頑張って食べていたため、留学を始めて1週間で胃腸炎を患ってしましました。胃腸炎が治った後は辛い物に気を付けながら食事を行っていたため、また辛い物に慣れたこともあり、食事で困ることは無くなっていきました。
 学校外での生活も充実したものでした。今回の留学で私は旅行を多くしました。特に寺院はかなりの数訪問しました。私は人文学部の人間文化学科で日本史と仏教史を専攻しています。そのため日本仏教のルーツとなった韓国仏教にも興味がありました。韓国全土にある有名なお寺を、調査を含め訪問しました。また各地方にある国立の博物館も訪問し、地方ごとの仏教の発展やその地域の特色等も調査することができました。
 また旅行と共に、以前山形大学に留学していた韓国人留学生たちとも再会することができました。約2年前に私に大きな影響を与えてくれ、私が韓国語を学び始めるきっかけを作ってくれた人たちと韓国語で会話できたことで、何とも言えない感慨深い気持ちになりました。
 留学中何度か韓国人学生と日韓の歴史問題について話す機会がありました。同じ歴史でも習う教科書や認識の違いでここまで差が出るのかと驚くことばかりでした。私は現在、中学校の社会科の教師を目指しているため、日韓双方の視点から一つの歴史的国際問題を見れたことは将来のための貴重な経験になったと思います。
 1年弱という短い交換留学でしたが、新しい友達もたくさん作ることができ、また自分の未来に大きく影響するような貴重な経験を多くすることができ、実りのある交換留学だったと思います。今回の留学では校友会の方々には大変お世話になりました。このように無事に留学終了の報告ができましたのも、校友会の方々のご支援、ご協力があったからのことであると思います。これからも今回の留学での経験を忘れず、韓国語の勉強に精進し、さらに国際交流の輪を広げていきたいと考えております。

インジェ大学正門前
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