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人文学部  山崎  悟

Homestay in America

 今回の留学は私にとって初めての留学であった。その留学を決意したのは以下のような理由からである。まず一つ目は、本場で英語を学ぶためである。たしかに日本にいても英語は学べる。しかし、言語というのはその土地の文化によって、独自のニュアンスを含む言葉がしばしばある。それらの言葉を習得できるのは英語専攻の私にとってとても興味深いものである。二つ目は、日本を客観的に見てみるためである。日本の外に出れば日本が世界のどのような立場にいて、どのような役割を担っているのかがわかりやすい。この二点がその主な動機である。
 さっそく、その成果について述べていきたい。まず、英語能力の向上についてであるが、これは単純に向上したとは言い切れない。私の滞在は1ヶ月であり、語学学校の生徒は約7割が日本人であった。さらにたった1ヶ月の滞在でぺらぺらと話せるようには少し無理がある。しかし、上記で述べた本場の英語を聞くことによって、日本にいて勉強するだけでは学べないものは多く存在した。例えば、くしゃみをすると向こうではその人に対して周りの人がBless youと言う。これは、その土地や宗教が深く関係している。それらはとても興味深く、さらに英語を勉強しようという気にさせてくれた。英語能力自体が向上したわけではなかったかもしれないが、同じような単語のニュアンスの違いやその土地独自の言葉が知れて自分の英語の幅が広がったのは確かである。次に日本を客観的に見たことについて述べると、これはとてもおもしろいものがあった。例えば、自動車についてである。出発前から、日本の自動車産業が世界でもトップレベルというのは知っていたが、実際にアメリカに行って驚いたのは約5割が日本車であるということである。もしかすると、カリフォルニアという土地柄などが関係しているかもしれないが、これは日本の産業が世界にどれだけ貢献しているかを知れた瞬間であった。他にも観光客のデジタルカメラを見ても8割程度日本製であった。これらによって日本はまだまだ世界に誇れる産業があると確信できた。
 最後に、今回の経験で最も強調したいことは日本がいかに恵まれているかということである。基本的にアメリカも恵まれている国家であるが、ホームレスの数や人種差別などさまざまな問題が見受けられた。特に医療的な問題は大きいと考える。アメリカには身近に病院などがない。しかし、その点日本は社会保障がある程度整えられているため、医療費もそれほど高くなく、生活保護の制度まである。また、あらゆるところに公衆トイレが設置されており、その便利さには感心する。このように、今回の留学で最も感じたものは日本がいかに安全で住みやすい国であるかということである。これからも私は海外に出て異文化比較をし、日本の良さや改善すべき点を見つけだし、将来の糧としたい。