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工学部 情報科学科2年 石田 佳栄

留学を終えて

留学先:アメリカ合衆国・コロラド州立大学
期間:2013年8月 〜 2013年12月

1. 学習目標達成状況
(1) 当初の目標(留学前)
 私が留学をしたかった主な理由は、海外の大学ではどのような授業が行われているのか知りたかったからということと、海外で勉強をしている人たちはどんなことを考えているのか直接会って話したかったからということです。さらに、自分の今後の進路についても悩んでいたため、自分の将来のことを考えるための視野を広くしたかったということも理由の1つです。

(2) 留学中の学習、活動
 私はコロラド州立大学付属の語学学校に主に通っていたので、毎日英語の授業が3,4コマありました。これらの英語のクラスは、リーディング、ライティング、リスニング・スピーキング、文法に分けられていて、1クラスは10人程度です。少人数なので、授業中に発言をする機会が多く、英語力を磨くためにはとても良い環境でした。授業の中でも一番印象に残っているのは、様々な国から来ている他の留学生とディベートやステイクホルダーミーティングをしたことです。1つの話題について話していても、様々な視点からの意見が出てきて興味深かったです。また、休み時間には他の国から来た友達と家族や宗教、恋愛などの話をしていました。文化や歴史が全く異なる国から来た人とこのような話題をすると、意外にも共通点が多く見つかり興味深かったです。さらにアメリカ人の友達の授業についていった時には、生徒たちの積極的な姿勢に驚かされました。先生が、時間がなくなるから質問はこれで終わり、と言うほどみんな質問をしていました。
 放課後や休日は寮で同じ階に住んでいたアメリカ人の友達とクッキーを焼いたり、パーティーに行ったり、買い物や映画を見て過ごしていました。また、学校から様々なイベントが提供されていたので、そのイベントに積極的に参加するようにしていました。

(3) 目標に対しての達成度・成果(帰国後)と今後の課題
 アメリカ人の友達が周りにたくさんいたため、留学前に私が知りたかったことを知ることは容易でした。また、物事の捉え方というものも、彼女たちと過ごしていて変わったように感じています。私は比較的、物事を深く、難しく考えがちなのですが、もっと自分に素直に自分が今何をやりたいのかに着目すれば良いのではないかという新しい考え方を持てるようになったと思っています。しかし、私がこの留学で本当に得られたものはこのような留学前の私の目標よりも遥かに大事なことのような気がしています。それは、この留学を通して大切な友人をたくさん持てたことと、もともと引っ込み思案であった私が、自分のことを相手に伝えよう、表現しようと思えたことです。留学をして出会えた友人たちには本当に感謝しています。留学中はもちろんのこと日本に帰ってきてからもいつも自分のことを支えてくれ、相談にのってくれる友人を持てたことを本当に幸せに思っています。また、その友人たちと過ごしている中で、自然と自分が思っていることはきちんと相手に伝えなければ意味がないと思うようになりました。そのおかげで、人見知りで消極的だった自分は、少しだけ積極的になれたと思っています。英語力は、留学前に比べたらやはり少しは伸びたように感じています。今後の課題としては、せっかく伸ばせた英語力が落ちないように、日々の生活の中でなるべく英語に触れる機会を多く持つことと、積極的に様々なイベントに参加して、たくさんの人と話し、多種多様な考え方を学び続け、自分のものとして吸収していくことだと思っております。

2. 派遣留学を通して考えたこと・気づき 
 留学をしてわかったことは、自分が一生懸命何かを伝えようとしたら、相手は一生懸命それを理解しようとしてくれるということ、私が何かをしようと努力していたら、必ず誰かそれを見てくれていたり感じてくれていたりする人がいて、応援してくれるということです。留学して初めの1か月間、私の英語は本当に低レベルで、アメリカ人の友達に話しかけることもためらうほどでした。上手く話せないから彼女たちに申し訳ないかな、などと思っていたのです。しかし、私の友人たちは私がどんなに時間をかけて話してもそれを一生懸命聞いてくれて、理解しようとしてくれました。私が英語を話せなくても、他のアメリカ人友達と同等に接してくれました。さらに、私は留学して1か月ほどの間、彼女たちとの間に言葉の壁だけでなく文化という類の壁も感じていました。そのため、その壁を少しでも低くしようと努力していました。そんな私の様子を、彼女たちはやはりちゃんと見てくれていて、私のそういうところが好きなんだよと言ってくれました。このような経験から、自分が何かに一生懸命になれば必ず受け入れてくれる人がいるということを実感しました。加えて、慣れない環境での人間関係の構築にも少し適応できるようになったのではないかと思います。
 また、語学学校の授業でディベートやステイクホルダーミーティングを行ったことで、様々な視点を持つ人たちがいる中で、1つの議題について自分の意見をきちんと提示し、他の人たちと話し合いを進めるという、このグローバル時代に必要な力の1部が学べたのではないかと思っております。

 さらに、TOEFLのスコアが足りず、私はコロラド州立大学の授業を履修することはできませんでした。しかし、アメリカの大学の授業を全く受けずに日本に帰りたくありませんでした。そのため、直接学科の教授に、履修はできなくとも授業に参加だけさせてほしいとお願いしたところ、その教授は快く承諾してくれました。このような経験から、自分の行動次第でどのような状況でも良い方向に持っていけるのではないかと感じました。そして、やはり自分で行動しないと何も始まらないのだと実感しました。

3. 海外との関わりに関する今後の関心・抱負
 せっかく得た英語力がなるべく落ちぬよう日々英語を使うように努力し、友人とのつながりも保ち続けていけたらと思っています。また、今回の留学ではTOEFLiBTのスコアが足りず、コロラド州立大学の授業そのものの履修はでなかったのですが、留学後にはそのスコアを満たすことができたので、また留学する機会が得られたら今度は本当の授業を履修したいと考えております。留学が終った今が新しいスタートだと思って、自分のやりたいことを、自分の道を探していければと思っております。

4. その他(校友会について等)
 今回の留学で、私は本当にたくさんの人に支えられているんだなと実感しました。留学したいという思いを理解して応援してくれた家族、不安なときはいつも相談にのってくれた先輩方、わからないことがあって何度も質問のメールを送ってしまったのにいつも親切なお返事をくださった国際交流室の方や支援担当の方、留学にご協力くださった学科の先生方、現地で辛い時一緒にいてくれた留学生の友達、英語が話せなくても同等に扱ってくれたアメリカ人の友達、それからこんなに素敵な経験ができる機会をくださった交友会の方々には本当に感謝しております。ありがとうございました。

工学部 石田 佳栄 工学部 石田 佳栄