物理実験は面白い!

理学部 佐々木 実(物理学)

 実験で学ぶ物理学は,実験で考える物理学とともに,教養教育授業科目として全学の学生に実験を提供しています。今年度は,合同で同一時間帯に開講しました。最初は,合わせて150名以上の聴講希望者がいました。場所,実験器具,担当教員数が限られており,そもそも学生実験は大人数教育には向かない科目ですので,到底全員を受け入れられません。そこで一考を案じ,「ぜひ実験をやりたい」学生にしぼったのですが,それでも希望者は100名を超えてしまいました。我々は,学生をしっかり育てて社会に送り出す責任がありますので,実験で考える物理学担当の上野名誉教授とも相談し,可能な限り受け入れる努力をしようという事になり,結局,「ぜひ実験をやりたい」学生全員を受け入れる事としました。また,実験はやりたいが時間的に都合が悪い学生には,別の時間帯を割いて実験をやってもらう便宜も計りました。

 何しろ,100名もの受講生ですので,実験テーマ・班分け等に苦労し,いよいよ実験初日を迎えました。心づもりはしていたのですが,実験室に行ってみて,あまりの学生の多さに改めて驚きました。一応,各実験テーマについて説明はしていたのですが,テーマ数を増やしたため,テーマ説明の時間がかかるし学生はざわざわしているし説明に大変でした。よくしたもので,2回,3回と進んでいくにつれて学生の方がうまく対応してくれるようになったので,助かりました。

 受講生の6割程度が工学部の学生さんで,全ての学部の学生さんが受講しています。中には,高校で,物理を学んで来なかった学生もいますが,丁寧な指導を心掛け,全員が物理学実験を楽しんだと思います。また,実験を通じて何かを学んでもらえたとも思います。この物理実験という教養教育授業科目を担当して,物理実験をやりたい学生さんが非常に多い事,物理学科以外の学生さんも立派に実験をやってくれる事を知りました。また,結構難しい内容の実験ですが,積極的に楽しんで実験をやってくれます。その意味で,教養教育科目の一つとして無くてはならない実験科目であると思います。

 次は医学部の八巻 通安さんお願いします。

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