授業改善リレーエッセー教育学部 平田 俊博(哲学、倫理学、比較思想学、日本学) 明けましておめでとうございます。本年もどうぞ宜しく御願い申し上げます。 さて、今年の正月は、実に正月らしい雪の正月で私は御機嫌です。皆さんは如何ですか。私は北陸の山麓に生まれ育ったので、山と雪が大好きなのです。学生時代は東京暮らしで、山も見えず、雪も降らず、随分つらい思いでした。 それが、不思議な縁で昭和53年4月に山形大学に赴任して、山と雪がいっぱいあって、大喜びしました。その年は豪雪で、5月の連休を過ぎても、路地裏に雪が固く締まって残っていました。放課後、小白川キャンパスの陸上グランドでソフトボールをしていると、春霞棚引く青空へと、千歳山が墨絵さながらに、残雪を頂く龍山に抱かれて聳えていました。覚えず、身震いするほどに感激しました。素晴らしい大学に就職できた自分の幸運を痛感しました。できれば千歳山の麓に庵を結んで、兼好法師か西行法師のように世を送りたいと願ったものです。 学生諸君にも、この自然溢れる山形大学に学ぶことのできる喜びを伝えたいと思います。「自然と人間の共生」が山形大学の理念ですが、学長主催の目下の教養セミナーで「草木塔のこころ」として具現されました。画竜点睛を得たと言えましょう。俳人の山頭火は句集『草木塔』で詠っています。 次は農学部の岩鼻 道明さんお願いします。 |