最近のJABEE認定に伴う授業改善に関する
物質化学工学科の試みと感想

工学部 佐藤 慎吾 (有機合成化学)

 物質化学工学科精密応用化学専修コースでは、JABEE認定に伴い教員間の授業参観と評価を昨年から実施している。前後期を通して全教員の授業(実験・演習から講義まで)を参観、評価する。その時間と労力も並大抵ではないが、参観を受ける立場となると私のような小心者にとってはかなりの緊張を強いられる。その効果はともかく、講義は教える内容や教員の性格により様々であり、受講する学生側にとっても様々であるから多少の良し悪しはあっても飽きずに受けられるのではないか、というのが授業参観後の私の感想である。また最近、学生と教員が共に授業について話し合う「教育に関するフォーラム」が開催された。その報告を読むと、一講義に対する学生の評価にはまったく反対の評価(意見)があり、同じような傾向は「学生による授業評価アンケート」結果でも見られることから、学生さんは多様(気紛れ)であるということが見えてくる。さらにこの原稿の依頼を受けてこれまでの先生方のエッセイを拝読すると、「教え方」について皆さんそれぞれ独自に苦労されており、このような多様な学生に対して"こちらを立てればあちらが立たず"で、よく言われていることではあるが"教育にパーフェクトはない"ということを私も同じように実感している。

 以上が、当学科の授業改善に取り組んでの私の現在の率直な感想である。しかしながらそうは言ってもこのような試みにより自覚が生まれ、改善(スパイラルアップ)につながるものと信じつつ、半分評価の強迫観念に駆られながら努力を続けていかなければならないのだろう。

 次は農学部の葛西 大和さんお願いします。

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