今どきの・・・なんて言っていたら怒られますが

地域教育文化学部 川辺 孝幸(地層学)

 最近の学生は,携帯はみんなが持っていて,その場でメールの送受信や,いざとなればホームページまで閲覧できるし,さらにかなりの割合の学生は,家(アパート)に帰ったら,パソコンがあってADSLやケーブルテレビなどでインターネットが利用できる環境にあるはずです...
 そういう学生の環境を,授業等に利用しない手はないと,野外実習の参加者名簿(保険用とか)の作成の際に必要事項を記入してメールで送ってもらったり,去年度からは,授業時間以外での双方向のコミュニケーションが取れたらと,授業Q&Aというページを自分のHPに作っています.

 参加者名簿の方は入力の手間が省けて非常に便利なのですが,もう一方の,掲示板の方は,実は,ほとんど書き込みが無いのです....授業でも,質問があればなんでもどうぞと紹介しているはずなのですが.

 専門の授業に関しては,学生は先生(私)が身近にいるから,わざわざインターネット上の掲示板でなんてまどろこしいことはしなくても,いつでも直接聞きに来ればいいのですが,そうでない教養教育などの多人数の授業でも,書き込みが無い...「宣伝不足だ」という指摘もありますが,確かにそういわれればそうかもしれません...

 しかし,専門の授業も含めて,授業中にも質問がほとんど無いのは,一体どうしたことなのか...
 「質問が出ない授業はいい授業ではない」と言われますが,確かにそうかもしれません.去年後期は,結構準備も含めて辛かったですが,半期を通して研究授業をおこなったもの,あまり期待通りにはいかなかったような気がします...昨年度後期は,授業に関する実際の現象=規模の大きな地震がたくさんあって,授業の流れに割り込むかたちで(調査報告等を)紹介していったこともあって,逆に,テーマに沿った授業の流れを途切れさすかたちになったのかもしれません.

 あと,専門の授業も,野外の現象を扱っているので,ぜひとも実際に野外に出て,実際のモノを前にして五感で覚えて欲しい・考えて欲しいと思うのですが,最近は,授業時間以外に土日を使って野外に出ることに対して,「止めて欲しい」という意見が多く出てくるのは残念です.

 地学の分野は,一応小中では習いますが,高校ではほとんど履修されない(用意されない)分野で,大学に来て,授業を取って,初めて地学に触れるというのが実態だと思います.しかし現実の人間社会にとっては,災害対策も含めて,地学の知識があると無いとでは全然違うはずで,現代人のシビルミニマムとして地学の基礎的素養が必要だと思っています.そういう意味でも,受講してもらった以上は,自分の専門には直接関係ないでしょうけど,地学の基礎的素養を身につけて社会に出てもらいたいと思っています.
 単に単位が残るだけでない,おもしろい授業にしていきたいと思っています.

 次は理学部の伊藤 廣記さんお願いします。

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