授業改善に関すること
(受講者が60名程度だからできること)

理学部 伊藤 廣記(物質生命化学)

 昨年まで担当していた数理・物質分野の授業改善の経緯を以下に示す(受講者数は不思議と60名程度に落ち着く)。3年前のアンケート意見;板書量が多過ぎ、筆記が精一杯で説明を聞く余裕が無い。2年前の改善策;講義骨子を配した書込ノートを毎週配布、筆記事項を軽減。2年前の意見;予習の参考にすべく書込ノートの事前配布を希望。昨年の改善策;書込ノートの前週配布を実施。昨年の意見;板書の何をどこに書いたらいいのか解らない。工夫の無い講義だった。...受講生は毎年変わる。『一期一会』・『そっ啄同時』を再認識した。今年度前期の担当が、総合分野に変わったのを契機に、あらたな改善(『シラバス情報の再構築』と『受講者対策』)に着手した。6月下旬の現況とともに以下に示す。

 『シラバス情報の再構築』(1)講義内容の精選;高校理科(物理・化学・生物)との連携。身近な題材の選択。多面的に理解することの重要性を認識できるように配慮。(2)開講形態の変更;前週講義内容に関する小テスト実施(講義開始から20分、遅刻受験可能)。(3)成績評価の変更:小テスト〜40%、期末試験〜60%とする。

 『受講者対策』(1)受講意志確認;初回ガイダンスは、シラバスコピーの配布、口頭説明、質疑応答を経て、仮履修手続き実施。「◯◯は高校で履修していません」と不安を訴える学生には、双方の努力の必要性を確認した上で、履修開始。(2)受講者(70名弱)に対する事前アンケート実施;高校理科の個別履修状況などを開講当初に把握、書込ノート作成などに反映。(3)座席指定下の小テスト実施;試験中の机間巡視による理解度の確認。小テストは誤答訂正を施し実施翌週に返却。座席指定による出席確認時間の節約ならびに静寂な授業環境を獲得。(4)講義資料のオンライン配布:次年度以降の課題。

 講義終了時に私を捕まえて質問する学生、日を改めて私の研究室を訪ねる学生が少しずつ増加し、地に足のついた講義ができるようになってきた。本年のアンケートや如何に。

 次は医学部の北中 千史さんお願いします。

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